写真:Sige panda
地図を見る今から500年ほど前に活躍した巨匠ピーテル・ブリューゲル1世の代表作「バベルの塔」。旧約聖書の物語をモチーフにした作品で「一生に一度は見たい」といわれる傑作です。今回24年ぶりに来日しました。関西では初公開となります。
天を貫く巨大な塔の中に緻密に書き込まれた重機や約1400人はいるという人々。れんがの1つ1つまで肉眼で確認できるという細かさです。写真では伝えきれない細かさ。ぜひ自分の目で見て感動してください。
写真:Sige panda
地図を見る今回の展示はこのバベルの塔をメインにオランダ・ロッテルダムにあるボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館のコレクションから16世紀ネーデルラント美術を中心とした約90点もの素晴らしい作品群が来日しています。中でもバベルの塔の作者ブリューゲルにも大きな影響を与えたとされるヒエロニムス・ボスは奇想天外な絵画で「地獄と怪物の巨匠」と呼ばれています。現存する油彩画はとても少なくわかっているもので約25点。(点数については未だ学説が分かれています)
今回の展示ではボスの傑作2点を見ることができます。2016年に没後500年を記念してスヘルトーヘンボスとマドリッドで開かれた大規模な巡回展には、希少なボスの作品を一目見ようとヨーロッパをはじめ世界中から沢山の人々が来場し、美術館には連日長蛇の列ができたそうです。
写真:Sige panda
地図を見る天を貫く巨塔が大迫力のバベルの塔。画面では迫力があってとても大きく見えますが、実際に作品の前に立つと作品自体は意外に小さいのです。人気の作品だけあって、人も多いですし中々細部までゆっくり見ていられませんよね。ここではとりあえず本物のオーラだけ感じ、目に焼き付けてください。
写真:Sige panda
地図を見るバベルの塔の展示の周りにはその細部まで丁寧に解説したパネルもあります。わかりやすく説明され「そうか、ここはこういうものが描かれていたのね!」と絵を見るのが少し楽しくなりますよ。空間まるごとバベルの塔。バベルの塔の世界観にどっぷりと浸ることができます。
次の間にはバベルの塔の拡大複製画があります。東京藝大COI拠点とオランダ芸術科学保存協会(NICAS)により製作されたこの複製画。これなら細部までじっくり見ることができますね。原画は約300%に拡大しても鑑賞に耐えられるほど精密に描かれていたので、これほど精巧な複製画を描くことができたのです。さらに映像シアターでは3DCGで再現されたバベルの塔の解説映像も。まるで鳥になって塔の周りを巡っているような気分に。解説を聞いたら、またじっくりと原画が見たくなります。展示室から出られないまさにバベルの無限ループ!
写真:Sige panda
地図を見るボスやブリューゲルの作風の影響を受けたアーティストのグッズも販売。AKIRAなどの代表作で知られる漫画家の大友克洋氏がコラージュ作家の河村康輔氏とともにバベルの塔にインスピレーションを受けて描き下ろした「INSIDE BABEL」。テーマはバベルの塔の内部構造で綿密な現地取材から約6か月もの制作期間を経て完成しました。作品はB1階のパブリックスペースにて展示。特設ショップではシリアルナンバー入りの複製原画(限定150部)やオリジナルトートバックなどのグッズも販売されています。
写真:Sige panda
地図を見る人気イラストレーター ヒグチユウコ氏の新作作品集も販売。「バベルの塔展」の作品をモチーフに書き下ろしたという豪華な作品集。ボスやブリューゲルが幼少期から好きだったというヒグチ氏がデザイン・着彩を手がけたフィギュア ひとつめちゃん(非売品)も展示されています。
他にも音声ガイドに人気声優の森川智之氏、ゲストナビゲーターとしてTBSのNEWS23でキャスターを務める雨宮塔子氏が登場。ちょっとミーハーに展示を楽しめちゃいます。
写真:Sige panda
地図を見るその他にもバベルの塔ならぬタオルの塔や日本の職人が一から原型を製作したというバベル独り占め!のスノードーム。バベルの塔柄のTシャツにクリアファイルにキーホルダー。6枚でバベルの塔が完成するポストカードなど、バベルづくしのグッズがたくさん!
ブリューゲルやボス画風モンスターたちのグッズもあります。特注色の釉薬で焼かれたモンスターマグカップはプレゼントにも。いつでもモンスター達と一緒にいられるTシャツや食卓にもモンスターを!のペーパーナプキン。さらにはモンスターガチャガチャまで。展示会に来ていない人にプレゼントしてモンスターたちの魅力を力説しましょう。
写真:Sige panda
地図を見るさらに隠れたオススメが展示会の公式キャラクター タラ夫のフィギュア(商品名 ブリューゲル・モンスターフィギュア)。卓越した造形技術で世界的にも名高い海洋堂が制作を担当しているという本格派です。
タラ夫はブリューゲルが下絵を描いた作品「大きな魚は小さな魚を食う」に登場する足の生えた魚のモンスターをモデルに誕生したキャラクター。なんとも言えないゆる〜いビジュアルで公式ホームページやツィッターなどでも活躍しています。全長約14センチの存在感。タラ夫と一緒にゆるくバベりましょう。
会場となっている国立国際美術館周辺の飲食店ではバベルの塔展開催を記念して「バベル盛り」メニューが登場。参加店舗など詳細は関連MEMOを参照してください。写真はTHE STRIPE CAFE by TORABANの「聳え立つバベル盛りローストビーフカレー丼」(1,590円)。各店趣向を凝らしたメニューに、展示会の観覧券提示での特典などもあります。目にも楽しい「バベル盛り」グルメをぜひ楽しんでください。
名画鑑賞というとなんとも堅苦しいイメージがありますが、グッズやグルメなどこんな楽しみ方もありなのではないでしょうか。とは言えやはりメインは絵画。世界的な傑作「バベルの塔」を間近で見られる幸せ。奇跡の来日と言われるこの幸運を思いっきり享受しましょう。印刷物ではない肉筆、本物のオーラはやはり違いますよ。会場にはネーデルラントの至宝と言われる貴重な絵画や彫刻もたくさん。心に響く作品との出会いもあるかもしれません。
公式図録の最後のページには原画と同じサイズのバベルの塔ポスターも封入されており、いつでも眺めてバベルの塔の世界に浸ることができます。絵画の中でバベルの塔への空想旅行はいかがですか。
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(2024/3/29更新)
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