朱に彩られる巨大な数珠!京都「赤山禅院」でしみじみ味わう洛北の秋

朱に彩られる巨大な数珠!京都「赤山禅院」でしみじみ味わう洛北の秋

更新日:2017/10/20 16:42

古都の U助のプロフィール写真 古都の U助 ブロガー
正念珠と還念珠と呼ばれる大きな数珠がインパクトのある「赤山禅院」は、古くは紅葉寺とも呼ばれた洛北の名刹です。
こちらは平安京の東北部、御所の表鬼門に当たる場所にあるため方除けの信仰も伝わり、陰陽道の祖・赤山大明神をご本尊としています。自然いっぱいの境内には多くのお堂が点在し、拝殿屋根の猿神や点在する狛犬などもどこか愛らしくて見逃せません!
紅葉が色付き風情抜群となる秋の境内をご紹介します!

赤山禅院の参道

赤山禅院の参道

写真:古都の U助

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古くは紅葉寺とも呼ばれていた「赤山禅院」は京都東北部、修学院離宮の近くにあります。
最寄り駅の叡山電車の修学院駅からは徒歩約20分ほどと少しだけ歩く距離がありますが、周囲は洛北ならではの閑静な雰囲気があり、鷺森神社はじめ紅葉の美しい場所も点在します。
参拝はまずこの鳥居が目印に。

赤山禅院の参道

写真:古都の U助

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鳥居の周辺は閑静な住宅街となっているものの、さらに進んで山をくぐるとグッと山寺の雰囲気がただよってきます。
※開門は午前6時〜午後6時。参拝は午前9時〜午後4時半、参拝は無料!

拝殿と本殿

拝殿と本殿

写真:古都の U助

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参道の緩やかな坂を歩き石段を数段上がればすぐに赤山禅院の本堂前に建つ拝殿が見えてきます。この拝殿ではまず屋根の上にご注目を。赤山禅院は皇城表鬼門の鎮守として創建され、拝殿の屋根の上の猿神は京都御所を見張っているのだとか。お猿さん、とってもお茶目です!

拝殿と本殿

写真:古都の U助

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拝殿のすぐ奥には本殿があり、その入り口となるのがこの正念珠とよばれる巨大なお数珠。赤山禅院には正念珠と還念珠と呼ばれる2つの大きな数珠があり、まず本殿に参拝するとき正念珠をくぐることになるのですが、その時大切な願い事を1つ心に浮かべて下さい。そして参拝中はなるべくその願いを常に思うようにしてください。

拝殿と本殿

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赤山禅院では拝殿の屋根の上のお猿さんも人気者となっていますが、境内あちこちで目にできる狛犬にもご注目!
写真の狛犬は本殿の屋根の下に鎮座する狛犬です。
時代が下ると境内全体の守護を願い、境内の出入り口に近い鳥居などに配置されることが多くなった狛犬ですが、このように本尊に近い場所にある狛犬はより古いスタイルだとされています。

そして赤山禅院の本尊は、赤山大明神といって唐の赤山から泰山府君を勧請され、陰陽道の祖神としても信仰されています。

個性豊かなお堂

個性豊かなお堂

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赤山大明神は地蔵菩薩の化身とされているそうで、拝殿や本殿に向かってすぐ左に地蔵堂があります。

個性豊かなお堂

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こちらは紅葉の色彩も美しい弁財天を祀るお堂です。赤山禅院は個性豊かなお堂が点在するのも魅力の1つ。
境内は本殿から時計回りに順路の矢印が出ているので標識を追いながら参拝すると効率よく歩けます。

個性豊かなお堂

写真:古都の U助

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弁天堂のすぐ脇には石の十六羅漢像の姿もあります。羅漢像の背後は竹林、そばには銀杏の木もあるので秋の色彩のコントラストはとても鮮やかです。

山の紅葉が美しい

山の紅葉が美しい

写真:古都の U助

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弁天堂や羅漢堂よりさらに左手側へ進むと稲荷社が。
小さなお社ですが、自然に囲まれ提灯に明かりが灯る様子も独特の雰囲気があります。

山の紅葉が美しい

写真:古都の U助

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こちらは本殿の右奥に位置する福禄寿殿。こちらでは京都に点在する都七福神のうちの福禄寿神をまつっています。

その他の都七福神
恵比寿天 ゑびす神社(東山区)
大黒天 松ヶ崎大黒天(左京区)
毘沙門天 東寺(南区)
弁財天 六波羅蜜寺(東山区)
寿老神 革堂(中京区)
布袋尊 万福寺(宇治市)

山の紅葉が美しい

写真:古都の U助

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福禄寿殿から少し石段を登っていくと縁結びのご利益が知られる相生社や、金神社、歓善天をまつるお社があります。
どちらもこぢんまりした社殿なのですが、山の中の独特な風情のある場所なので秋の風情を味わうのにピッタリの場所といえます。

御滝堂と不動堂

御滝堂と不動堂

写真:古都の U助

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相生社や、金神社、歓善天を参拝し石段を降りてくると本殿の右側に位置する御滝堂の横へ出てきます。
赤山禅院では池があったり小さな水の流があったり、美しい水辺の秋の光景も見逃せません。

御滝堂と不動堂

写真:古都の U助

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赤山禅院の不動堂です。こちらには比叡山と赤山禅院を結ぶ雲母坂(きららざか)にあった雲母寺(うんもじ)が廃寺となった際に移された雲母寺の不動明王と本尊が安置されています。

御滝堂と不動堂

写真:古都の U助

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こちらは不動堂の前にある還念珠で、いわばここが赤山禅院参拝のゴール地点です。
本殿入り口にあった正念珠をくぐる際に願った事を参拝の間も思い、最後にこの還念珠をくぐる時、その願いに向けた努力を誓い、加護を願うようにしてください。

また、赤山禅院では毎年紅葉まっさかりともなる11月23日に古くなった数珠を感謝を込め炎によってお浄めをする数珠供養が行われています。

赤山禅院の基本情報

住所:〒606-8036 京都府京都市左京区修学院開根坊町18
電話番号:075-701-5181
アクセス:叡山電車 修学院駅下より徒歩約20分又はタクシー約5分。
地下鉄烏丸線 松ヶ崎駅よりタクシー7分。
市バス 修学院離宮道又は修学院道 下車それぞれ徒歩約15分。

2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/11/27−2017/10/11 訪問

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