「松宝苑」は、北アルプス山麓に広がる奥飛騨温泉郷の一つの新平湯温泉にあり、長野県と岐阜県のほぼ境の国道471号線沿いにある一軒宿。
敷地に入ると、合掌造りの美しい古民家が佇んでおり、日本情緒たっぷり。古民家は母屋として使われており、古き良き時代を思い起こすようで、時間の流れが止まったかのような雰囲気。静寂に包まれ、往来が激しい国道沿いにあるとは思えないようなところです。
宿の入口を一度くぐると、ロビーから、ご覧のような光景が広がっています。館内は、太い欅の重厚感溢れる見事な柱や梁、民芸調に統一された椅子やテーブルなど、昔ながらの懐かしい民家の風情が漂っています。
木がふんだんに使われ、木のぬくもりが伝わってくるような温かな空間と里山ならでは素朴さは、旅で疲れた客人の心をホッと和ませてくれるかのようです。
こちらの宿は、3000坪の敷地に中庭を囲んで母屋・宿泊棟・温泉棟を配した回廊のような造りになっています。中庭は、松などの木々や野花が植えられていて、四季折々の表情が楽しめるのも魅力的です。
中庭は、とにかく自然が豊か。空気がすがすがしいので、チェックイン後に、散策するのがお勧め。庭にあるベンチに腰を掛けて、小川を愛でたり、時折やってくる野鳥のさえずりなど、自然の声に耳を傾けて癒されてみては如何でしょうか?
自然に癒されたら、お次は温泉で疲れをとってみませんか? こちらは、母屋の向かいの温泉棟にある湯屋「長閑(のどか)のゆ」です。湯小屋は、ひば・檜などの木曽五木を使って造られており、脱衣所と浴室のドアがなく、ガラス越しに露天風呂まで見渡せる抜群の開放感。
温泉は、敷地内から湧き出る3本の源泉と新平湯共同泉をブレンドした100%天然温泉。無色透明で、ちょっぴり鉄の匂いがしますが、嫌みがない、さらりとした感触の湯。湯量が豊富なためか、内風呂の浴槽は、深めにできていて肩までたっぷり浸かれますよ。併設する露天風呂は、川のせせらぎや木々を愛でながら入ることができ、「長閑のゆ」は、夜通しやっているのも嬉しいところです。
泉質:ナトリウム炭酸水素温泉(低張性・中性・高温泉)・単純温泉(低張性・中性・高温泉)
お風呂は「長閑のゆ」の他に、貸切露天風呂「縁のゆ」もあります。こちらは、空いていれば、いつでも利用できる無料の貸切露天風呂。時間制でないので、時間や人目を気にせずに入れるので、一人でのんびり温泉を満喫したい方には一押しです。
夕食は、お食事処で、囲炉裏を囲みながら地元の素材を使った料理が味わえます。宿では、一品ずつメニューが出されるのではなく、壱の膳・弐の膳・参の膳と、膳に載って料理が運ばれてくるスタイル。
こちらは、壱の膳で、季節やプランによって内容は異なりますが、白和えなどの先付、お刺身の盛り合わせなどの料理が膳に載っています。お刺身は、河ふぐ(なまず)・鯉・ゆば・こんにゃく・山芋など。なまずは、淡白な味わいながらしっかりとした歯ごたえ。鯉は、もっちりとした不思議な食感で、普段食べられないような食材が味わえるのも旅の醍醐味。
囲炉裏では、じくじくと「飛騨牛の朴葉焼き味噌」が焼き上がり、目の前で焼くので、アツアツをそのまま頬張れます。飛騨牛は、飛騨高山を代表する高級グルメなので、ここに来たら絶対に食べたい食材。焼き上がった牛肉は、とても柔らかく噛むほどに肉汁がとってもジューシー。とろっとした滑らかな口どけに、甘辛煮の朴葉味噌が見事にマッチした逸品です。
料理は他にも、岩魚の塩焼き・なまづの唐揚げ・飛騨牛のローストビーフが載った弐の膳などが出され、心ゆくまで料理を堪能できます。
宿の周辺には、新穂高ロープウェイや上高地などの見所があり、車で数分の場所には、観光スポットとして人気な「奥飛騨クマ牧場」もあるので、観光と一緒に楽しまれてみても良いですね。
ご紹介した「松宝苑」は、風の心地良さ、木や草花の匂いなど、自然と共に過ごせる癒しの環境。源泉かけ流しの贅沢湯、昔ながらの風情溢れる光景に包まれながら、ゆったりと寛いでみては如何でしょうか?
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