まるで昭和の世界?国鉄車両が走る「いすみ鉄道」撮影地4選

まるで昭和の世界?国鉄車両が走る「いすみ鉄道」撮影地4選

更新日:2017/09/12 13:39

木村 優光のプロフィール写真 木村 優光 和風景写真家、夜景愛好家
「いすみ鉄道」は千葉県いすみ市の大原駅を起点として、房総半島の内陸部で小湊鐡道との接続点ある上総中野駅までを結ぶ26.8kmのローカル私鉄です。一時期は経営が非常に厳しく、廃線の噂がささやかれましたが、経営陣が入れ替わり今では年々売り上げが上昇する観光路線へ!中でも国鉄時代に活躍した車両が走ることで一躍人気に!懐かしい景色の中を走るレトロな国鉄車両をオススメ撮影地で撮ってみよう!

今では大変貴重になった祠を見ることができる「大多喜駅〜小谷松駅」

今では大変貴重になった祠を見ることができる「大多喜駅〜小谷松駅」

写真:木村 優光

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いすみ鉄道の中心的な駅である大多喜駅と小谷松駅のちょうど中間地点は、田園地帯が広がるエリアとして昭和の風景を今に残していますが、そんな中に真っ赤な祠が置かれているポイントがあります。かつては水田を守る神様を祀る祠が日本全国に置かれていましたが、今では大変貴重な存在!

そんな祠が置かれているすぐ近くをいすみ鉄道の線路が敷かれているため、写真のように赤い祠と列車とのコラボレーションを狙うことが可能!一般的ないすみ鉄道の列車は菜の花をイメージした黄色い車体が特徴的ですが、写真のような、懐かしい国鉄車両も走っているため、走ってくる時間を狙って現地で待ち構えるのも良し!昭和50年代などには当たり前のように存在した景色が、平成のこのご時世に実現してしまうわけですから、懐かしく思う方も多いのではないでしょうか。当時に浸りながら写真撮影するのも良いでしょう。

なお、水田に水が入る春先には、のどかな風景を走っていく列車を捉えることはもちろん、条件が揃えば水田に列車が映り込み、シンメトリーとなって現れることも!また田植え作業と同時に列車の写真を撮ることもできるため、比較的人気のあるポイントです。

なお、初秋の頃になると、田園風景の中の風物詩として、所々に曼珠沙華(彼岸花)が咲く様子も見ることができます。位置的に列車とのコラボレーションは厳しいですが、群生地を除く場所で曼珠沙華を見る機会がめっきり減ってしまった現代においては大変貴重な花ともいえますので、写真のように接写するだけでも素敵な1枚になるでしょう。

今では大変貴重になった祠を見ることができる「大多喜駅〜小谷松駅」

写真:木村 優光

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小さな鉄橋を渡るシーンを捉えよ!「総元駅〜西畑駅」

小さな鉄橋を渡るシーンを捉えよ!「総元駅〜西畑駅」

写真:木村 優光

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総元駅から徒歩で5分ほど、養老川を渡るポイントがあります。川幅が狭いためそれほど長い鉄橋ではありませんが、山の奥深いエリアを走る列車を演出することができるため、ローカル色は非常に濃いポイントです。

実際に撮影するために立つポイントは、背後に民家があり、その横には地域色の濃い食堂「たけのこ」があります。国道からアクセスする場合は少しわかりにくいかもしれませんが、食堂の横から路地を入っていくと、目の前に鉄橋が現れます。

こじんまりとした鉄橋ですが、赤系の国鉄色をまとったキハ28+キハ52が走ってくれば、レトロな昭和時代を再現しているかのようで、非常に見応えがあります。また、ここのポイントは結構な穴場ですので、好きな構図で撮ることができます。

のどかな田園地帯を行く列車を狙おう!「総元駅〜西畑駅」

のどかな田園地帯を行く列車を狙おう!「総元駅〜西畑駅」

写真:木村 優光

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西畑駅から車で数分、いすみ鉄道の線路の南側を通る農道を線路沿いに走っていくと、田園地帯の中を走るいすみ鉄道を眺めることができるポイントがあります。道路のほうが高台になるため、見晴らしは最高!

春先は水田に水が入り、風情ある眺めを見ることができますが、それ以外の季節でものどかで素晴らしい眺めを見ることができます。背後は内房の山々で、構図内に要らないものが入り込まないポイントです。

色彩も緑が多い中、赤系の国鉄色をまとったいすみ鉄道の看板列車であるキハ28+キハ52が走ってくれば絵にならないはずがありません。通常の菜の花カラーの車両でも絵になるポイントです。

ちなみに、通常の菜の花カラーの列車ですと下の写真になります。背景がほぼ緑一色の山々ですので、黄色い列車でも非常に映えますよ。

のどかな田園地帯を行く列車を狙おう!「総元駅〜西畑駅」

写真:木村 優光

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厚手冊子の時刻表表紙にでも使えそうな構図を狙おう!「久我原駅〜総元駅」

厚手冊子の時刻表表紙にでも使えそうな構図を狙おう!「久我原駅〜総元駅」

写真:木村 優光

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秘境駅に近い「久我原駅」から歩くこと約5分、養老川を渡るいすみ鉄道の鉄橋が見えるポイントがあります。位置的には国道が養老川を渡る場所で、国道とは言えども片側1車線のそれほど交通量が多いとは言えない道路ですが、橋上には歩道もあるので、安心して撮影に専念することができます。

養老川と言えば渓谷という言葉が連想されますが、このスポットも渓谷を渡るいすみ鉄道を狙うことができるポイント!鉄橋と線路以外は青々とした山に囲まれているため、要らぬものが構図内に入ってこなく、お手軽撮影ポイントです。

色彩も背景のスカイブルー、そして山々の緑、養老川の透明度とくれば、この中に足らない色彩と言えば赤系!いすみ鉄道の看板列車であるキハ28+キハ52が走ってくれば間違いなしに絵になるポイントです。どことなく本屋などで売られている厚手冊子の時刻表の表紙に採用されそうな構図に、満足感もマックスに達するでしょう。

今回写真で紹介した列車について

いすみ鉄道の看板列車であるキハ28+キハ52ですが、房総で採れた旬のものを車内で食べることができる「レストラン・キハ」と呼ばれる観光列車です。特に大原の港で水揚げされた伊勢海老とワインを同時に召し上がることができるツアーが組まれています。

当列車は土休日に大原駅と上総中野駅(一部、大多喜駅始発&終着)を1日2.5往復していますが、予約が殺到し、なかなか席が確保できないことも!したがって利用したい場合は早めの予約が必要です。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/06/13−2015/09/20 訪問

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