北海道紅葉の知られざる絶景ロード!川湯温泉紅葉トンネル

北海道紅葉の知られざる絶景ロード!川湯温泉紅葉トンネル

更新日:2018/09/02 17:05

風祭 哲哉のプロフィール写真 風祭 哲哉 B級スポットライター、物語ツーリズムライター、青春18きっぷ伝道師
北海道の紅葉は広葉樹と針葉樹とが混生し、とにかく雄大でカラフル。道内には大雪山や層雲峡など有名な紅葉スポットも数多くありますが、実はガイドブックには一切載っていないような場所にも素晴らしい紅葉スポットがたくさんあるのです。

今回はそのひとつ、川湯温泉付近の絶景紅葉トンネルと硫黄山や川湯エコミュージアムセンターなど、北海道ならではの自然で雄大な紅葉スポットをご紹介します。

北海道紅葉ガイドには載ってない?川湯温泉絶景紅葉トンネル

北海道紅葉ガイドには載ってない?川湯温泉絶景紅葉トンネル

写真:風祭 哲哉

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北海道の短い秋の終盤、10月中旬から下旬の頃、もしも何も知らずにこの道を通ることになったら、あまりの美しさに思わず車を停めてスマホのカメラを取り出すことでしょう。
あるいは車のスピードを極限まで落として、頭上まで色鮮やかな木々にびっしりと埋め尽くされた紅葉のトンネルの下をゆっくりと進むことでしょう。

このガイドブックにもない名もなき道は、それほど美しいのです。

北海道紅葉ガイドには載ってない?川湯温泉絶景紅葉トンネル

写真:風祭 哲哉

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この道は「道道52号線」。実はれっきとした北海道の主要地方道。
「名もなき道」と表現したのは、紅葉の名所としては全くノーマークで、観光スポットのように称されていない、という意味からです。

道道52号線は、摩周国道と呼ばれる国道391号のJR川湯温泉駅付近を起点として屈斜路湖畔を通り、国道243号線までを結ぶ約20キロの道路。
特にこの道道52号線の屈斜路湖畔沿いの区間は紅葉ロードとして有名な場所ですが、今回紹介する区間はそこではありません。
摩周国道から折れ曲がって道道52号線がはじまったところから、硫黄山の入り口付近までの約800メートルの区間です。

動画:風祭 哲哉

この川湯温泉の絶景紅葉トンネルの凄いところは、いっさい手を入れられていない原生林がつくりだす紅葉だ、という点。だから観光用にきれいに整備された並木道のような均一の美しさはありませんが、北海道らしい、雄大で清々しい自然のパワーを感じることができます。

そう、真っ赤なオープンタイプのスポーツカーでゆっくりと走ると、とても似合いそうな道です。

川湯温泉絶景紅葉トンネルの先には硫黄山の紅葉が。

川湯温泉絶景紅葉トンネルの先には硫黄山の紅葉が。

写真:風祭 哲哉

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道道52号線の紅葉のトンネルを抜けるとその先にあるのが硫黄山。これは現在も火山活動が続く標高512mの山で、中腹には大きな火口跡があり、ところどころから吹き上がる噴気や硫黄臭など、まるで地獄のような景観となっています。
ところがこの荒涼とした風景と紅葉がよく似合うのです。

川湯温泉絶景紅葉トンネルの先には硫黄山の紅葉が。

写真:風祭 哲哉

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今なお続く激しい火山活動のため、硫黄山の山体、特に中腹から上には紅葉はありませんが、ふもとの木々が美しく染まっているのです。
この鮮やかな赤・黄・橙と硫黄山の荒々しい大地の色のコントラストが、他にはない景観をつくりだしています。

川湯エコミュージアムセンターも北海道の隠れた紅葉の名所

川湯エコミュージアムセンターも北海道の隠れた紅葉の名所

写真:風祭 哲哉

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硫黄山から川湯温泉に向かうと、温泉街の入口付近にあるのが川湯エコミュージアムセンター。ここは環境省が整備した施設で、屈斜路カルデラの成り立ちや阿寒摩周国立公園周辺の四季折々の自然を紹介するビジターセンターですが、敷地内の木々は赤や黄色、そして針葉樹の深緑と鮮やかに色づいていて、まさに隠れた紅葉の名所。

川湯エコミュージアムセンターも北海道の隠れた紅葉の名所

写真:風祭 哲哉

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ここの紅葉がピークを迎えるのは例年10月中旬頃。そのあとは落葉の季節となりますが、よく晴れた日には秋の北海道の柔らかな光を受けた黄金色の葉がキラキラと輝きながら散っていく様子が見られます。まるでそれは雨のように次から次へと降り続き、大地は黄金色の葉で埋め尽くされます。

川湯エコミュージアムセンターも北海道の隠れた紅葉の名所

写真:風祭 哲哉

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エコミュージアムセンター敷地内の真っ赤な紅葉と真っ赤なバス停。
川湯温泉付近では屈斜路湖の和琴半島や砂湯の紅葉が有名ですが、ここは温泉街から歩いてもほんの数分ですので、川湯温泉に泊まったらぜひここまで出歩いてみてください。


<川湯エコミュージアムセンター 基本情報>

住所:北海道川上郡弟子屈町川湯温泉2-2-6
電話:015-483-4100
アクセス:JR川湯温泉駅より阿寒バスで約10分、川湯エコミュージアムセンター前下車

知ってて訪れても感動?川湯温泉絶景紅葉トンネル

手つかずの自然がいたるところに残る北海道。紅葉の名所と言われる場所ではなくても、思わず感嘆してしまうような知られざる絶景の紅葉スポットもたくさんあるに違いありません。この川湯温泉の紅葉トンネルや川湯エコミュージアムセンターもそんな中のひとつ。

本当は何も知らずに偶然通りかかって、そのあまりの美しさに感動する、というのが旅の醍醐味なのですが、ここはたとえ知っていて訪れたとしても思わず感動モノの場所。
もし紅葉のシーズンにお近くまで行かれるのであれば、ぜひちょっと足を延ばして寄り道してみてください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/10/21 訪問

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