「歩行困難絶景悪路」南八ヶ岳の一番高い赤岳から硫黄岳へ

「歩行困難絶景悪路」南八ヶ岳の一番高い赤岳から硫黄岳へ

更新日:2017/10/20 12:42

八ヶ岳は単体の山では無く諏訪盆地、佐久盆地にまたがる南北30km、東西に15kmほど広がる山々の事を言います。山脈のほぼ中心である夏沢峠を境に北八ヶ岳(蓼科山、北横岳、天狗岳)と南八ヶ岳(赤岳、硫黄岳、阿弥陀岳など)に分かれ、特に一番高い赤岳から硫黄岳に伸びる登山路は驚異の悪路。歩くのも容易では無いですが、なによりも山の上からの絶景がスゴイ。今回はそんな人気の南八ヶ岳の絶景を御紹介していきます。

地蔵尾根から見える赤岳が絶景!

地蔵尾根から見える赤岳が絶景!
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赤岳はふもとの美濃戸口から歩き始めるか、もしくは美濃戸にある美濃戸高原やまのこ村や赤岳山荘にマイカーを駐車して登り始めます。オススメは地蔵尾根から登るルート。もちろん北沢ルートから硫黄岳を最初に登り始めるのもいいですが、まずは地蔵尾根から赤岳や阿弥陀岳を楽しんで欲しいと思います。

地蔵尾根から見える赤岳が絶景!
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こちらの写真は硫黄岳方面から赤岳を望んだものです。目まぐるしく変化する赤岳の姿も必見。硫黄岳方面からは赤岳に至る登山路が手に取るように分かるので、歩いてきた後に改めて振り返るのもいいですね。オススメルートはこんな感じ!

美濃戸(駐車場)→行者小屋→赤岳→横岳→硫黄岳→赤岳鉱泉(宿泊)→美濃戸

休憩含まず約9時間の登山時間となります。

案外小さな子供の方がすいすい登ってしまう八ヶ岳

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八ヶ岳といっても北半分は穏やかな姿をしており、針葉樹の原生林が広がる素敵な場所。北横岳の付近では池なんかもあるんですよ。一方、赤岳がある南半分は鋭く尖った岩場が多く、硫黄岳手前までは終始手を使った登り方をしなければなりません。といっても岩を掴む場所は豊富にあり、危険な所には鎖が用意されていて勇気と落ち着いた行動をすれば問題は無いと思います。

案外小さな子供の方がすいすい登ってしまう八ヶ岳
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写真で見ると垂直の崖を登っているように見えますが、いざ登ってみるといけるものです。赤岳は少数ではありますが小さなお子さんも登る山。案外子供の方がスイスイ登ってしまい末恐ろしさを感じてしまいます。親御さんからしたら少々不安だと思いますので、地蔵尾根を登り切って、硫黄岳に向かう最初の岩盤を通過できるかどうかで判断しましょう。また同じ八ヶ岳連峰である蓼科山も赤岳ほどではないですが良い岩場が連続する場所ですので、腕試しにこちらから挑戦するのも有りです。

案外小さな子供の方がすいすい登ってしまう八ヶ岳
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連続する岩場ばかりに気を取られがちですが、やはり景色を楽しんで欲しいと思います。赤岳から硫黄岳の登山路はホントどこをとっても絶景です。

阿弥陀岳、横岳、硫黄岳の色々な絶景!

阿弥陀岳、横岳、硫黄岳の色々な絶景!
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こちらは八ヶ岳の中で高さ第三位の山、阿弥陀岳。標高は2805mで地蔵尾根を登っている最中から良く見えるようになりますが、登るためには少々遠回りする必要があります。遠くから見ると赤岳によくかぶって間違われる憎い奴です。でも美しさは赤岳に引けを取りませんね。

阿弥陀岳、横岳、硫黄岳の色々な絶景!
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続いてこちらは横岳。横岳も八ヶ岳と同じく山々の総称で、赤岳側から二十三夜峰、日ノ岳、鉾岳(ほこだけ)と続き最後に奥ノ院が一番高い所となります。あまりにもギザギザな山頂が続くため、どこが山頂か分からず偽ピークだねっていう会話もちらほらする楽しい山々。

阿弥陀岳、横岳、硫黄岳の色々な絶景!
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こちらの写真は硫黄岳。遠くから見ると非常になだらかな姿をしており、赤岳が何処にあるか分からない時はこの平坦になった山頂を目印にすると判断がしやすい便利な山。標高は2760m、南北に爆裂火口を持つ実は見所満載の山となります。爆裂火口とは噴火によって噴出したものが少なく地面をえぐったような火口の事を言います。素晴らしい絶景具合ですよ。

歓声湧き上がる横岳大同心

歓声湧き上がる横岳大同心
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こちら、ロバの耳の様な飛び出た景観はなんだと思いますか?こちらは横岳の一部である大同心と呼ばれる場所。大迫力の絶景に惚れ惚れしてしまうかと思いますが、ここは一つ大同心の先端部分に注目してみて下さい。よ〜く見て下さい、何か見えませんか?

歓声湧き上がる横岳大同心
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なんと人がいます。
実は横岳大同心は岩登りやアイスクライミングが行われる場所でもあるんです。こんなところ登ったり降ったりスゴイですね。

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赤岳鉱泉で温泉に入るのが絶対オススメ

赤岳鉱泉で温泉に入るのが絶対オススメ
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赤岳から硫黄岳の風景を楽しんだところで赤岳鉱泉に降りるのですが、その途中にある絶景が赤岩ノ頭。
綺麗にはげ落ちた際を利用して赤岳から硫黄岳に至る登山路をバックにした記念写真にうってつけです。

赤岳鉱泉で温泉に入るのが絶対オススメ
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そして一日の登山が終わり、陽が落ちる夜も美しい風景が広がるもの。色とりどりのテントがライトアップされるのも山泊ならではの醍醐味ですね。そして赤岳登山ですごいオススメなのが、赤岳鉱泉で温泉に浸かることです。南八ヶ岳は赤岳鉱泉以外にも夏沢鉱泉や本沢鉱泉など下山後ではない山中の温泉を楽しめる点が嬉しいポイントです。ちなみに硫黄岳山荘では温水シャワーが浴びられるんですよ!素晴らしい!

<赤岳鉱泉の基本情報>
住所:長野県諏訪郡富士見町落合桜ヶ丘10716−2
予約:090-4824-9986
最短アクセス:美濃戸より北沢コース2時間
利用可能時期:通年営業
収容人数:250名
料金:1泊2食9000円/素泊まり6000円 
テント場:1000円
テント泊入浴:1000円(5月末〜10月末のみ)

2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

赤岳から硫黄岳、悪路こそ絶景の宝庫!

いかがでしたか南八ヶ岳の歩行困難絶景悪路は?赤岳から硫黄岳は山家にとって最高のシチュエーションではなかろうかと思います。この区間は岩場が乱立する悪路ですが、その分、絶景具合はまさに登った者にしか味わえないもの。写真では到底味わう事が出来ない世界に、ぜひとも次の週末に出かけてみてはいかがでしょうか?
絶景悪路が山家の皆様を今か今かと待っております!

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/10/08 訪問

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