写真:八岳木 流泉
地図を見る長良川の鵜飼は、毎年5月11日から10月15日まで基本的に毎日開催されます。普通であれば18時15分から19時15分の間に出船し、19時45分頃から鵜飼漁が始まるのです。つまり、夕方から動き出すということですね。
写真:八岳木 流泉
地図を見る鵜飼を鑑賞する船の乗船券は、船着場の近くにあるチケット売り場で購入します。インターネットでの予約も受け付けています。当日でも購入できますが、満席になっていることが多いので事前購入をおススメします。
写真:八岳木 流泉
地図を見る夕暮れどきになると、長良川には乗合船が数隻停泊しています。自分のチケットに乗る船の名前が書いてあるため、そちらと照らし合わせて乗船します。もしわからなければ、近くの船頭さんに訪ねてください。
長良川の鵜飼に車でアクセスする場合は、東海北陸自動車道の「岐阜各務原」インターや東海環状自動車道の「関広見」インターを利用すると便利です。公共交通機関の場合は、JR高山本線や名鉄が乗り入れる「岐阜」駅が最寄です。駅から岐阜バス「高富」行きに乗り、「長良橋」停留所で降りてください。
写真:八岳木 流泉
地図を見る船の中は宴会場です!お酒や食べ物などは持ち込んで、楽しく騒いで鵜飼を待ちます。会社の仲間、友達同士、海外からの観光客など旅人の層も様々。見知らぬ人との触れ合いも魅力の一つです。
一つの舟に乗組員は三名。一人がうしろで操舵して、二人は前で説明をしたり錨を下ろす作業をします。乗船場から出た船は、鵜飼漁が見られる場所まで進みます。目的の場所で錨を下ろし、あとは鵜舟が来るのを待つばかり。
写真:八岳木 流泉
地図を見る鵜飼漁が始まるまでのあいだ、別の船に乗った芸妓の踊りなどを見ることができます。乗合船の前を何度も行き来して、飽きさせないように綺麗な舞を披露してくれます。
写真:八岳木 流泉
地図を見る時間が来ると、打ち上げ花火が始まりを告げてくれます。鵜飼の日には毎日上がるこの花火。それと同時に、川の沿道に建つ旅館やホテルは電気を消します。鵜飼漁の名物である松明を映えさせるよう、地域で一体となった取り組みですね。
写真:八岳木 流泉
地図を見るそうしていよいよ鵜飼漁の始まりです。松明を焚いた鵜舟が遠くから現れる幽玄な雰囲気に観光客も静まります。鵜匠装束をまとった鵜匠が実に格好良く、鵜を操って鮎を獲るわけです。
鵜飼の歴史は非常に古く、古墳時代には存在していたと伝わっています。その鵜飼を世に大きく広めたのは、地域を治めた織田信長です。鵜飼を見せて客をもてなす、現在の観光としての鵜飼のルーツを信長が作ったともいえそうですね。また、大坂夏の陣を終えた徳川家康・秀忠親子もこの地に立ち寄り鵜飼を鑑賞するなど、時代の為政者が認めてきたのです。
写真:八岳木 流泉
地図を見る鵜舟の先頭では、一生懸命に鵜が鮎を探しています。この鵜は川鵜ではなく海鵜です。野生の海鵜を捕獲して、2〜3年訓練するのです。鵜の喉は指一本分ほどを残して縛ってあり、鮎を獲っても飲み込まないようになっています。指一本分をすり抜けてしまうほどの小さな鮎は、鵜へのご褒美です!
長良川の鵜匠は日本で唯一の皇室御用の役職です。正式には"宮内庁式部職鵜匠"といわれ、世襲で代々その技を伝承していきます。鵜飼の漁法は、夜の川底に隠れている鮎を、松明の明るさと舟べりを叩く音で驚かせ、浮かんできたところを鵜が捕まえるというもの。舟べりを叩くゴンゴンという音は、環境省が認定する「日本の音風景百選」にも選ばれています。
写真:八岳木 流泉
地図を見る鵜飼のクライマックスは、"総がらみ"と呼ばれる漁法です。一度乗合船の錨を上げて、別の乗合船と連結。少し場所を移動して総がらみを待ちます。
総がらみとは、鵜匠が乗る6つの舟を横に設え、同時に走って鮎を一気に獲ってしまおうという漁法。鵜匠の舟が揃うまで、しばらくの時間緊張感が漂います!
写真:八岳木 流泉
地図を見るそして始まる総がらみ!その迫力は相当のもので、松明の熱さや匂いが間近に迫ってきます。鵜の必死さや鵜匠の表情、暗がりに浮かぶ松明など、その全てが幻想的!総がらみが終われば鵜飼も終わりで、船は夏の暑さと興奮を冷ますように風を切って戻ります。県の重要無形民俗文化財にも指定される長良川の鵜飼。これを見ずして何を見る!日本が誇る素晴らしい文化です!
幻想的な鵜飼を楽しみ、下船をしたあとは、長良川ほとりの落ち着く暗がりが心地良いです。鵜飼に因む土産店もありますし、川辺で少し涼むも魅力。近くの長良川温泉へ宿を取ったならば、湯浴みでホッとするのも一興です。顔を上げれば、金華山の山頂でライトアップされる岐阜城の雄姿。岐阜、長良川の周辺は、実に美しい町なのです。
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(2024/4/19更新)
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