雨が刻んだ壮大な自然の彫刻!ハワイ・カウアイ島ワイメア渓谷

雨が刻んだ壮大な自然の彫刻!ハワイ・カウアイ島ワイメア渓谷

更新日:2018/05/07 18:23

ハワイには8つの主要な島があり、最北端にあるカウアイ島は別名ガーデン・アイランド(庭園の島)とも呼ばれる深い緑に包まれた島。火山活動によって形成され、約510万年前の噴火によって海面に姿を現したハワイ諸島の中で一番古い島でもあります。この長い歴史があるからこそ作り上げられたのがワイメア渓谷(ワイメア・キャニオン)。太平洋のグランド・キャニオンと呼ばれているこの広大な絶景についてご紹介します。

世界一雨が多い島、ガーデン・アイランド(庭園の島)・カウアイ島

世界一雨が多い島、ガーデン・アイランド(庭園の島)・カウアイ島
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世界一雨が多いと言われると、毎日のように雨?と誤解をされる方も多いかもしれませんが、雨が多いのは、中心部にある「ワイアレアレ山」。年間12,000ミリを超える雨が降ります。日本の各地域の平均降水量はだいたい1500mm〜2000mm。それと比べると6倍〜8倍の雨が降ります。島の北東から一年中吹いている貿易風が標高1,569mのワイアレアレ山にぶつかり雨雲を作るので沢山の雨が降ります。年に350日の雨が降り、ギネス世界記録にも認定されたほどです。

とは言え、島の西側は乾燥した空気に変わり、逆に雨が降らない地域。カウアイ島の全体が雨が多いわけではありません。

南側にあるポイプでは年間の降水量は約900ミリ。雨が少なくて、晴天が続くので、沢山のホテルやコンドミニアムがあってビーチリゾートを楽しめる観光地となっています。
*写真はポイプビーチ

世界一雨が多い島、ガーデン・アイランド(庭園の島)・カウアイ島
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カウアイ島は熱帯雨林に覆われており、大自然を満喫できる隠れたパワースポットとも言われています。道路の周りにも高い木が生い茂り、ドライブしているだけでも、心身共にリフレッシュもできる環境が整っています。

ワイメア渓谷までの道のりも絶景!

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ワイメア渓谷へはリフエ空港から車で約1時間20分。クネクネとした山道を登りますが、それほど危険な所はないのでレンタカーでも十分運転できる安全な道です。

ワイメア渓谷までの道のりも絶景!
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登っていると海が一面に広がりはじめます。天気が良ければ、近くにあるニイハウ島もくっきり見ることができます。
*写真右側、海の上に平たく見えるのがニイハウ島

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ワイメア渓谷に行く途中も絶景ポイントがいくつかあります。路肩が広くなっているところがあれば車を停めて眺めてみるのもいいですが、無理やり車を停めるのは危険ですので、注意が必要です。

赤土に滝?!

赤土に滝?!
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運転をしていると、ずっと緑の山と海の景色が交互に見えてきますが、突如、緑が赤土に変わる場所が出てきます。しばらく行くと、その赤土に滝のように水が流れている光景を目の当たりにすることができます。車を停める場所がいくつかあるので、空いていれば是非立ち寄ってみてください。

赤土に滝?!
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少し上に登って下を見下ろすと、見事なコントラストです。空と海の青、山の緑、赤土の赤。

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この赤土は滑りやすくなっているので、運動靴を履いていかれることをお勧めします。赤土と、くっきりとした緑と青のコンビネーションはなかなか見ることができないのではないでしょうか。どこにいるのか忘れさせてくれる、そんな場所です。

雨が削った彫刻、ワイメア渓谷

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そのまま道沿いに進めば看板が出てくるので、迷うことなく、駐車場にたどり着くことができるでしょう。駐車場のすぐ近くにこの写真のサインが出てきます。右側には緩やかなスロープがあるので、車椅子でも登れるように配慮されています。この場所からすぐ向こう側にワイメア渓谷があります。

雨が削った彫刻、ワイメア渓谷
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こんな広大な景色がハワイで見れるとは!突然現れる光景に、驚くことでしょう。この渓谷の谷は最大1097mもえぐられています。渓谷の距離は122.5km、幅は約1.6km、深さは約1,067m。この景色は、ワイアレアレ山の山頂から流れる雨水の浸食によってできました。

たった1滴の雨、されど1滴の雨。長い長い歴史によって削り取られていった結果、このような広大な自然の彫刻を作り上げたのです。どれだけ壮大なんでしょうね。

雨が削った彫刻、ワイメア渓谷
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この渓谷をよく見ると横に縞模様が入っているのがよくわかります。同じ火山層だった場所が削りとられたからこそ、横のラインが同じ高さに続いています。本当に不思議な光景。

優雅に飛んでいる鳥を遠くに見ることができます。どれだけ深い渓谷かその鳥の飛び方を見ていると把握することができると思います。何年もかけて、自然が作り出した造形に感無量です。

グランドキャニオンよりもサイズは小さいですが、ハワイならではの、赤土と熱帯雨林の緑のコントラスト、そして、青い空の、カラフルで美しい光景に圧倒されることでしょう。

ナ・パリ・コーストが見渡せるカララウ・ルックアウト

ナ・パリ・コーストが見渡せるカララウ・ルックアウト
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ワイメア渓谷を見た後は、コケエ州立公園の中にあるカララウ・ルックアウトにも足を延ばしてください。15分ほどさらに車で登ると到着します。カララウ渓谷を見下ろし、ナ・パリ・コーストを見渡せるこの場所は、ワイメア渓谷とはまた違った景色が楽しめます。

山頂から海に向かって一直線の傾斜を見ることができ、引き込まれそうなそんな感覚に陥ります。この世の楽園と言ってもいいぐらいのこの場所は、ジュラシック・パークをはじめとしたハリウッド映画の背景としても使用されてる有名なスポット。まさに、息をのむ絶景です。

変わりやすい天気に注意!備えを忘れずに。

ワイメア渓谷は、変わりやすい天候です。快晴の時に訪れることができれば、遠くまで見渡すことができますが、一瞬にして霧に包まれることもあります。雨が降りやすい場所であることを忘れずに。雨が降ると滑りやすくなるので、運動靴を履いていくことをお勧めします。また、一気に寒くなるので、上着なども持参すると良いでしょう。

そして、雨が降っても急に天候が回復することもあるのでせっかくカウアイ島に来たのなら雨だから、と諦めずに是非行ってみてくださいね。運が良ければ虹をこの場所で見下ろすこともできるかもしれません。

カウアイ島にある絶景での自然のエネルギーの迫力はオアフ島とは比べ物になりません。是非一度訪れてみて、実際にそのパワーを感じてもらいたいそんな場所です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2010/07/03−2017/07/30 訪問

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