お肉好き必見!!イタリア・グッサーゴの郷土料理「スピエド」

お肉好き必見!!イタリア・グッサーゴの郷土料理「スピエド」

更新日:2017/10/04 09:45

北イタリア・イゼオ湖の南側、フランチャコルタ地方にあるグッサーゴという村はお肉の料理で有名です。地元のサラミや野うさぎ、野鳥などのジビエも人気ですが、なんといっても一度食べたいのが郷土料理認定(De.C.O)もされているグッサーゴの「スピエド」。串で刺した肉の炭火バター焼です。

四季を楽しめるイタリア。秋冬はお肉の料理で大満足!

レオナルド・ダ・ヴィンチも貢献!歴史ある肉料理スピエド

レオナルド・ダ・ヴィンチも貢献!歴史ある肉料理スピエド
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北イタリアでよく食べられるスピエドの歴史は古く、700年前頃の書物にも登場します。そんなソウルフードともいえるスピエドの語源は、戦争で使う剣のことで、それに肉を刺して焼いたのが始まりだとされています。

そして昔は豚を10月頃に捌いたので、その伝統を引き継いで秋から冬にかけての季節の料理になりました。

写真:電動のスピエドを回す機械「ジラロースト」

レオナルド・ダ・ヴィンチも貢献!歴史ある肉料理スピエド
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肉を刺した鉄の棒を回しながら溶けたバターをかけて焼き上げていくのですが、完成まで5時間を要します。昔はその鉄の棒を手で回していたので、それは大変だったと思いますが、時代とともにゼンマイ式となり、そして現在では電動式となりました。その過程で、かの有名なレオナルド・ダ・ヴィンチも「暖炉の煙の熱で自動的に回るスピエドの機械」を考案し、スピエド界に大きく貢献しました。

しかし電動になったといえども炭を入れ替えたり、バターを数分おきにかけなければならないので手軽な料理ではありません。いつの時代もスピエドは特別な時にレストランや家に集まってみんなで食べるパーティー料理なのです。

写真:ゼンマイ式のスピエドを回す機械「ジラロースト」

時代とともに変わるスピエド

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本来のレシピは小鳥、スペアリブ、セージを巻いた豚肉、野ウサギ(もしくは鶏肉)を交互にセージとラルド(豚バラの脂)を挟みながら強めにギュっと串刺しにして、ラルドの溶けたバターをたっぷりとかけながらカリカリになるまで焼き上げます。

しかし、現在は小鳥の使用が禁止されています。その小鳥から出る香ばしい薫りが特別な要素だったのですが、これも時代の流れとして受け入れるしかないようです。
もともと全ての肉のサイズは小鳥のサイズに合わせて切り分けられていたので、現在でもその名残を楽しむことができます。

写真:小鳥の入っていた時代のスピエド

レストランで食べるスピエド

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冬になると多くのレストランがスピエドで賑わいます。「隣の客もスピエド」なんて考えていたら、その隣も、その隣も。

レストランでは伝統的なコースが用意されています。お店によって多少は違いますが、前菜はお酢の物とサラミやプロシュート。そしてミネストリーナスポルカという肉の出汁にレバーと小さいパスタのスープかカゾンチェッリというブレーシャ風ラビオリ。そしてメインのスピエドとポレンタ(トウモロコシの粉の料理)。スピエドと一緒にラルドとバターが混ざった油のようなものが出てきますので、これをポレンタにかけて一緒に食べます。これらにミネラルウォーターと赤ワインが付いているのが一般的ですが、フランチャコルタはスパークリングワインが特に有名です。せっかくなので注文したいですね。

<基本情報>
Osteria dell’Angelo
住所:Via Fontana,25, 25064 Gussago(Brescia)
電話番号:+39 030 2770139
アクセス:Gussagoバス停より徒歩15分

レストランで食べるスピエド
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グッサーゴにはスピエドを出すお店がたくさんあります。夏でもスピエドを食べることのできるお店はありますが、週末だけであったり、大人数のみ予約などいろいろありますので、予約の際はお店に確認してください。

<基本情報>
Antica Torattoria Pie’ del Dos
住所:Via Forcella, 4/6, 25064 Gussago(Brescia)
電話番号:+39 030 2185358
アクセス:Gussagoバス停より徒歩11分

家で食べるスピエド

家で食べるスピエド
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早朝、スピエドは炭を作ることから始まります。そして炭が出来たら5時間ほどかけて肉を焼いていきます。この時バターとラルドを上からかけます。そして下に溜まった溶けでたものを、また上からかけます。これをずっと繰り返します。この作業や準備をみんなですることで祭り感がグッと上がります。

メニューはレストラン同様、伝統的なコースで食べますが、よく最後にゲスト達が自慢のデザートを持ってきたりして場を賑わせます。

祭りで食べるスピエド

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イタリアでは教会のお祭りや市民祭り、サークルの祭りなどがよくありますが、そんな場所でもスピエドは登場します。地域によって異なりますが、プラスチックのお皿にスピエド、ポレンタ、フライドポテトとラルドとバターのソースに赤ワインとミネラルウォーターがグッサーゴ付近では一般的です。

お祭りですので音楽の演奏があったり、ビンゴゲームがあったりと老若男女が楽しめるようになっています。

スピエドを囲んで食べて飲んで笑う!

暑いイタリアも楽しいですが、寒いイタリアにも心あたたまる物語があります。みんなでレストランでワイワイ!そんなイタリア人達に混じってみるのも旅の醍醐味ではないでしょうか?食べて飲んで笑う!スピエドは私たちを虜にさせる陽気な料理なのです。

<基本情報>
グッサーゴへのアクセス:Brescia駅より13番のバスでGussago方面へ。終点Gussago下車。所要時間約25分。

掲載内容は執筆時点のものです。 2008/10/26−2017/09/28 訪問

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