一生に一度は見たい国の天然記念物南島!世界自然遺産の小笠原へGO!

一生に一度は見たい国の天然記念物南島!世界自然遺産の小笠原へGO!

更新日:2013/06/03 15:00

2011年に世界自然遺産に登録された小笠原諸島にはいろいろな魅力がありますが、中でも絶対に訪れて欲しいのは『南島』。2008年3月「小笠原南島の沈水カルスト地形」の名称で国の天然記念物にも指定されました。新東京百景にも選ばれているようです。行ってよかった!と、誰かに伝えたくなる風景がここ南島にあります♪

南島への上陸方法

南島への上陸方法
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南島は、父島から船で数十分でいけるとは思えない小笠原一の絶景とうたわれている楽園のような場所。「沈水カルスト地形」という石灰岩特有の特殊な地形になっており、「ドリーネ」というくぼ地や「ラピエ」という鋭くとがった岩が見られる小さな無人島です。

南島へ上陸するには、東京都自然ガイドの同行が必要。1日100人という入島制限や上陸は2時間以内等の自主ルールが定められており、自然を大切にするエコツーリズムの精神でツアーが催行されています。

また、定められたルート以外は立ち入り禁止で、上陸方法も下記の3つのみとなります。

(1)扇池から泳いで上陸
(2)扇池からシーカヤックで上陸
(3)ボートでサメ池に進入し、ボートの舳先から直接上陸。

私は(1)の手段で扇池からシュノーケルで泳いで南島に上陸しました。ほとんどの方は、サメ池から直接上陸するようですが、険しい地形を歩くようです。(3)のルートでも濡れる場合もあるようですし、しっかりとした靴をご用意くださいね。

扇池からシュノーケルで上陸するのは、こんな感じです。あの岩穴の向こうの楽園を目指して泳いでいきます。

コバルトブルー色をした扇池

コバルトブルー色をした扇池
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よくガイドブックにも載っているのがこの扇池。このなんともいえないコバルトブルー色した池の景観に、誰しもが惹かれてしまうでしょう。この色が出せるのは、扇池の水質がきれいなことと、なんといっても、砂地がまぶしい位に真白なんです。この真白な砂浜の正体はサンゴだそうですよ。

素直に「風光明媚」という言葉がぴったりの場所です。

この池では、シュノーケリングをして楽しむ事もできますよ。

扇池に背を向けてみると

扇池に背を向けてみると
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扇池をかこうように、白い砂浜と共に緑豊かな自然とゴツゴツした岩山がむき出しになっているのが確認できます。

写真ではほとんど見えにくいのですが、右上の丘のてっぺんが東尾根でガイドさんに連れてこられたサメ池から上陸した観光客の姿を確認できました。やはり自然を大切にする観念で、少人数でツアーが催行されています。

この白い砂浜は、実は『アオウミガメ』の産卵場所でもあるのです。砂浜に、木の棒が立てられているところが数箇所あったのですが、卵がある目印だそうですよ。

無事に卵から孵化した赤ちゃんカメ達は、扇池に向かってがんばって泳いでいくのですが、やはり途中暑さ等でやられてしまうのか、赤ちゃんカメ達が数匹死んでいる姿も発見されました。卵から孵化しても、9割ぐらいは、途中海で食べられたりと大人になる前に死んでしまうそうです。自然界の力を感じさせられます。

また、南島には、ミズナギドリやカツオドリが生息しています。南島が営巣となっており、その為、入島しても歩けるルートが決まっているんです。サメ池の方から上陸すれば、鳥達をゆっくり観察ができるようです。

落鳥してしまったミズナギドリ

落鳥してしまったミズナギドリ

写真のこの子は『ミズナギドリ』。これは、南島ではなく、父島のメインストートにある生協のシャッターにぶつかり落鳥してしまった時のもの。ミズナギドリ類は年に2回落鳥のピークがあるようで、4月〜夏前と12月のクリスマス前。街灯の光に誘発されてきてしまったようですが、翼がとても大きく風を受けないと飛び立つことが出来ないようなんです。羽をパタパタしていましたが、本当に鳥?と思うほど飛べませんでした。大きな水かきの足も印象的でした。

飛べないしどうすればいいか迷っていると、地元の住民の方が近くに寄ってきて、すぐに海洋センターの方を呼んで保護しなきゃと行動に移し、夜10時をまわっていましたが無事に海洋センターの方の手に渡って保護されました。今回に限らず、旅先のいろいろな場面で、島の住民の方が環境や動植物に対して、とても親切で大切にしているのが、小笠原では肌で感じる事が多かったように思います。

また、カツオドリが悠々と飛んでいる姿は、南島以外にも、東京⇔父島への「おが丸」航海中でも、ゆっくり見る事ができます。とびうお等を狙って海につっこむ姿は何度見ていても楽しいですよ。昼間天気がいいときにデッキに出て、ぜひのんびり観察してみてくださいね。

貴重なヒロベソカタマイマイ

貴重なヒロベソカタマイマイ
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扇池から広がる真白な砂丘には、1,000〜2,000年前に絶滅したヒロベソカタマイマイの半化石が数多く見られます。まぶしくなるような真白な砂浜に、見たこともないコロンとした真白な化石があるという不思議な光景に目を奪われます。

ヒロベソカタマイマイの後ろを見ると、写真右下のように真ん中後ろに穴が開いているようですが、また別のマイマイの化石もあるようで、その種類はヒロベソカタマイマイのように真ん中に穴があいていないようです。数は少ないようなので、探してみるのも楽しいかもしれません。

ただし、南島では、化石をはじめ動植物・卵等の全ての採取が禁じられていますので、手にとって持って帰りたくなるのですが、我慢して写真や心の中にしっかりとおさめてくださいね。

南島へは、前述の3つの立ち入り方法しか上陸できないため、天候にも上陸は左右されるのですが、半日コースも用意されていますので、小笠原出港日当日(通常父島14:00出港)でも十分に楽しむことが可能です。

また、2012年度の南島入島禁止期間は11月5日〜2月3日迄です。(年末年始を除く)。 大切な自然を守るために、入島禁止期間を設けているようです。折角いっても入れないことのないように、ぜひ訪問されるときは入島禁止期間にあたっていないかどうか確認されることをオススメします!ぜひ、足を運んでみてください!

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/09/08−2012/09/13 訪問

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