まずは白兎神社を理解するのに重要な「因幡の白兎」のお話。後の大国主命(大黒天)である大穴牟遅神。八十神である兄たちのお供をして因幡にやってきます。ここで肌が爛れ苦しんでいる白兎に出合うのです。話を聞くと、於岐ノ島から本土へ渡りたいが手段が無い。そこで兎とワニサメのどちらの数が多いか勝負しようと、騙して並ばせました。
背中を伝って本土まで進みますが到着する直前に、島から渡るために騙したのだと告げると、あっという間に捕まり、毛をはぎ取られます。
苦しんでいるところに通りかかった八十神たち。彼らの目的は因幡の八上姫神への求婚でした。神々は海水を浴びて山の上で陽射しを浴びていれば治ると言い、その通りにしていると傷は悪化しさらに苦しみます。
そこに兄たちの荷物を背負わされ、遅れて兎の傍を通る大穴牟遅神。泣く兎を見て哀れに思い、真水で洗いガマの穂を並べてその上に横たわっていれば治ると伝えます。
その通りにすると傷はあっという間に完治。喜んだ兎は「見たちの八上姫神への求婚は失敗し、結婚するのはあなたです」と伝えたのです。こうして兎は日本最古の縁結びの神となりました。
参道は鳥居をくぐり、正面の石段を上るところから始まりますが、ここからすでにかわいい兎たちに出合うことが出来ます。参道の両脇の石灯寵の上には18羽の様々な姿の兎たち。それにしてもなぜ白い石が?それは拝殿横の社務所から拝受出来る「結び石」なのです。
結び石は「良縁、子宝、繁盛、飛躍、健康」の五縁を意味し、その使い方は三つとされています。
・兎の石像に祈りを込めて乗せる
・鳥居の上に投げあげて祈願する
・自分で持ち歩きお守りとする
拝殿横で拝受し、ぜひ結び石に願いを込めてみましょう。なお、鳥居から落ちてしまった石はどうなるのでしょうか?神職が定期的に集めて奉納しているそうです。
神話の中で、白兎は八十神たちに騙され苦しみました。大穴牟遅神の言葉でその体を洗った場所が、白兎神社正面の「御身洗池」と伝えられています。そしてこの他は「大雨」、逆に「渇水」でも水の量が変わらないと言われる摩討不思議な池。
神秘の池には時々鯉が顔を出しますが、鯉は恋に繋がっているのではないでしょうか。
白兎神社の創建は分かっていませんが、かつては兎の宮、大兎大明神、白免大明神等と呼ばれていたと記録があります。白免神を主祭神としますが、この白鬼神が因幡の白兎と同一となっています。
また、本殿の基礎に使われている6つの土台石。そこには28弁の菊の紋章が刻まれていることから、菊座石と呼ばれています。今でもその様子を見ることが出来るのは貴重な歴史です。菊は皇室を意味しており、神社創建に皇室が関わっているのではと言われていますが、詳しいことは分かっていません。
正面から見て左側が社務所となっています。日本最古の縁結びと言われる白兎神社ですから、ぜひともお守りを頂きましょう。様々な種類があるので、お気に入りのお守りがあるはず。
由緒ある白兎神社の手前は「道の駅神話の里白うさぎ」となっています。100台以上が無料で止められる駐車場が整備されていることからレンタカーでも便利に利用出来ます。本数は少ないのですが、鳥取市中心部からバスで往復することも可能。
もちろん、お土産品の販売、食事も出来る便利な場所ですので、休憩を兼ねてゆっくりしてみましょう。
また、歩道橋を渡って日本海に行けば、そこは白兎海岸。遠くに神話の舞台の一つである於岐ノ島が見えますので、そちらも観光しておきましょう。
白兎神社には砂丘がある鳥取県らしく、大穴牟遅神と八上姫神、そしてそれを見守る兎の砂像があります。参道を入ってすぐ左側にありますので、こちらも忘れずに見ておきましょう。
白兎神社は神話の故郷ともいえる場所。病気平癒はもちろん、日本最古とされる縁結びパワーで、素敵な恋を実らせましょう。今現在カップルの人は、末永き幸せを祈ってみてはいかがでしょうか。
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(2024/4/26更新)
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