鎌倉最大の寺院・建長寺〜格式高い禅宗の大伽藍を拝観

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鎌倉最大の寺院・建長寺〜格式高い禅宗の大伽藍を拝観

鎌倉最大の寺院・建長寺〜格式高い禅宗の大伽藍を拝観

更新日:2017/09/11 14:21

大木 幹郎のプロフィール写真 大木 幹郎 巨木マニア、低山登山家、ブロガー

鎌倉は神奈川県を代表する観光地の一つ。かつて幕府が置かれた古都には、今でも多くの史跡や寺社が残されています。そんな歴史ある街で、最大の伽藍を持つ寺院が建長寺。国の史跡でもある広大な境内は、関東最大級の山門や御堂、巨木や池を囲む美しい庭園、山中の展望地など、威厳と風雅さに満ちた空間。格式高い鎌倉五山の第一位・建長寺をご紹します。

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鎌倉五山の第一位・建長寺

鎌倉五山の第一位・建長寺

写真:大木 幹郎

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建長寺は、北鎌倉にある臨済宗建長寺派の大本山。鎌倉幕府5代執権・北条時頼による創建です。北条時頼は、禅宗の本場である宋から渡来した大覚禅師(蘭渓道隆)を鎌倉に招いて帰依。そして建長5年(1253)、大覚禅師により建長寺は開山されました。やがて純粋な禅の大道場として建長寺は興隆。室町時代の初期には、鎌倉五山の第一位、鎌倉で最も高い格式を持つ禅宗の寺院となりました。

建長寺の広大な境内は、国の史跡であり文化財の宝庫。建物は、重要文化財である関東最大級の三門・仏殿・法堂が直線に並ぶ威風堂々たるもの。庭園は、国の名勝でもある、巨木や池を囲む風雅なもの。境内の最奥にある勝上嶽は、奥の院が鎮座する北鎌倉の展望地です。

写真は安永4年(1775)に再建された三門。額は寺号の建長興国禅寺。空・無相・無願の三解脱と、人々へ開かれた道場であることを表す、建長寺を象徴する建物です。

鎌倉五山の第一位・建長寺

写真:大木 幹郎

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建長寺の三門は象徴としての門で、実際の境内の入口に立つのはこの総門。京都の般舟三昧院から昭和15年に移築されたもので、額「巨福山」は建長寺十世住持・一山一寧禅師の筆。

総門から先の右奥が拝観の受付所で、左奥が御朱印所です。拝観の時間帯は8:30〜16:30迄で、時間外は写真のように閉門。拝観料金は、文末の関連MEMOのリンク、建長寺の公式ウェブサイトからご確認ください。

建長寺伽藍の主要建築・仏殿と法堂

建長寺伽藍の主要建築・仏殿と法堂

写真:大木 幹郎

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三門の先に建つ仏殿は、ご本尊の地蔵菩薩を祀る御堂。国の重要文化財で、境内でも特に古く荘厳な建物です。元は増上寺(東京都港区・芝)にあった徳川二代将軍・秀忠の夫人、崇源院の霊廟。霊廟の新築によって、正保4年(1647)に建長寺に譲渡。四代目の仏殿として再建されました。慈悲深い眼差しの大きなご本尊、地蔵菩薩坐像(室町時代の作、高さ2m以上)に合掌礼拝してから、境内の先を進みましょう。

建長寺伽藍の主要建築・仏殿と法堂

写真:大木 幹郎

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仏殿の背後に続く御堂は、関東最大とされる法堂で国の重要文化財。文化11年(1814)に再建された建物で、奥に千手観音坐像が安置。天井に掲げられた見事な雲龍図は、平成12年に小泉淳作画伯が奉納したものです。

法堂とは、住持が僧侶たちに説法を行った講堂とも呼べる建物。現在の法堂は、法要の他に講演会や展覧会などに使用され、修行場としての役割は、境内の南に位置する西来庵(一般の立入禁止)へ移りました。

国の名勝・建長寺庭園の柏槙

国の名勝・建長寺庭園の柏槙

写真:大木 幹郎

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建長寺には、国の名勝に指定されている庭園が2つあります。その1つは、仏殿の前にある柏槙(ビャクシン)の古木が並ぶ中庭。中庭の古木は、仏堂を正面にして参道の左側に3本、右側に4本並びます(写真は左側の2本)。柏槙は伊吹(イブキ)とも呼ばれるヒノキ科の常緑高木。古木になると風格ある姿となるため、盆栽や寺社の植木として好まれてきた樹木です。

国の名勝・建長寺庭園の柏槙

写真:大木 幹郎

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中庭の柏槙で最大のものは、仏殿に向かって参道の左側中央に立つ1本。関東最大級の柏槙で、樹高・約13m、幹周・約6.5mもの大きさ。推定樹齢は760年。開山の大覚禅師のお手植えと伝えられる、建長寺の歴史を見守ってきた生き証人。今にも参拝者へ説法でも始めそうな、只ならぬ貫禄を感じる古木です。

建長寺の方丈と唐門

建長寺の方丈と唐門

写真:大木 幹郎

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法堂の左後方にあるのが、龍王殿とも呼ばれる方丈。方丈は総門と同じく、京都の般舟三昧院から昭和15年に移築したもの。本来は住持の住居ですが、現在は法要の他、座禅や研修に使われる施設です。方丈の奥には、国の名勝である蘸碧池(さんぺきち)を囲む庭園があり、方丈の縁側から庭園を見学できます(入口は方丈と大庫裏の間)。

写真は少し離れた方丈の外観。法堂の横であるこの位置からは、方丈の屋根の先に勝上嶽と、その中腹に半僧坊の建物を見ることができます。

建長寺の方丈と唐門

写真:大木 幹郎

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この美しい門は、国の重要文化財である方丈の唐門。元は増上寺(東京都港区・芝)にあった徳川二代将軍・秀忠の夫人、崇源院の霊廟の門です。霊廟の新築により、仏殿と同じく正保4年(1647)に建長寺へ譲渡・移築。透かし彫りの金具が多様された絢爛な造りの門は、平成23年(2011)の解体修理によって、往時の輝きを取り戻しました。

勝上嶽の半僧坊と展望台

勝上嶽の半僧坊と展望台

写真:大木 幹郎

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半僧坊は、勝上嶽(標高約147m)の山頂直下に鎮座する建長寺の奥の院。半僧坊までの移動は、方丈の横から道を北上して約15分。建長寺の小寺院(塔頭)である龍峰院・正統院・回春院の入口を過ぎて谷間へ入り、鳥居の先に続く石段を登りきれば到着です。本堂の向かって左手前(撮影位置の背後)には、富士山が見える展望地もあります。

半僧坊の創建は明治23年(1890)。当時の住持であった霄貫道老師が、半僧坊権現が夢枕に現れたという霊験を経て、奥山方広寺(静岡県浜松市)から勧進。建長寺の鎮守として祀られています。

勝上嶽の半僧坊と展望台

写真:大木 幹郎

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半僧坊の右奥から山頂へ続く石段を登ること数分で、勝上嶽展望台へ到着。展望は、眼下に建長寺の境内(写真の右)。丘陵を挟んだ先には、鎌倉市外の中心部と相模湾(写真の左奥)。北鎌倉を代表する展望地の1つです。この展望台へ続く石段は、急傾斜で段差が大きいので、下りでは特にご注意ください。

なお勝上嶽は、鎌倉の丘陵地を縦走する天園ハイキングコースの一部。勝上嶽から東へ尾根伝いに進んで瑞泉寺まで約4km。途中の今宮分岐で下る覚園寺までは約1.5km。鎌倉では名刹を結ぶハイキングも楽しめます。

建長寺は鎌倉で是非とも拝観したい名刹

以上、建長寺の見所のご紹介でした。境内の中央に並ぶ主要建築、関東最大級の三門・仏殿・法堂は威風堂々たるもので、この地が禅の大道場であることを示す威厳が伝わってきます。整然とした美しい景観の境内には、国の名勝に指定された庭園が2つ。貫禄ある柏槙の古木が並ぶ中庭と、方丈の奥にある美しい蘸碧池を囲む庭園は、いつまでも眺めていたい風雅さ。奥の院・半僧坊が建つ勝上嶽は、北鎌倉を代表する展望地。展望台からは境内が見下ろせ、相模湾や鎌倉市街の中心部を遠望できます。

鎌倉で最大規模の伽藍と、鎌倉五山の第一という高い格式を持つ禅宗の寺院。現役の禅の大道場にして、厳かな境内全体が国の史跡にして文化財の宝庫。そんな建長寺は、鎌倉へ訪れる際に是非とも拝観したい名刹です。

最後に以下、座禅の体験と拝観の注意点です。

■座禅会
方丈(龍王殿)にて一般も参加できる座禅会が行われます。毎週金曜・土曜日、午後5時〜6時頃の開催。また年に2回、宿泊する座禅会も開かれます。詳細は関連MEMOのリンク、建長寺の公式ウェブサイトをご確認ください。

■御朱印
御朱印が必要な場合は、まず総門の近くにある御朱印所に申し込み、境内を見学した帰りに頂きましょう。

■塔頭
建長寺の境内には複数の小寺(塔頭)がありますが、基本的に一般には非公開。特に境内の南側、修行場である西来庵を囲む一帯は全域が立入禁止。なお、鎌倉三十三観音霊場である妙高院(27番)と龍峰院(29番)は巡礼者は立ち入れ、回春院では庭園の大覚池の畔を歩くことができます。

■ハイキング
建長寺は天園ハイキングコースの基点の1つ。ハイキング目的で境内に入る場合でも拝観料は必要です。また、建長寺を下山地点とし、勝上嶽から境内へ立入る場合は、半僧坊で拝観料を収めます。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/08/03 訪問

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