超スリリングに歩いて淡路島に渡ろう!「明石海峡大橋海上ウォーク」

超スリリングに歩いて淡路島に渡ろう!「明石海峡大橋海上ウォーク」

更新日:2017/10/04 08:45

神戸と淡路島を結ぶ「明石海峡大橋」。全長3911mと世界最長の長さを誇る吊り橋です。淡路島はもちろん、その先にある四国へのアクセスを担っており、海の上を飛ぶように走れることから、ドライブルートとしても人気です。高速道路である明石海峡大橋ですが、歩いて淡路島に渡れるイベントが年2回行われていることはご存知でしょうか?明石海峡を見下ろしながら淡路島に歩いて渡るウォーキングはかなりスリリングなのです。

年に2回の貴重なイベント「明石海峡大橋海上ウォーク」

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明石海峡大橋を歩いて淡路島に渡る事ができるのは、毎年5月と11月に行われる「明石海峡大橋海上ウォーク」というイベントです。事前申込の抽選制ですが、参加定員がとても多いので、かなり高い当選確率です。基本的なウォーキングの参加条件がありますが、このウォーキングで特に重要な参加条件が「高所恐怖症でない」ということです。その理由はまた後ほど。

参加当日、まず舞子公園内の「橋の科学館」にて受付。参加者はあらかじめ班に振り分けらており、順次出発します。班の集合時間までは普段は有料の橋の科学館を無料で見学できます。

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集合時間になると、普段は解放されていない巨大なコンクリートの建造物「アンカーブロック」の中に案内されます。巨大なエレベーターの前でヘルメットが配布され、装着方法や海上ウォークの注意点の説明を受けます。説明が終わり装備の確認が終わればついにウォークに出発。目の前の巨大なエレベーターに乗り込むのかと思いきや、その脇にある階段を案内されます。エレベーターは車両専用。人間はせっせと無機質な空間を延々コンクリートに囲まれた階段を上っていきます。

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階段は7階まで登りますが、1階1階の高さがあるのでなかなか上部までつきません。このウォーキングでの最初の難関でしょう。およそ40mの高さまで階段を登りきると、そこはまるで秘密基地。車両をアンカーブロック上に運ぶ巨大エレベーターやターンテーブルを備え、コンクリートに包まれた無機質な空間は少しSFっぽくてワクワクします。

地上40メートルの足元がスケスケ!まさかの超スリリングウォーキング

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さあ、出発の時。ゆっくりとシャッターが上がっていくと、その隙間からはるか彼方に伸びる明石海峡大橋の姿が現れます。なお、頭上を周回する通路は「舞子海上プロムナード」という常設の観光施設。明石海峡大橋を約150m歩くことができ、最先端の部分は展望スペースとして足元にはガラス張りの床もあります。海上ウォークに参加する機会がなくとも、舞子海上プロムナードで少しその雰囲気を味わうことができます。

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さあ、淡路島に向けて出発!!

まずここでこのウォーキングの最大の難関。高さ40メートルにかかった管理用通路の床は、なんとスケスケ!一歩踏み出せばその恐怖(快感)から逃げるすべはありません。はるか下に小さく人が見えるこの高さに、気を抜けば落ちてしまいそうな足場に踏み出す事ができる人のみ、このイベントに参加できます。管理用通路の床が金網状になっているのは、海上での強風の影響を受けないため。とはいえ管理用通路には車が通れるくらい頑丈なので安心を。

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はるかかなたまで、先が見えないくらいに伸びていく明石海峡大橋下の管理用通路。足元を見ると、網目が透けてはるか下の海面が見えますが、前を向いて歩く限りはそんなに高度感は感じません。管理用通路の横側も風の影響を最小限にするため、かろうじて人が転落しないくらいの幅で柵が設置されているのみで開放感がいっぱいです。

普段は見られない明石海峡大橋の秘密もしっかり楽しもう!

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2本ある橋脚の一本目に到着。ここでひと休憩です。橋脚部分には様々な機械が設置されており、工場感がいっぱいです。明石海峡大橋を使い、神戸から水道水と電力が淡路島に供給されており、この機械はまさにそのライフラインの一部なのです。明石海峡大橋は物資の輸送だけでなく、エネルギーなどの安定供給にも大きな役目を果たしているのです。

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橋の下をのぞき込みむと、青い海の上に真っ白なコンクリートの建造物。写真では高さはわかりにくいですが、海面からの高さは約50m。明石海峡大橋を支える橋脚の土台甲子園のグランドくらいの広さがありますが、はるか下にあるのでとても小さく見えます。

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巨大な橋を維持する仕組みや装置を実際に管理用通路を歩きながら知ることができるのも明石海峡大橋海上ウォークの魅力。1班に2、3人の職員が誘導に入っており、実際に作業をされている方から明石海峡大橋の説明を受けながら歩くことができます。できれば職員の方の近くで一緒に歩き、いろいろな説明を受けたいですね。

多くの船が行きかう明石海峡を上空から見下ろす爽快感!

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2本ある橋脚の間は船の航路になっています。そのため、1回目の休憩の後の行程では、明石海峡を行き交う船の姿を真下に何隻も見ることができます。

多くの船が行きかう明石海峡を上空から見下ろす爽快感!
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何隻も船が足元を通りすぎていきますが、見ごたえがあるのは大型タンカー。ヘリポートを備えた超大型タンカーが自分のはるか足元をゆっくりと通過していく様は壮観。船の上で作業をしている人が小さく見え、船の大きさと橋の高さが実感できます。

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明石海峡も潮の満ち引きが激しい瀬戸内海にある海峡のひとつ。渦潮で有名な鳴門海峡や潮流の速さで知られる来島海峡ほどではありませんが、それでもまるで川のように流れる海の様子をはるか真上から見ることができます。

ついに歩いて淡路島に到着!

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さらに先に進むと淡路島側のアンカーブロックの姿が見えてきます。明石海峡の上を歩くこと4km、ついに淡路島に到着。おおよそ1時間半ぶりの陸地です。参加者が近づくとシャッターがゆっくりと開いて、その冷たい躯体の中に迎えてくれます。階段で中を下ると、最下部には淡路島やその向こう徳島の観光案内をしているブースが特設されています。

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参加者全員が揃えば解散。アンカー出口のシャッターが開き、橋の外の世界が広がります。目の前には淡路島から望む明石海峡と神戸。今歩いて渡ってきた明石海峡大橋と出発した神戸を真下から振り返る光景はとても特別で感慨深いものです。

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海上ウォークのゴールは「道の駅あわじ」。広い芝生広場からの明石海峡大橋の展望は最高で、少しゆっくりと淡路島からの風景を楽しみたいところです。よく見ると、橋の中に後続の班の人が歩いている様子が小さく写っています。また、道の駅にはお土産店やシラス丼が名物の海鮮レストラン、淡路牛を使ったメニューなどが目白押し。早く出発する班に入ったのならば、ここでお昼ご飯を是非とも頂きたいですね。

お奨めのお帰りルートは

ゴールをしたら、早々に淡路島を後にせず、プチ観光を楽しみたいですね。道の駅からはイベント用の無料のシャトルバスが運行しており、明石行の高速船「ジェノバライン」が発着する岩屋港、JR舞子・三宮へ向かう高速バスが発車する淡路夢舞台まで連れて行ってくれます。多くの人が最短距離でスタートに戻る岩屋港で下車しますが、おすすめは「淡路夢舞台」。

安藤忠雄氏が設計したウェスティンホテル淡路を中心とした緑とスタイリッシュな建造物が立ち並ぶ美しい公園。散策するだけでも自然と人工物が融合した美しさを楽しめます。観光を楽しんだ後、先ほど自分が歩いた明石海峡大橋を高速バスに乗って走り戻れば、旅の振り返りになりますよ。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/05/21 訪問

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