泥のような湯が湧く高地!秋田・泥湯温泉「小椋旅館」

泥のような湯が湧く高地!秋田・泥湯温泉「小椋旅館」

更新日:2017/10/18 14:07

八岳木 流泉のプロフィール写真 八岳木 流泉 温泉ライター
秋田県の湯沢市。山深い高地に泥湯温泉はあります。紅葉が綺麗な山のなか、クネクネとした道をたどった先でモクモクと上がる源泉蒸気。それはさながら地獄のようで、抜ければ極楽の温泉地です。そんな泥湯温泉において、「小椋旅館」は魅力の湯宿。泥のようなお湯をたたえて、掛け流される名湯なのです。

泥湯は深い山の中

泥湯は深い山の中

写真:八岳木 流泉

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泥湯温泉が位置しているのは、秋田県南部の湯沢市です。同市の中でも、山深い地にあり、冬季通行止めとなる県道310号線(こまち湯ったりロード)の途中に湧いています。付近には、秋の宮温泉や小安峡温泉、大湯温泉など多くの温泉郷があり、湯脈の太さが伺えます。

泥湯温泉の歴史は深く、開湯したのは約1200年前と伝承されています。江戸時代には湯治場としても栄え、静かな温泉地として人気を博してきました。現在は数軒の旅館が建つのみで、県道と同様、冬季は閉鎖されてしまいます。秋の紅葉を最後に、泥湯温泉は長いお休みに入るわけですね。

泥湯は深い山の中

写真:八岳木 流泉

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湯脈の太さが伺える点は、泥湯でモウモウと沸きあがる湯煙に見て取れます。同温泉の近くには、荒涼とした源泉地「川原毛地獄」があります。ここは富山県の立山、青森県の恐山と並んで日本三大地獄に数えられる名所です。硫化水素の匂いが立ち込め、草木は生えず、まさに地獄のような雰囲気。その川原毛地獄の一端として、泥湯にも硫化水素臭が強い湯煙が沸いているのです。

この湯煙は道路上まで流れ出ています。立ち止まって吸い込むと危険ですので、なるべく早く抜けましょう。

シックで落ち着く小椋旅館

シックで落ち着く小椋旅館

写真:八岳木 流泉

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泥湯温泉は、栗駒国定公園の中にあります。そのため、乱暴な開発は無く、実に静かで落ち着いた雰囲気です。同温泉内の「小椋旅館」では、立ち寄り入浴も可能。母屋で気軽に依頼して、料金を支払います。

シックで落ち着く小椋旅館

写真:八岳木 流泉

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小椋旅館の浴室は、離れにある混浴の露天風呂と、男女別の内湯です。男女別の内湯は、母屋と道を挟んだ向かい側。焼成板が趣きを出す、味わい深い佇まいですね。

これぞ泥湯!驚きの色!

これぞ泥湯!驚きの色!

写真:八岳木 流泉

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泥湯温泉の泉質は酸性泉です。そのため、舐めると酸味を感じます。浴室は全て木で造られて、ぬくもりと年輪を大いに感じます。そして驚くべきはお湯の色!日によって透明度が増すこともありますが、往々にして泥水のような強い黄土色になっています。これぞ泥湯温泉の名前の由来!もちろん、泥が溶けているわけではないので、安心して入ってください。

温度は少し高め。マグネシウムイオンなど、鉄の成分が比較的多めに入っているため、これほどの湯色が出るのですね。露天風呂は内湯に比べて泥湯の雰囲気は少なく、灰色帯びている点が特徴的です。小椋旅館では、全ての浴槽で源泉そのまま掛け流し!濃厚な肌触りは源泉由来のものなのです。

山の錦秋が見納めになれば、冬の報せはもう間もなくです。高地の地獄と優れた源泉と。それらをじっくり味わうならば、秋の紅葉時期の泥湯がおすすめです。

泥湯でサッパリ心地良く

酸性泉の泥湯では、入った後の爽快感が自慢です。肌の古い角質が酸で剥がれ、美肌の効果があるのです。湯を出たあとは、冷たい山風に吹かれてみて、高地の清々しさを感じましょう。ただしくれぐれも湯冷めには注意してください。

<基本情報>
住所:秋田県湯沢市高松字泥湯沢25
電話番号:0183-79-3035
アクセス:秋田自動車道から湯沢横手道路を経てのアクセス。JR奥羽本線「湯沢」駅から羽後交通木地山線のバス。小椋旅館は12月から3月まで休業。

2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/10/13 訪問

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