エントランスは開けており、老舗でありながらも、非常に入り易い雰囲気となっています。入ってすぐのところには、居心地のよいウェイティングスペースが設けられているので、待ち合わせの場合になど、素晴らしい眺望と共にゆっくり寛ぎましょう。
店内は黒を基調にしており、とても洗練された雰囲気。全面フルハイトウインドウの窓からは、ホテルニューオータニが誇る400年の歴史を誇る1万坪の日本庭園を見下ろせ、さらには、遠くにある東京タワーまでも見渡せます。
席数は164席と非常に広く、有料で様々な人数に対応できる完全個室が5部屋、無料の半個室が6ブースも設けられています。写真は半個室の部屋で、目の前には気持ちのよい眺望が広がっています。周りの音も全く気にならないので、接待にもデートにも、幼児連れでも心地よく食事を楽しむことができるでしょう。
「チャイニーズアミューズ 胡桃の飴だき」
最初の一品はフィンガーフード。手に取って食べてもよいですし、スプーンですくって食べてもよいです。胡桃は炒ってあるのでカリカリになっており、甘くて癖になります。香り高いので、食欲をかきたててくれるでしょう。
「ヘルシー前菜 大観苑プレート」
前菜は嬉しい盛り合わせで、7種類もの料理を少しずつ食べられます。右から順番に、空芯菜のピリ辛、里芋、トマトのマンゴージュース、押し豆腐、湯葉巻き、百合根の梅肉ソース、キュウリの甘酢漬け。和風と中華風を楽しめ、甘味と酸味が交差します。この後にどのような料理が提供されるのかと、非常に興味を惹く前菜です。
「和だしを使用した特撰ふかひれ姿煮 スッポン風味」
薩摩半島枕崎の鰹、利尻昆布からとった和風の出汁に、スッポンの風味が効いています。旨味のある和出汁は濃厚な中華あんの中でも存在感を発揮。こういった和出汁も「大観苑」のキッチンで作られているというから非常に驚きです。フカヒレは天日干しをした「吉切鮫」で一級品。 フカヒレを食べられなくなっているホテルが多くなっているだけに、貴重な一皿でしょう。
「海老のきざみ昆布入りチリソース」
大型の車海老であるアシアカ海老が使われているので、とても圧巻です。チリソースには刻んだ昆布が散りばめられているので、刺激が効いていながらも、まろやかな味わいが感じられます。プレートの青と、チリソースの赤との対比も鮮やかです。
「小松菜と湯葉の焼売、五目野菜入り翡翠餃子」
点心を手掛けるのは、中国料理界で最高峰といわれる「特級技師」の資格を持つ郭慧薇(カクケイミ)氏です。2つの異なる点心が盛り合わされているので、楽しみが広がります。どちらとも体に優しいヘルシーな野菜点心。小松菜と湯葉は食感のコントラストがあり、翡翠餃子は野菜たっぷりで美しい緑色です。
「ハマグリとタイラ貝入りあごだしスープそば」
あごだしはトビウオからとった和の出汁で、出汁の中でも高級で上品とされています。そのあごだしが中国料理で使われているのは、非常に珍しいことで、和と中の面白い融合であると言えるでしょう。スープは澄んだ味と深いコクがあります。タイラガイは薄くスライスし、大きなハマグリが載せられています。
「京都 半兵衛麩の黒みつ和え 杏仁プリン アーモンドミルクジェラート」
デザートは和菓子と中華菓子のどちらとも楽しめるので、甘い物好きには嬉しいことでしょう。「半兵衛麸」は1689年に創業した、京都にある麸と湯葉の専門店です。知る人ぞ知る老舗で、質の高い麸と湯葉で有名となっています。「半兵衛麩」の麸が使われた和菓子は黒みつとよく合っており、きな粉を好みで振りかけます。アーモンドミルクジェラートはちょうどよい甘味で、後味もさっぱり。塩昆布が添えられているのは粋でしょう。
「大観苑」はその歴史の長さと知名度によって、王道の中国料理ばかりを提供すると思われていますが、「和楽」のように、中国4000年の王道と世界文化遺産となった和食の王道が融合した新世代の料理も提供しています。
「和楽」では薩摩半島枕崎の鰹、利尻昆布、スッポン、吉切鮫と和の高級食材がふんだんに使われています。和出汁をベースにした中国料理は、繊細さも加わって、日本人の舌に合うことでしょう。新しい中国料理が食べたいという人だけではなく、多くの日本人に食べてもらいたい中国料理です。
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(2024/4/20更新)
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