アートと触れ合える瀬戸内の島「直島」おすすめスポット

アートと触れ合える瀬戸内の島「直島」おすすめスポット

更新日:2017/08/29 10:22

魅力的な島々が点在する風光明媚な瀬戸内海。その中でも、香川県の直島は風景の中にアートが溶け込んでいます。現代アートと言われると身構えてしまいそうですが、島の自然や美しい景色の中で、風や光を感じながらアートと向き合うと、五感が解放され、新しい自分と出会えるような気持ちになります。
普通の島の楽しさとアートと触れ合う楽しさ、そして見どころ満載の直島に行ってみませんか。

美術館エリア・安藤忠雄氏のコンクリート建築の中に様々な趣向のアート

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地中美術館は、直島の風景を妨げないように、建物のほとんどが地中にありますが、通路や中庭では空が見えたり、光の満ちた中庭、瀬戸内海の風景が楽しめるカフェもあるので、まるで地中でないかのように思えます。

クロード・モネの部屋では、「睡蓮の池」の大作と、他に4点の「睡蓮」があり、自然の光の移り変わりの中でじっくりと向き合えます。バス停から美術館に向かう途中に、絵の風景が再現された睡蓮の池が。白、赤、黄、ピンクなど季節によって様々な睡蓮の花が見られます。

ウォルター・デ・マリアの部屋では、直径2.2メートルの花崗岩の置かれた、荘厳な空間が広がります。ジェームズ・タレルの部屋では、人間の視覚に挑戦してくるような空間で、まさに現代アートを実感。

美術館エリア・安藤忠雄氏のコンクリート建築の中に様々な趣向のアート
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直島の中核施設「ベネッセハウス」は「自然に恵まれた環境の中、現代アートに包まれ、ゆったりとした時を過ごす」という構想のもとで作られた、美術館併設のホテルとしては世界初のもの。夜間もミュージアムを見学できる等の滞在客のみのサービスが魅力です。周辺の野外アートの一部は誰でも自由に見学可能。

ベネッセミュージアムは実に多彩な作品が展示され、世界でも一流の芸術家たちが、実際に直島を訪れて「直島にしかない作品」を制作したとのこと。直島の浜にあった流木が使われた作品など、楽しく分かりやすい作品も多く、現代アートに親しみが湧き、より身近に感じられるようになります。

美術館エリア・安藤忠雄氏のコンクリート建築の中に様々な趣向のアート
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やっぱり必見は黄色いカボチャ。桟橋のようなところにポツンとあります。海の風景と一体化しているところが良く、アートを自然の中で見る楽しさが感じられます。この作品は1994年に「現代アートは豊かな自然の中でこそ、その本来の力を発揮できる」という考えのもと開催された現代美術の屋外展の時に展示された、草間彌生氏の作品で、今や直島のシンボルとなっています。
宮之浦港から美術館エリア行きのバスの乗って終点「つつじ荘」から歩いてすぐ。

「本村・家プロジェクト」集落の家屋を改修しアーティストの空間に。7軒が公開中

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「はいしゃ」の建物はかつて歯科医院だった建物。「舌上夢」というテーマで夢の記憶が再現。自由の女神があったり、船のパーツがあったり、夢のような空間になりつつも、待合室のような部屋や子供が描いたような落書きがあり、歯科医院の名残も感じられます。

「本村・家プロジェクト」集落の家屋を改修しアーティストの空間に。7軒が公開中
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「南寺」は安藤忠雄氏の建築の中に、光の芸術家、ジェームズ・タレルの作品。係員の誘導で入場すると真っ暗で何も見えず、しばらくすると目が慣れてスクリーンのようなものが見えてきますが、近づいてみると、その実体に驚かされます。暗闇から始まる体験型アートの空間。見学は15分の入れ替え制です。

「本村・家プロジェクト」集落の家屋を改修しアーティストの空間に。7軒が公開中
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護王神社は歴史は室町時代までさかのぼるという島の氏神様。光学ガラスで作られた階段が地面の下の石室にまで続いています。石室には別の入り口から入り、厳かな雰囲気。石室を出ると海の風景が目の前に鮮やかです。

本村・家プロジェクトには、他にも、200年前に建てられた家と蔵を利用し、カラフルなデジタルカウンターが多数設置された「角屋」、碁を打つ人々が集まった民家に椿の花が置かれた「碁会所」、製塩業で栄えた豪商の家で庭と襖絵が印象的な「石橋」、もと網元の家の一角にある小さな家屋に一人ずつ入って見学する「きんざ」がある。

本村エリア・街並みにもさりげないアートが

本村エリア・街並みにもさりげないアートが
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糸で描く線の画家・いしかわかずはる氏の作品です。本村エリアに何か所かあり、探して歩くのも楽しいです。

本村エリア・街並みにもさりげないアートが
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家の前にアートを展示している一般の家もあり、それぞれの個性が発揮されています。街歩きをしながら密かなアートを発見したり、民家を利用したカフェ、レストラン、お食事処もいろいろあって、路地裏散策を楽しめます。

アートを楽しんだら銭湯へ「I LOVE 湯」

アートを楽しんだら銭湯へ「I LOVE 湯」
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「はいしゃ」と同じアーティストの作品、直島銭湯「I LOVE 湯」。島の人も入浴に来るので、交流が楽しめるかも。外観もワクワクするような装飾で、浴室は全体的に白い色調で清々しく明るく、象の置物があったりして楽しいです。

銭湯なのでタオルや石鹸はありませんが、販売しています。帰りの船に乗る前に汗を流したり温まったり、お勧めです。

アートを楽しんだら銭湯へ「I LOVE 湯」
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高松や岡山の宇野港からフェリーに乗ると、直島の玄関口は宮之浦港です。港には「海の駅なおしま」があり、そこに観光協会、町営バス乗り場もあります。コインロッカーもあって、便利。レンタサイクル屋さんもすぐ近くで、少し歩くとセブンイレブンもありました。

岡山の宇野港から直島の宮之浦港までフェリーで20分、高松港からはフェリーで50分、高速船で25分です。

宮之浦港から町営バスで、家プロジェクトの拠点・農協前まで10分(徒歩30分)、美術館エリアへのバスの乗換地点・つつじ荘までは18分位です。つつじ荘からミュージアムまでは、ベネッセの無料シャトルバスを利用できます。地中美術館までは登りなので、歩きはお勧めできませんが、帰りはほぼ下りです。このバスも小さいので、地中美術館で乗車を待ったり、途中の美術館からだと満席で乗れないこともあるので、つつじ荘のバス停に戻るときには歩くこともあるかもしれません。地中美術館からつつじ荘まで徒歩約30分。

バス便は本数も席数も少ないので、時間配分には注意が必要です。バスは一回乗車100円です。

アートを含めて瀬戸内海の美しさを満喫できる島

直島のアートを堪能できるスポットをご案内しました。アート以外でも島の風景自体が美しいので、いろんな楽しみ方ができると思います。アートを満喫したい人はベネッセハウスに滞在し、夜のミュージアムなど、宿泊客しか体験できないサービスを楽しむのも良いですが、民宿に滞在して町歩きを楽しむのもお勧めです。
何回でも訪れたくなるような島なので、どうぞ一度訪れてみてください!

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/07/12−2017/07/13 訪問

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