赤城の神が傷を癒した温泉で至福の時を!群馬県老神温泉・仙郷

赤城の神が傷を癒した温泉で至福の時を!群馬県老神温泉・仙郷

更新日:2018/03/23 17:48

日光二荒山の神がムカデ、赤城の神が蛇に化身して領地をめぐって争った神戦伝説。群馬県老神温泉は、負傷した赤城の神が温泉で傷を治し、二荒山の神を追い返したことから「追い神」と呼ばれ、その後、赤城の神が老いるまで過ごしたことから「老神」といわれるようになった伝説の温泉地。仙郷は、温泉街から離れた片品川沿いにひっそりと立ち、まるで隠れ家のよう。館内はお香が香り、ゆったりと過ごせる癒しの宿です。

蹲(つくばい)と清らかな水が流れる日本庭園!仙郷は茶室のような宿

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日光の神と赤城の神が争った神戦伝説の老神温泉は昔からの湯治場。各宿の源泉で多少の違いはありますが、主な泉質は「単純泉」。単純泉は、癖がなく刺激が少ないため子供からお年寄りまでに優しい温泉で、入浴後には肌がすべすべになります。温泉街は、吹き割の滝がある片品川の下流にある老神渓谷沿いにありますが、仙郷(せんきょう)は温泉街から少し離れた上流にあり、隠れ処のような宿です。

武家屋敷の「仲間門」をくぐると、丸木の柱と梁のアプローチがあり、本館との間に、清らかな水が流れる中庭が広がっています。宿の入り口には、「蹲(つくばい)」があり、宿全体が茶室のよう。フロントロビーは畳で、靴を脱ぎ素足でラウンジに誘われます。3000坪の敷地に面したソファーで、抹茶を頂きながらのチェックイン。館内に香るお香と、館内の所々に生けられた花が私たちを迎えてくれます。

蹲(つくばい)と清らかな水が流れる日本庭園!仙郷は茶室のような宿
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仙郷はチェックイン14時、チェックアウト11時なので、ゆっくりと滞在できます。また、宿の公式ホームページからの予約で、1000円の館内利用券(1組に1枚)の特典があります。

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仙郷は全室20室、露天風呂が付いた3室と、10畳と13畳の通常客室の2種類、全てが和室です。写真は10畳の通常和室。洗面台が2つあり、洗顔フォームやローションなど、アメニティも充実しています。

温泉は「左弦の湯」と「右弦の湯」2ヶ所。どちらも開放感のある岩造りの露天風呂

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仙郷の温泉は、檜造りの内風呂とミストサウナのある“左弦の湯”と岩造りの内風呂の“右弦の湯”の2ヶ所。どちらも岩造りの露天風呂があります。温泉街から離れた一軒宿の露天風呂は、開放感があり木々の息吹が聞こえます。“左弦の湯”と“右弦の湯”は夕食時に男女が入れ替わるため宿に着いたその日に両方の温泉が楽しめます。

温泉の泉質は、水素イオンの濃度がpH8.89と高い“アルカリ性単純温泉”。成分が薄い単純泉は、刺激が少なく身体に優しい温泉です。そのため、子供から高齢者まで安心して入浴ができるため「家族の湯」とも呼ばれています。また、アルカリ性の温泉は肌の不要な角質を取り除く作用があるため美肌効果も期待できます。

温泉は「左弦の湯」と「右弦の湯」2ヶ所。どちらも開放感のある岩造りの露天風呂
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仙郷の温泉は、天然の保湿成分といわれる“メタケイ酸”が312ミリグラムも含まれています。アルカリ性の温泉とメタケイ酸のダブル効果で入浴後の肌は”すべすべ”になります。

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湯上がり処には、水分補給の冷水と、リラックスチェア、無料のマッサージチェアがあります。窓から見える庭園には遊歩道が設置されているので、湯上りの後の散歩も楽しめます。

四季替りの「基本プラン」を中心に多彩な宿泊プラン!食材は群馬県の新鮮なお肉と野菜

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仙郷の宿泊プランは多彩。基本プランの「上州牛石焼ステーキ付季節のごちそう膳」を中心に、季節の山菜や野菜の「山ごはん会席」や、料理が少なめな「ありがとうシニア」、ワインが付いた「夫婦・カップルふたり旅」があります。また、妊婦向け特別メニューの「妊婦さんの温泉旅行応援」や、寝相アートの付いた「赤ちゃん温泉デビュー」プランなど、驚きのラインナップ。仙郷のホームページで確認の上、お得なプランを選んでください。

食事処は、個室の“游月小路”と大広間の“翔楽の間”の2ヶ所。個室の食事処は、掘りごたつ形式で、寒い季節には、温かいラグが敷かれるので快適に食事を楽しめます。紹介するのは、「山ごはん会席・上州豚すきやき」プラン。もち豚と地元野菜のすき焼きをメインに、川海老や紫芋、地野菜白和えなど、9種類の「前菜」に、地元産サーモンや刺身蒟蒻の「お造り」など、地元の食材を使い、菊花や稲穂の“つまもの”で盛りつけられた料理は、五感で楽しめます。

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すきやきは、きめ細かな“さし”が入った“もち豚”と、白菜や、玉ねぎ、シイタケなどの地産野菜、しらたきを一緒に煮込んで溶き卵でいただきます。薄めの出汁は、豚肉のおいしさと、野菜の甘みが味わえます。

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焼き物は香ばしく焼かれた、イワナの塩焼き、揚げ物はパプリカや、オクラ、ナスなどの地野菜を抹茶塩でいただきます。食事は、沼田産の舞茸ご飯と赤出汁。ふっくらと炊かれたご飯は、舞茸の旨みが程よく浸みて思わず掻き込んでしまいます。

朝食は和食か洋食をチョイス!茶室のような宿には和食が似合う

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旅の楽しみの1つは、早朝の温泉に入った後にゆっくりと食べる朝食。朝の食事は、泊まった宿の“仕上げ”であり、周辺観光の始まり。仙郷の朝食は和食か洋食のどちらかを選べ、新鮮な地産の野菜や食材をふんだんに使った料理がテーブルに広がります。

和食は、料理箱に、温泉卵を中心にサーモン焼とキャラブキ、シラスおろしと小松菜のお浸し、かまぼこ、茹でた根野菜や蕗味噌などが盛られています。その他、サトイモ、シイタケ、厚揚げの煮物と、茶碗蒸し。和食器に盛られた料理は、目からおいしさが伝わります。洋食は、1つのお皿に盛られた、オムレツ、小松菜とシメジのソテー、定番のウンイナーとベーコン、ポテトサラダ。これに、ポテトポタージュスープが付きます。ケチャップのオムレツは柔らかく、ほんのりとバターの味がします。

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花柄の洋食器に盛られた、オムレツの黄色と、ケチャップの赤と、野菜の緑、ポテトサラダの白と色彩的にも美しく食欲をそそります。食材の“色”も重要です。

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和・洋食共通にお皿に盛られたサラダは、リンゴのドレッシングでいただきます。リンゴと聞くと長野県を思い浮かべますが、群馬県は関東最大のリンゴの産地。“陽光”、“ぐんま名月”、“おぜの紅”などの品種を栽培しています。

老神温泉の散策は“赤城神社”と“朝市”!日本の滝百選の“吹き割の滝”もすぐそこ

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老神温泉の名物は、関東一とも言われる朝市。4月〜11月の毎朝6時から7時半まで、利根町の農家で採れた野菜や山菜、自家製の漬物や味噌が並びます。すぐ近くにあるのが赤城神社。蛇に化身した赤城の神が傷を癒した伝説のある老神温泉では、毎年5月の第2金、土曜日に「大蛇祭り」が開催されます。神戦伝説に思いをはせながら赤城神社の拝殿に手を合わせると、伝説が事実のように思えてきます。

老神温泉から車で5分ほどに、関東で人気の観光スポット“吹き割の滝”があります。周辺に、全長約2キロの遊歩道が設置され、“吹き割の滝”をはじめ、“鱒飛の滝”や、“般若岩”など、ダイナミックな地形を真近に見ることが出来ます。浮島に渡る浮島橋からは、横に広がった片品川と千畳敷や般若岩など渓谷全体を見渡せ、森の緑と清流の散策は気持ちが癒されます。

<基本情報>
住所:群馬県沼田市利根町老神607-1
電話番号:0278-56-3013(老神温泉観光協会)
アクセス:JR沼田駅から鎌田・戸倉行きバスで約50分、老神温泉バス停

老神温泉の散策は“赤城神社”と“朝市”!日本の滝百選の“吹き割の滝”もすぐそこ
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散策路を浮島橋と吹割橋を渡り、川の対岸へ進むと展望台があり、吹き割の滝の全体を見渡せます。近くで見る滝は、水が落ちる音が聞こえ迫力がありますが、上から見ると独特な滝の風景は名勝の理由を実感できます。

老神温泉の散策は“赤城神社”と“朝市”!日本の滝百選の“吹き割の滝”もすぐそこ
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大きく口を開け叫んでいる般若のような“般若岩”。滑らかに浸食された美しい岩肌が印象的。般若面は、「嫉妬や恨みがこもる女性の顔」を表した鬼女の顔ですが、何故か妻の怒った顔を連想させます。

<基本情報>
住所:群馬県沼田市利根町追貝
電話番号:0278-56-8555(沼田市観光協会)
アクセス:JR沼田駅から鎌田・戸倉行きバスで約40分、吹割の滝バス停下車

夕食から部屋に戻ると竹皮に包まれたおにぎり!仙郷は和のおもてなしの宿

夕食から部屋に戻ると竹皮に包まれた、小さなおにぎりが「山の風味をお夜食にお召し上がり下さい」と書かれたメッセージと共にテーブルに添えられています。部屋に“におい袋”が置かれ、床の間に生花が生けられ、部屋名に“乙女”や“玉鬘(たまかずら)”、“初音”など、源氏物語の巻名が使われています。

老神温泉は、日本の滝百選に選ばれた“吹割の滝”へは車で約5分、“尾瀬ヶ原”へは直通バスで約60分、世界遺産“日光東照宮”へは車で約1時間40分と、観光拠点としても貴重です。老神温泉・仙郷は自然を生かした庭園の緑に包まれ、至極の時を過ごすことが出来ます。仙郷は純和風の“おもてなしの宿”。大人の旅先に最適です。

2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/10/22−2017/10/23 訪問

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