愛知岡崎「三河武士のやかた家康館」で天下統一への足跡をたどろう

愛知岡崎「三河武士のやかた家康館」で天下統一への足跡をたどろう

更新日:2017/10/21 09:11

麻生 のりこのプロフィール写真 麻生 のりこ 元観光バスガイド、ご当地マンホーラー
愛知県岡崎市は江戸幕府を開いた徳川家康公誕生の地です。彼が生まれた岡崎城の二の丸跡にある「三河武士のやかた家康館」は家康公だけではなく、その配下の武士たちの生き様などにもスポットを当てた歴史博物館。
常設展示室では天下統一までの足跡を多数の歴史資料や分かりやすいCG、グラフィックで解説。可動式ジオラマの「決戦! 関ヶ原」は必見です!

三河武士ってなあに?

三河武士ってなあに?

写真:麻生 のりこ

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日本三大都市の1つ・名古屋市から東南へ約35キロ。愛知県の中央部を占める西三河地方は、三英傑の1人で江戸幕府初代将軍となった徳川家康公のふるさと岡崎市および、徳川氏の前身となる松平氏の本拠地があった豊田市を中心とした地域です。
松平氏は豊田から徐々に勢力を南下させ、次第に岡崎城や近隣の安祥城を勢力下に治めました。

その松平氏に忠義を尽くし、後に岡崎城主の嫡男として天文11年(1542年)に誕生した家康公を守り支え、ともに戦場を駆け抜けた勇猛果敢な家臣たちが「三河武士」と呼ばれています。

彼らは岡崎城や安祥城の周辺に多く、この「三河武士のやかた家康館」では、徳川家康公と彼らの生き様や人間性などにスポットを当て、時代の変遷とともに展示しています。

三河武士ってなあに?

写真:麻生 のりこ

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大迫力の可動式ジオラマは必見!「決戦!関ヶ原」

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提供元:岡崎おでかけナビ-岡崎市観光協会公式サイト

https://okazaki-kanko.jp/

「三河武士のやかた家康館」は地上1階、地下1階建て。地下1階の常設展示室はプロローグから始まり、さらに5つのコーナーに分かれています。
各コーナーは入り口から順に、徳川氏の祖である松平一族、家康公の誕生から人質時代、三河平定と家康公の自立、織豊政権時代、江戸幕府の開府から晩年まで。
これらをパネル展示だけではなく、歴史資料や目で見て分かりやすいグラフィックなどを用い紹介しています。

三河平定のコーナーでは彼の人生を語るうえで重要な出来事となり、家康公に忠実だった三河武士たちをも巻き込んだ三河一向一揆について詳しく解説も。

大迫力の可動式ジオラマは必見!「決戦!関ヶ原」

提供元:岡崎おでかけナビ-岡崎市観光協会公式サイト

https://okazaki-kanko.jp/

こちらは4つめのコーナーで見ることができる「決戦!関ヶ原」。天下分け目の合戦・関ヶ原の戦いを中央の大型スクリーンに映し出された映像と、左右に配された屏風ビジョン、そして手前の可動式ジオラマでダイナミックに再現しました。
可動式ジオラマは直径7メートル! 武将フィギュアによる東軍vs.西軍の戦いぶりを、ぜひご覧ください。

蜻蛉切など戦国武器を無料で体感

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写真:麻生 のりこ

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地階の展示室見学後は体験コーナーもお忘れなく。こちらでは戦国武士たちが当時使用していた火縄銃や刀などの模型が設置されていて、実際に手に取ることも可能。その重さや大きさを体感できます。

人気なのは徳川四天王の1人・本多忠勝の愛槍「蜻蛉切」。オンラインゲーム『刀剣乱舞』にも登場する名槍を、模型とはいえ手に取るチャンスです!

蜻蛉切など戦国武器を無料で体感

写真:麻生 のりこ

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武田の騎馬隊に代表されるように、戦国時代に馬は重要な戦力でした。
「馬といえば体高(地面から肩までの高さ)160〜170センチのサラブレッド」を連想される方もいると思いますが、合戦場で活躍していた馬は在来種。木曽馬の平均体高は125〜135センチ程度なので、平均身長が155センチ前後だった当時の男性でも充分乗りこなせたようです。
とはいえ、実際に乗ってみると案外高く感じるもの。普段の目の高さとは違う、一段高い位置からの視界を体験してくださいね。

館内にはそのほか、無料で甲冑を試着&写真撮影も可能なコーナーや、家康公にまつわるクイズコーナーも。1階の特別展示室では家康公所蔵の絵画や武具などを展示したり、テーマ展も開催されます。

本多忠勝の銅像&からくり時計も人気!

本多忠勝の銅像&からくり時計も人気!

写真:麻生 のりこ

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最後に「三河武士のやかた家康館」周辺にある、いくつかの見どころを紹介します。

こちらはその1つ「本多平八郎忠勝公銅像」。右手に愛槍の蜻蛉切を構え、鹿角兜をかぶり甲冑の上からは大念珠を身につけたフル装備です。凛々しい姿ですね。
岡崎公園内に復元された岡崎城天守閣の隣には、彼と家康公を合祀した「龍城神社」が鎮座しているので、こちらへもどうぞ。

本多忠勝の銅像&からくり時計も人気!

写真:麻生 のりこ

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本多忠勝の銅像の斜め前付近には「からくり時計」も。普段はご覧のように普通の時計ですが、毎時00分と30分になると文字盤が開き中から能を舞う家康公の人形が姿を現します。
見られる時間は9:00から18:00までの間なので、公園内を散策中にタイミングが合えばラッキー。舞い終わった後には東照公遺訓も語ります。

「三河武士のやかた家康館」の裏側には「しかみ像」も。これは家康公三大危機の1つ・三方ヶ原の戦い後に描かせたとされる肖像画を元に作られた石像です。2017年大河ドラマ『おんな城主 直虎』の中でも阿部サダヲさんが見事に再現してくれました。

家康公を守り「犬のように忠実」と揶揄を含んだ評価を受けたこともある三河武士。彼らの活躍なくしては、家康公も天下統一の偉業を成し遂げられなかったかもしれませんね。

岡崎公園を訪問の際には岡崎城天守閣だけではなく、こちらへも足を運べば、彼らをより一層身近に感じられるでしょう。歴史ファンのみならず親子でも楽しますよ。

「三河武士のやかた家康館」の基本情報

住所:愛知県岡崎市康生町561-1(岡崎公園内)
電話番号:0564-24-2204
入場料金:三河武士のやかた家康館…360円(一般大人1名・岡崎城との共通券あり)
アクセス:車の場合…東名高速道路「岡崎」I.Cから約5分→国道1号線側から岡崎公園駐車場(有料)へ
公共交通機関の場合…名鉄「東岡崎駅」下車、徒歩約15分/名鉄「東岡崎駅」よりバス「大樹寺行き」で「康生町」下車、徒歩約5分/愛知環状鉄道「中岡崎駅」下車、徒歩約15分
開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)

2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/09/08−2017/09/09 訪問

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