写真:木村 岳人
地図を見る大楠山の登山ルートは複数ありますが、登りは距離の短い「前田橋コース」が良いでしょう。
JR横須賀線「逗子駅」、あるいは京急逗子線「新逗子駅」から京急バス「長井行き」に乗り、相模湾を眺めながら揺られること約30分で「前田橋バス停」に到着します。バス停脇の道を山に向かって進んでいくと、すぐに小さな川に差し掛かるのですが、驚くなかれ、なんとその川こそが登山道の入口なのです。
橋のたもとには川底へと降りる階段が用意されており、また川底には飛び石が置かれ、遊歩道として整備されています。上流へと進むにつれ周囲の景色はワイルドなものへとなっていき、ちょっとした沢登りのような冒険が楽しめます。
写真:木村 岳人
地図を見るしばらく川を遡っていくと、ほどなくして本格的な登山道に入ります。その登山道もまたしっかり整備されていて歩きやすく、誰でも気軽に楽しめるハイキングコースになっています。
山頂までは、ゆっくりペースで歩いても一時間少し。短いコースではありますが、木々に囲まれた登山道を歩いていると、なんとも心癒されるというものです。
なお、大楠山の土は水はけの悪い粘土質なので、雨や雪が降った後、霜が溶けた後などはぬかるみがちです。靴は底がしっかりした滑りにくいもの、汚れても構わないものを履いていきましょう。
写真:木村 岳人
地図を見る大楠山のビューポイントは二箇所。山頂と、その少し手間に位置する大楠平です。どちらにも展望台が設置されていますので、両方の展望台に上って景色を見比べてみるのも良いでしょう。山頂には売店や自販機も置かれています。
三浦半島最高峰ということもあって、大楠山の周囲には視界を遮るものがなく、まさに360度の大パノラマ。
北を向けば横浜ランドマークタワーや東京スカイツリーが見え、また東を向けば東京湾と房総半島、南を向けば三浦半島と伊豆大島、そして西には相模湾越しに富士山が鎮座します。
写真:木村 岳人
地図を見るまた大楠山の山頂からは、なんと南アルプスを望むこともできます。
関東地方からだと、どうしても丹沢山地など手前の山が邪魔をして、南アルプスを目にすることはできません。しかし三浦半島の大楠山からならば、富士山と丹沢山地の間に南アルプスの峰々を白い筋として見ることができるのです。関東地方から南アルプスを拝められる、貴重なビューポイントといえるでしょう。
ただし、南アルプスが見えるのは空気が澄んだ冬の晴天、なおかつ逆光にならない午前中限定です。南アルプスを見たいならば、早い時間に登ると良いでしょう。
写真:木村 岳人
地図を見るもし時間に余裕があるのであれば、JR横須賀線「衣笠駅」へ抜ける「衣笠コース」で下山するのがオススメです。
衣笠駅までは約2時間半と「前田橋コース」より距離がありますが、その途中には三浦半島を治めていた三浦氏の衣笠城跡、その居館跡に建つ大善寺など史跡も多く、散策が楽しめます。
また、日帰り入浴が可能な阿部倉温泉へ下りる「阿部倉コース」も良いでしょう。登山の汗を流し、リフレッシュして帰ることができます。
【阿部倉温泉 湯の沢旅館】
泉質:単純硫黄冷鉱泉
営業時間:10時〜16時
入浴料金:1000円
個人的には南アルプスを望める冬がオススメですが、花々が咲き乱れる春もまたグッド。
特に展望台のある大楠平では、3月上旬から下旬にかけて菜の花が咲き乱れ、黄色い絨毯を目にすることができます。また衣笠コースの途中にある衣笠公園は桜の名所として知られ、日本さくら名所100選にも選定されています。
誰であっても気軽に楽しめる大楠山。週末の小旅行に、大楠山ハイキングはいかがでしょうか。
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(2024/4/20更新)
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