国宝に再指定!島根県松江市「松江城」の必見ポイント

国宝に再指定!島根県松江市「松江城」の必見ポイント

更新日:2017/09/25 15:55

2015年(平成27年)国宝に再び指定された島根県「松江城」。“水の都”と称される松江のシンボルであり、また全国に現存する12天守のひとつでもあります。今回は、約400年の歴史を誇り、国宝の“天守”を有する「松江城」の魅力や必見のポイントをその歴史や人物と共にご紹介いたします。

「松江城」の概要とアクセス

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1611年(慶長16年)には完成したとされる島根県松江市にある「松江城」。1935年(昭和10年)に「松江城」の“天守”が国宝に指定され、1950年(昭和25年)に文化財保護法の制定により重要文化財と改称。その後、2015年(平成27年)に、国宝に再指定されました。

JR山陰本線の松江駅から、レイクラインバスで約10分、バス停“国宝松江城(大手前)”で下車して直ぐの立地。また一畑電鉄の松江しんじ湖温泉駅から北循環線内回りで約5分、バス停“県庁前”で下車して徒歩で約5分です。

「松江城」の概要とアクセス
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“天守”のある本丸から南へ順に、二の丸、お堀を越えて、三の丸と配置。現在では、三の丸の場所に、島根県庁が建っています。

当初、政治の中心は本丸でしたが、時代を経るに従い、二の丸、三の丸と移り、その名残を現在も感じられます。

「松江城」と堀尾吉晴

「松江城」と堀尾吉晴
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現在の愛知県・尾張国に生まれた堀尾吉晴(ほりお よしはる、1543年〜1611年)は、息子の忠氏(ただうじ、1577年〜1604年)の関ヶ原の戦いの武功により、出雲を与えられ、親子でこの地に移りました。
しかし、忠氏が急逝し、息子の長男、自分にとっては孫となる忠晴(ただはる、1599年〜1633年)を補佐しながら、「松江城」の築城と城下の造成に着手します。

「松江城」の大手木戸門跡と大手前駐車場の間には、その功績を称えて、堀尾吉晴の像が建立されています。

「松江城」と堀尾吉晴
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大手木戸門跡から入り、右手に進むと“観光案内所”、さらに奥には休憩にピッタリの“ちどり茶屋”があります。“観光案内所”では、手荷物の無料預かりや松江城ガイドの他、宿泊案内もあるので、ぜひ利用してみて下さい。

“ちどり娘”や“まつえ若武者隊”の案内も

“ちどり娘”や“まつえ若武者隊”の案内も
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石段を登っていくと、徐々に「松江城」の“天守”が近づいてきます。ナンジャモンジャとも呼ばれるヒトツバタゴやクスノキ、モミジ、ツバキ、クロガネモチなどの木々が溢れ、四季折々の表情を味わえるのもポイントのひとつです。周りの景観を楽しみながら、“天守”へと向かってみましょう。

“ちどり娘”や“まつえ若武者隊”の案内も
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こちらが、国宝に指定された「松江城」の“天守”。「松江城」をガイドしてくれる“ちどり娘”、演武や案内など様々な活動をしている“まつえ若武者隊”といった皆さんが観光に訪れた人々を、楽しくお迎えしてくれることも。

各種のイベントや案内などは、下部関連MEMOにある公式サイトへのリンクよりご確認下さい。

※写真はイベント開催時

「松江城」の“天守”の必見ポイント!

「松江城」の“天守”の必見ポイント!
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「松江城」の“天守”の内部は、地下1階を入れて、6つのフロアに分かれます。地下の部分には、深さ約24メートルの井戸があり、これは現存12天守でも唯一のもの。その他に、建物の完成を祝う“祈祷札”も再現されています。

これまで「松江城」の築城時期は“1611年”とされていましたが、2012年(平成25年)に2枚の“祈祷札”が見つかり、その文字の記載から“1611年の正月以前”に完成していたことが確実となりました。

「松江城」の“天守”の必見ポイント!
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さらには、迫り来る敵に対する様々な仕掛けも。鉄砲で攻撃するための“鉄砲狭間(ざま)”、石や排泄物を敵に目掛けて落とす、“石落とし”など、見所が満載。

階段部分は、丈夫で軽い木材・桐(きり)のもので、取り外しが可能。また水平の引き戸も設置され、階下とを隔てることも出来ます。敵の侵入や籠城対策のためのアイデアが各所に見受けられます。

「松江城」の“天守”の必見ポイント!
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その他、松江藩の主な出来事を描いた20枚の壁画や鎧、刀、軍配などの他に様々な展示も行なわれています。

そして、こちらの手前にあるのが、“天守”を支える柱。“天守”には総数308本があり、その内、130本には、板を張り、鎹(かすがい)や鉄輪で補強されています。これは“包板(つつみいた)”と呼ばれ、「松江城」に見られる独特の補強方法。

補強と共に、木材の割れなどを隠し、見栄えといった体裁を整える目的もあると考えられています。

「松江城」の“天守”からの眺望

「松江城」の“天守”からの眺望
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こちらが、「松江城」の“天守”の最上階。ここから松江の町並みを存分に楽しむことが出来ます。

「松江城」の“天守”からの眺望
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こちらは南側の景色。正面には、宍道湖(しんじこ)や嫁ヶ島も見渡せます。
各方角の上部には、写真と共に各スポットの紹介もあるので、照らし合わせて景観を楽しめるのもオススメのポイントです。

「松江城」の築城と一緒に造成されていった松江の城下町。「松江城」の周りの堀は、防御と水運のためにつくられましたが、町全体の排水や土地の乾燥も目的としていました。

そのような歴史的背景なども含めて、“天守”からの眺望を堪能してみてはいかがでしょうか。

島根県松江市「松江城」のまとめ

明治の時代には、全国で多くの城が取り壊される中、地元の人々の協力により、現在もその姿を残す島根県にある「松江城」。

今回、ご紹介した以外にも、ハートの絵馬の“松江神社”や擬洋風建築の“興雲閣”などもあるので、併せて巡ってみるのもオススメです。その他、お得な各種の共通券もあるので、そちらもチェックしてみて下さい。

以上、約400年の歴史を誇り、国宝に指定された“天守”を有する「松江城」のご紹介でした。

【撮影協力】
堀尾忠氏公
島根県観光連盟:石田浩子様
まつえ若武者隊:隊長・本間亀二郎様

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/06/17 訪問

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