都心から50分!静岡・花と緑とアート溢れる「クレマチスの丘」

都心から50分!静岡・花と緑とアート溢れる「クレマチスの丘」

更新日:2019/05/21 10:13

藤井 麻未のプロフィール写真 藤井 麻未 元秘境系海外旅行添乗員
新幹線三島駅から専用シャトルバスに乗り換えてほどなくすると、辺りは閑静な山の手エリアへと変化する。そして、豊かな山間の自然に抱かれるように佇んでいるのが花と緑の溢れる庭園、美術館、そしてカフェやレストランが集まる複合文化施設「クレマチスの丘」だ。都会の喧騒から一転して山間独特の緑の薫りと静寂に癒されること間違いない。東京から僅か1時間弱でアクセスできる、まさに穴場の隠れ家と言っても良いだろう。

異なる趣向の美術館を巡りアート三昧の一日を

異なる趣向の美術館を巡りアート三昧の一日を

写真:藤井 麻未

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「クレマチスの丘」はいくつかの美術館を中心に広がる文化施設だ。最も古いのが「ベルナールビュッフェ美術館」。フランスで活躍したビュッフェの作品を約2000点も収蔵する世界最大規模のビュッフェ美術館である。周囲は木々が茂り、広大な森林を利用した緑多い自然公園となっている。小川のせせらぎを聞きながら吊り橋を渡って、ヴァンジ美術館のある方へと散歩してみるのも楽しい。

「ヴァンジ彫刻庭園美術館」は、その名の通り、彫刻だけでなくアートと庭園とを見事に融合させた展示が目を引く具象彫刻の美術館だ。イタリアの現代彫刻家ジュリアーノ・ヴァンジの個人美術館であり、大理石やブロンズの個性的な作品はいずれも人間の内面をも映し出すかのようだ。

異なる趣向の美術館を巡りアート三昧の一日を

写真:藤井 麻未

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周囲に花々が咲き美しく手入れされた芝生のアプローチを進んでいくと、まるで海原に見立てたように小石を敷き詰めたエリアがある。その向こうには様々な形をした人間の彫刻が私たちに様々なメッセージを投げかけているようだ。自然と彫刻、建物とが一体となったヴァンジらしいエントランスである。館内もヴァンジ自らが監修したという独特の世界観、照明や空間演出にこだわった静寂の別世界が広がる。

異なる趣向の美術館を巡りアート三昧の一日を

写真:藤井 麻未

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敷地内には他にも竹林に佇む純日本家屋を利用した「井上靖文学館」や、19世紀半ばから現代までの写真や映像表現の変遷を、企画展を通して展示する「IZU PHOTO MUSEUM」などがある。定期的に企画展を催しているので何度訪れても飽きが来ない。各美術館を周りアートに浸る一日というのも良いかもしれない。

クレマチスガーデンで心身ともに癒されて

クレマチスガーデンで心身ともに癒されて

写真:藤井 麻未

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ヴァンジ美術館を出ると、そこには施設の名前にもなっているクレマチスガーデンが広がっている。原種が豊富なクレマチスは大輪からベル型の小花まで色も形も実に様々な花を咲かせる。約250種、2000株が栽培されているこの庭園には他にも薔薇や蓮、カサブランカやクリスマスローズなど様々な花々が咲き乱れ、四季折々花と緑そして彫刻の競演を楽しむことができる。また緑のアーチを潜ると真っ白な花々が咲くホワイトガーデンには清楚な白花のクレマチスのみが集められ、格別の美しさがある。

クレマチスガーデンで心身ともに癒されて

写真:藤井 麻未

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ホワイトガーデンに隣接して、草花に囲まれたティーハウス「ガーデナーズハウス」がある。ここでは、庭園内に咲く可憐な花々を使ったアレンジメントを眺めながら、ハーブティーやクッキーなどを頂くことができる。花と緑に囲まれた中でのティータイムは心身ともにリラックス効果抜群だ。

四季折々魅力溢れる庭園

四季折々魅力溢れる庭園

写真:藤井 麻未

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クレマチスガーデンはよく手入れされたフカフカの芝生に覆われ、ところどころ配置されたベンチでゆったりと読書をしたりお喋りをしたり、様々な楽しみ方ができるのも魅力。中でもクスノキの大木が茂る「クスノキの丘」は人気の場所。木陰のベンチに腰を下ろせば、美しい庭園全体を眺めることができて気持ちが良い。

四季折々魅力溢れる庭園

写真:藤井 麻未

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庭園には蓮の生える池がある。池の中にはピンクや紫の蓮の花がポツリポツリと首を伸ばし、その様子がたまらなく可愛らしい。ここにもヴァンジ作の彫刻が佇み、静かな時を刻んでいる。

四季折々魅力溢れる庭園

写真:藤井 麻未

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クレマチスの最盛期は5〜6月であるが、様々な種類のクレマチスや他の花々が栽培されているおかげで四季折々美しい風景を楽しむことができる。緑が濃くなる夏の時期も素敵だ。緑のアーチを潜ってホワイトガーデンへ。爽やかな緑と可憐な花の対象がまた美しい。

たっぷり楽しんだあとはカフェやレストランで休憩を

たっぷり楽しんだあとはカフェやレストランで休憩を

写真:藤井 麻未

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クレマチスの丘にはいくつかのレストラン、カフェも併設されている。開放的な雰囲気でカジュアルなランチを楽しみたいならピッツェリア&トラットリアCIAO CIAOへ。看板メニューのナポリピッツァは本場のもっちり生地にちりめんじゃこなど地元静岡のフレッシュな食材を使用した拘りのメニュー。シチリア塩ジェラートなど、バラエティー豊富なジェラートも人気だ。

たっぷり楽しんだあとはカフェやレストランで休憩を

写真:藤井 麻未

まるで森の中のような、落ち着いた雰囲気で優雅な食事を楽しみたいなら本格イタリアンレストランPRIMAVERAがおススメ。花と緑でいっぱいのアプローチを進むとエントランスが顔を出す。クレマチスガーデンを望む眺望、アート作品があしらわれた店内、そして素材を存分に生かした美しい料理の数々に、身も心も満足すること間違いない。

たっぷり楽しんだあとはカフェやレストランで休憩を

写真:藤井 麻未

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けやきと竹林の向こうに漏れるオレンジの光を辿っていくと、静寂に包まれたカフェ「うつわ茶房KEYAKI」がある。美術館と庭園散策に疲れたら、ぜひここで一息入れよう。甘味や軽食を頂けるが、中でも和三盆を使用した軽い食感のソフトクリームはとろりとした黒蜜がコクを加える絶品。店内には様々な作家の器を展示販売しているので器ギャラリーとしても面白い。

ガーデニング用品や様々なアート関連グッズをお土産に

ガーデニング用品や様々なアート関連グッズをお土産に

写真:藤井 麻未

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クレマチスの丘には他にもここならではのショップがある。クレマチスの丘で開催される展覧会に関連した書籍、カタログを出版するNOHARA出版の本をはじめ、美術、写真、絵画に関連する書籍、こどもたちには絵本も幅広く販売されている。文具や雑貨も置いてあり、アーティスティックな気分でお土産探しができるのも魅力だ。

ガーデニング用品や様々なアート関連グッズをお土産に

写真:藤井 麻未

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クレマチスガーデンで草花に触れ、自分でも美しい植物を育ててみたい。そんな気持ちになったらぜひフラワーショップBiotope Gardenへ。こちらでは様々な種類の草花をはじめ、ガーデニングに使える素敵な壺や鉢なども販売している。

おわりに

さて、花と緑、そしてアートが競演する「クレマチスの丘」はいかがだっただろうか。慌ただしい日常生活から逃避行したい、そんな思いは誰しもが抱くもの。
「クレマチスの丘」は都心からのアクセスの良さとは対照的に、静けさ漂う穴場の隠れ家でもある。芸術に触れて感性を磨くも良し、自然に抱かれて癒されるも良し、また美味しいレストランやカフェで日常を忘れるも良し、たまには時間を気にせずゆっくりとした一日を過ごしてみてはいかがだろうか。

<クレマチスの丘の基本情報>
住所:静岡県長泉町東野クレマチスの丘347-1
電話番号:055-989-8787
休館日:水曜日(祝日の場合は開館、その翌日休)、年末年始
アクセス:JR三島駅下車、無料シャトルバスあり

2019年5月現在の情報です。最新の情報は関連MEMOの公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/07/29 訪問

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