北海道の屋根"大雪山"を歩く!黒岳から愛別岳へ縦走登山

北海道の屋根"大雪山"を歩く!黒岳から愛別岳へ縦走登山

更新日:2017/08/28 16:57

月宮 うさのプロフィール写真 月宮 うさ ブロガー
2000m前後の山々が連なる大雪山国立公園は、初心者から上級者まで登山を楽しめるエリア。この記事では、黒岳石室(山小屋)に1泊して愛別岳へ向かう縦走登山をご紹介します。
荒々しい風景を見せる登山道は決して楽な道ではありませんが、感動の絶景が待っています!夏の高山植物のお花畑や秋の紅葉もお楽しみ。
皆さまも北海道の屋根"大雪山"を渡り歩いてみませんか?(※登山中級者以上の方向けです)

1日目はゆっくりと絶景と高山植物の黒岳山頂から黒岳石室へ

1日目はゆっくりと絶景と高山植物の黒岳山頂から黒岳石室へ

写真:月宮 うさ

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今回ご紹介する大雪山登山は、黒岳石室(1890m)に1泊をし、北鎮岳(2244m)・比布岳(2197m)を経由して愛別岳(2112m)を目指す縦走登山。北海道にそびえる標高2000m前後の山々を渡り歩く絶景コースです。

黒岳は7合目までロープウェイ&リフトで一気に登ることが可能。7合目から山頂(1984m)まではゆっくり歩いても1時間半程度。山頂から黒岳石室までは30分弱で到着します。

1日目はゆっくりと絶景と高山植物の黒岳山頂から黒岳石室へ

写真:月宮 うさ

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写真に見える建物が黒岳石室。ここは避難小屋ですが、夏は管理人が常駐するため山小屋宿泊に慣れていなくても安心して過ごすことができます。
北海道の山小屋では自分で使うものは自分で用意するのが基本。シェラフ(寝袋)はレンタルしていますが、数が限られていますので事前に問い合わせしておくとよいでしょう。
テント場もありますが夏季シーズンは大変混み合うため、いい場所に張りたいとお考えの場合は午前中の到着を目指すことをおすすめします。

※各種利用料金等は、記事一番下の「りんゆう観光 - 黒岳石室・桂月岳」をご参照ください。

1日目はゆっくりと絶景と高山植物の黒岳山頂から黒岳石室へ

写真:月宮 うさ

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黒岳石室周辺は高山植物の宝庫。かわいらしいお花と絶景を楽しむことができます。また、石室から登り15分ほどで桂月岳(1938m)登頂が可能です。

2日目は朝焼けの絶景の中を愛別岳に向けて出発

2日目は朝焼けの絶景の中を愛別岳に向けて出発

写真:月宮 うさ

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2日目のコースタイムは9時間前後(休憩時間除く)になるため早朝から移動を開始。朝焼けの絶景の中ご来光を眺めつつ歩き始めます。朝日に照らされる高山植物のお花畑も幻想的ですよ。

ここでは真夏でも気温が一桁になります。必ず防寒着は用意してくださいね。

2日目は朝焼けの絶景の中を愛別岳に向けて出発

写真:月宮 うさ

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緑から茶色の景色へと変わってゆく登山道

緑から茶色の景色へと変わってゆく登山道

写真:月宮 うさ

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愛別岳へ向かう登山道は、緑と残雪の絶景から徐々に荒々しい砂礫とゴツゴツした岩の風景へと変わってゆきます。そんな変化もお楽しみの1つです。

写真は黒岳石室を出発してから40分前後で通る「お鉢平展望台」。視界に広がるのは約3万年前に大爆発の時にできた、直径約2kmの噴火火口"お鉢平カルデラ"です。内部は有毒ガスが噴出しているため立ち入ることはできませんが、展望台から眺めるだけでも、大自然のパワー感じることができることでしょう。

緑から茶色の景色へと変わってゆく登山道

写真:月宮 うさ

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北鎮岳山頂を過ぎ比布岳へ向かう途中、ギザギザの頂が特徴の鋸岳(2142m)を望む風景。

緑から茶色の景色へと変わってゆく登山道

写真:月宮 うさ

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比布岳の山頂を過ぎると、視界は砂礫や岩が露出した風景に変わってゆきます。

愛別岳登頂へのラストスパートは滑りやすいので足元注意!

愛別岳登頂へのラストスパートは滑りやすいので足元注意!

写真:月宮 うさ

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愛別岳へ向かうコースの途中には分岐点があります。ここでは標識を見落とさないよう細心の注意が必要です。そして、分岐を過ぎると足元は火山灰で滑りやすい急傾斜の道に。万が一滑ってしまったら谷底まで落ちてしまいますので慎重に進んでください。天候悪化で視界不良の際には、登頂を断念し折り返すことも必ず選択肢に入れてくださいね。

分岐から山頂までは約40分。山頂手前では高山植物も楽しめます。

愛別岳登頂へのラストスパートは滑りやすいので足元注意!

写真:月宮 うさ

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分岐点の標識。小さいです。

感動の愛別岳山頂!…そして、帰りもお気をつけて

感動の愛別岳山頂!…そして、帰りもお気をつけて

写真:月宮 うさ

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いくつもの大雪山の絶景といくつかの難所を乗り越えて、到着した山頂には達成感と感動が待っています!辛くてもまた山にでかけたくなるのは、この一瞬のため…かもしれません。

愛別岳分岐点後に待ち受けていた急傾斜の登山道は、帰路のほうが滑りやすく危険です。始発点の黒岳ロープウェイ山麓駅に到着するその時まで、足元には十分お気をつけてくださいね。

黒岳から愛別岳へ縦走登山、下山後は層雲峡温泉で汗を流して

下山後は、そのまま歩いて行ける層雲峡温泉で汗と疲れを流しましょう。いいお湯と風情ある温泉街が待っています。

登山時には必ず事前に情報を入手することと、天候悪化の時は中止する勇気も大切です。黒岳石室からは、いくつかの登山コースを選択することが可能ですので、万が一の時は天候と相談し他の山の登頂を目指してみるのも選択肢の1つになります。

掲載内容は執筆時点のものです。

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