ドウダンツツジが紅く染める・奥浜名湖の名園「長楽寺」

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ドウダンツツジが紅く染める・奥浜名湖の名園「長楽寺」

ドウダンツツジが紅く染める・奥浜名湖の名園「長楽寺」

更新日:2017/09/10 21:57

麻生 のりこのプロフィール写真 麻生 のりこ 元観光バスガイド、マンホールの蓋愛好家

秋の深まりとともに紅く燃えるように色づくドウダンツツジ。浜松市郊外・奥浜名湖地域の古刹「長楽寺」の庭園では、毎年11月中旬から12月初旬にかけて見事な紅葉を楽しめます。
この庭園は遠州三名園の1つに数えられ、小堀遠州作と伝えられる回遊式庭園。築山の斜面には200株以上のドウダンツツジが植えられ、庭園内は散策も可能。「殿さまの間」で静寂を感じながら愛でることもできます。

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平安初期に創建された由緒ある古刹・長楽寺

平安初期に創建された由緒ある古刹・長楽寺

写真:麻生 のりこ

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静岡県西部に位置し、数多くの入り江や4つの枝湾を持つ浜名湖。その枝湾の1つ・奥浜名湖(引佐細江湖とも)の北側湖岸一帯は奥浜名湖地域と呼ばれています。
「長楽寺」はその奥浜名湖を見下ろす山の中腹に、弘法大師によって今から1200年ほど前の平安時代初期に開かれた古刹です。参道の石段左手には所どころ崩れかけた土塀が。この土塀は日干し煉瓦を用い室町時代に作られました。山門は江戸時代に建てられたものです。

平安初期に創建された由緒ある古刹・長楽寺

写真:麻生 のりこ

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山門をくぐると客殿が姿を見せます。長楽寺の本殿は老朽化により昭和58年(1983年)に解体され、以来この客殿が主な建物となりました。
実は本殿が解体される前から住職不在期間が長く続いていた同寺。平成28年(2016年)1月からは尼僧の吉田真誉さんが住み込みの管理人として守っています。客殿内には彼女が描く仏画が掛けられ、落ち着いた中にも華やかさを醸し出しています。

「殿さまの間」からドウダンツツジの紅葉を眺める至福の時間

「殿さまの間」からドウダンツツジの紅葉を眺める至福の時間

写真:麻生 のりこ

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長楽寺のドウダンツツジは客殿最奥にある上段「殿さまの間」からの眺めがオススメ。この付近一帯は江戸時代には旗本の気賀近藤家が治め、同寺は気賀近藤家の祈願所として崇敬されていました。
気賀近藤家の祖は、大河ドラマ『おんな城主直虎』に登場する井伊谷三人衆の一人・近藤康用の孫にあたる用可(よしあり)なんですよ。

窓辺に置かれた椅子に腰かければ北山を借景とした庭が一望。遠くには山号ともなった光岩(ひかりいわ)も。
真っ赤に色づき築山を紅く染めるドウダンツツジ。池に放たれた鯉の跳ねる水音や、周囲の木立ちを渡る風の音。鳥のさえずり…。時が経つのも忘れてしまいそうな穏やかで静寂な空間です。

「殿さまの間」からドウダンツツジの紅葉を眺める至福の時間

写真:麻生 のりこ

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小堀遠州作と伝えられる庭は井伊谷の龍潭寺とともに遠州三名園に数えられています。紅葉の見頃は毎年11月中旬から12月初旬にかけて。池泉回遊式庭園で植え込みの間は散策自由。一幅の絵画のような庭園は奥行きがあり、丸く刈り込まれたドウダンツツジの紅葉を間近に鑑賞できると好評です。
庭園内に配置されている石は、この地方ではよく見られるチャート岩。岩と植え込みとの調和を実際に散策して体感してくださいね。なお、光岩も巨大なチャート岩です。

4月中旬にはドウダンツツジの可憐な花も

4月中旬にはドウダンツツジの可憐な花も

写真:麻生 のりこ

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「満天星」とも表記されることがあるドウダンツツジは、4月中旬ともなれば株全体に白くて釣り鐘形をした小さい花をつけます。葉が開ききらないうちに花が咲くので、一見するとパステルグリーンの庭に!

4月中旬にはドウダンツツジの可憐な花も

写真:麻生 のりこ

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5つの築山で構成されている庭園は中央が一番高く三尊石が据えられています。十三重の層塔は戦後に置かれたものですが庭全体のバランスを崩すことなく、庭園のほど良いアクセントとなっています。頂上から客殿の屋根越しには浜名湖が見えるので、ぜひご覧くださいね。

味わい深い春夏秋冬の異なる風情

味わい深い春夏秋冬の異なる風情

写真:麻生 のりこ

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境内には鎌倉時代に制作された本尊の馬頭観音を安置した護摩堂や、静岡県内で二番目に古い梵鐘を納めた鐘楼も。鐘楼は総ケヤキ作りで解体された本堂の建材を再利用しています。
こちらの大木は「海を越えてポルトガルよりやって来た」と伝えられている「ホルトの木」。すぐ傍のナギの木とともに枝を広げ、境内を見守っているかのようです。

ドウダンツツジ以外にも春の訪れを告げる梅や桜、初夏にはサツキやシャガが。夏になればサルスベリのピンクの花が境内に彩りを添えます。秋には彼岸花や参道の紅葉が、そして冬にはツワブキの黄色が参拝客の目を楽しませてくれます。四季折々に異なる風情が感じられる庭園と言えましょう。

境内の北側には本堂跡地まで続く梅の並木も。この梅の並木は住職不在の時期でも、地域の人々が手入れをしてくれていたんですよ。

自然豊かな奥浜名湖・長楽寺でドウダンツツジの紅葉を!

春と秋にはドウダンツツジが美しさを増す長楽寺へは、東名高速道路・三ヶ日I.Cから国道362号線経由で約9キロ、天竜浜名湖鉄道・気賀駅からは北東へ約2キロです。駐車場は参道入り口近くと境内の東側に完備。石段を上るのが不安な方は境内東側の駐車場がオススメです。
気賀駅周辺には大河ドラマ館や、作中で重要な舞台となる気賀城のモデルとなった堀川城跡があります。また地元の人々から愛されている"みそまん"販売店なども点在。長楽寺への行き帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

静寂さを感じながら愛でる庭園。ドウダンツツジの紅葉に会いに長楽寺へどうぞ。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/11/18−2017/04/22 訪問

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