見事に復元!岩山に聳える古城「カイザーブルク」とニュルンベルクの眺望

見事に復元!岩山に聳える古城「カイザーブルク」とニュルンベルクの眺望

更新日:2017/09/24 17:58

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
13〜16世紀、神聖ローマ帝国の居城が置かれ、独・ルネサンス文化の中心地だったニュルンベルクは、第二次世界大戦で壊滅的な被害を受けました。その後、かつての町並みに近い形で再建され、今では美しい中世の雰囲気が漂う町に生まれ変わっています。

この町並みを見渡す丘の上に、堂々と聳えているのが古城「カイザーブルグ」!その名の通り皇帝の居城だったところで、いくつかの建物と塔から構成され、眺望も楽しめます。

ニュルンベルクの丘の上に聳えるカイザーブルク

ニュルンベルクの丘の上に聳えるカイザーブルク

写真:Hiroko Oji

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ドイツ国家における神聖ローマ帝国の権威と重要性を示す皇帝の居城だったのが、ニュルンベルクの丘の上に聳える古城「カイザーブルク」です。

12世紀に岩山の上に基礎が築かれ、現在の形になったのは15〜16世紀にかけてのこと。16世紀までは帝国議会の会場となっていました。第二次世界大戦ではことごとく破壊された城ですが、かつての絵や写真をもとに見事に復元され、今ではニュルンベルクのシンボル的存在となっています。

ニュルンベルクの丘の上に聳えるカイザーブルク

写真:Hiroko Oji

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敷地内は、いくつかの塔と建物に分かれており、情緒ある石畳の通路がそれぞれを繋いでいます。木枠組みのデザインが美しい木組みの建物に、博物館となる蔦の絡まる煉瓦造りの建物や、眺望が楽しめる塔が見学できるようになっています。

眺望が素晴らしい「シンヴェルの塔」へ

眺望が素晴らしい「シンヴェルの塔」へ

写真:Hiroko Oji

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町中からも目に付く高い塔は、「非常に丸い」という意味を持つ名前の付いた「シンヴェルの塔」。2段重ねのとんがり帽子をかぶったような円筒形の塔で、高さは30メートル。塔内に入ると、木製の螺旋階段がてっぺんの展望台まで続いています。

眺望が素晴らしい「シンヴェルの塔」へ

写真:Hiroko Oji

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ちょっとしんどい思いをしなければなりませんが、頑張って展望台まで上ると、そのしんどさも吹っ飛んでしまいそうな素晴らしい眺めが待っています。煉瓦色の屋根が波打つように連なり、教会の塔があちこちで天に向かっているニュルンベルクの町並みが一望!ここでは360度のパノラマの世界をたっぷり楽しんでくださいね。

展望台には、第二次世界大戦でことごとく破壊された城と町並みの写真も展示されています。今、目の前に広がる町並みの風景と見比べながら写真を見ていると、当時の悲惨な世界の中に引き込まれそうにもなってきます。

博物館となる城内は自由見学

博物館となる城内は自由見学

写真:Hiroko Oji

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神聖ローマ帝国の皇帝は、一か所に留まらないで、居城を移しながら政治を行っていたといいます。ところが、1050年〜1571年まではどの皇帝も一度は居城としたのが、このカイザーブルク城。1356年に、皇帝カール4世がニュルンベルクで即位してからは、第1回目の帝国議会をニュルンベルクで行い、1543年まで続けられました。また、皇帝が持ち歩いたりして特定の保管場所が一定の場所に特定されていなかった即位用のレガリアを、ニュルンベルク市に永久保管することにしたのもこの時代。カイザーブルグが重要な役割を担うこととなったのです。

その重要な位置を占めたお城の一番奥にある建物内に、博物館が設けられています。

博物館となる城内は自由見学

写真:Hiroko Oji

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博物館には、代々引き継がれた宝物の数々に、装飾品や貴重な書物、建物に施されていた装飾レリーフなどが展示されています。また、当時の部屋の様子が詳しく表現された絵や写真も残されているので、復元が可能だったこともうかがえます。

博物館となる城内は自由見学

写真:Hiroko Oji

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武器コレクションの部門には、様々な武器や銃器、鎧・兜をはじめ、何世紀にも渡って城で採用された戦闘技術の変化の経緯などを展示しています。

また模型を使って、かつての城を表したコーナーも設けられ、城の変遷がよくわかります。

見所は深井戸と二重構造の礼拝堂

見所は深井戸と二重構造の礼拝堂

写真:Hiroko Oji

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シンヴェル塔の前は、木組みの建物が取り囲み、石畳が覆う広場となっています。その中央に建つのが、石造りと木組みが組み合わさったこの建物。お城で必見の一つとされていて、ガイドツアーでしかお目にかかれない深さ60メートルもあるという古井戸が、この中にあるのです。

見所は深井戸と二重構造の礼拝堂

写真:Hiroko Oji

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ガイドさんがジョッキの水を垂らすと、何秒かたってから水に落ちる音がするという実演や、ロウソクを底まで降ろしてその深さを実際に見せてくれる一コマもあります。

見所は深井戸と二重構造の礼拝堂

写真:Hiroko Oji

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もう一つの見所とされているのは、入り口近くのホールの奥にあるロマネスク様式の礼拝堂。1200年ごろに建てられたもので、二重構造となっているのが特徴です。上部の礼拝堂が写真の皇帝礼拝堂。奥にキリスト像があり、明るい部屋です。そしてその下に薄暗い聖マーガレットの礼拝堂が設けられているのですが、下には入ることができず、上の鉄柵から覗きこむだけとなっています。

美しく手入れされた庭園

美しく手入れされた庭園

写真:Hiroko Oji

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城内の見学を終えたら、敷地の西側にある庭園へ足を運んでみましょう。綺麗に手入れされた庭園内にはベンチが置かれています。緑溢れ、色とりどりのお花が咲くのを眺めながら休憩できるひとときです。

美しく手入れされた庭園

写真:Hiroko Oji

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庭園の奥の片隅からは、城壁へ通じるところがあります。城壁と言っても、ぐるりと町を周って来ることはできず、歩けるのは一部分だけですが、ちょっと違った角度から風景を楽しめます。

美しく手入れされた庭園

写真:Hiroko Oji

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城壁からは、デューラー広場周辺を見下ろせ、ちょっと斜め上にはお城が見えています。少し距離感をもって眺めるのも乙なもの!お時間があれば是非、上ってみて下さいね。

ニュルンベルクのシンボル的存在のカイザーブルク

丘の上に聳えるカイザーブルクは、町中を散策していても、目印にできるスポットで、ニュルンベルクのシンボル的存在となっています。

城内へ入って敷地内を散策するだけなら無料で、テラスからは町並みを見渡すこともできます。しかしお時間が許せば、チケットを購入して、建物内の見学をなさることをお薦めします。ガイドブックにはガイドツアーで周るように書いてあるものもありますが、実際には、深井戸以外は、自分のペースで自由に見学できますので、お気に入りの場所で時間を割いてご覧になってくださいね。

<基本情報>
住所: Auf der Burg 13, 90403 Nurnberg
電話番号:+49-911-244659-0
アクセス:国鉄ニュルンベルク駅から徒歩20分
開城時間:
4〜9月:9:00〜18:00
10〜3月:10:00〜16:00
休館日:1月1日、12月24.25.31日

2017年7月現在の情報となります。変更となる場合がありますので、公式サイトなどで最新情報を必ずご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/07/15 訪問

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