アジア最長の書店街「誠品R79」オープン!駅チカで台湾カルチャーをリサーチしよう

アジア最長の書店街「誠品R79」オープン!駅チカで台湾カルチャーをリサーチしよう

更新日:2018/07/24 11:10

吉川 なおのプロフィール写真 吉川 なお 台湾在住ライター、元旅行会社勤務の旅行マニア
台北市の中心部、MRT台北駅と中山駅、雙連駅の3駅間は地下街でつながっており、服飾、雑貨などの専門店が並ぶその通りを歩かれた方もいらっしゃるでしょう。そのうち本屋が軒を連ねていた中山〜雙連間がリニューアルされ、「誠品R79」というクリエィティブゾーンに生まれ変わりました。
ガイドブックでもおなじみの「誠品書店」が手掛けた新スポットは、台湾トレンドが盛り沢山!駅チカで台湾カルチャーが体感できます♪

アジア最長の書店街

アジア最長の書店街

写真:吉川 なお

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この「誠品R79」を手掛けたのは、台湾で書店や雑貨店、ホテルなどを多角展開する「誠品書店(eslite)」。現在台湾全土に41店舗、2012年に香港、15年に中国蘇州市に進出し、グループとして46カ所目、台北市内のMRT駅から徒歩8〜10分圏内にある店舗としては19カ所目となります。

その中山地下書街は1日当たり延べ8万人が利用する中山駅に直結する連絡通路で、名称となった R7、R9という2つの出口にまたがる全長300メートルの店舗に誠品書店が入居し、アジアで最も長い書店となりました。

地上には新光三越デパートなど多くのショッピングスポットがあり、あらゆる年代層が集まることから、人々の多様なニーズに応えるべくカルチャー・クリエイティブ商品を販売するブランド店も揃え、カフェなどの休憩スポットも併設されています。

流行をけん引する話題の書店

流行をけん引する話題の書店

写真:吉川 なお

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誠品書店は1989年に芸術・建築分野の専門書店としてオープンし、95年に現在本店がある敦南店への移転を機にハイセンスなテナントを誘致して、台湾の流行発信地となりました。
さらに99年にアジアの書店として初めて24時間営業を開始するなど、「台湾のトレンドを発信する進化型書店」となり、以後『人文、芸術、クリエイティブ、ライフスタイル』をモットーに、新しい台湾文化を生み出す「文創=文化創意」の担い手として確固たる地位を築いています。

流行をけん引する話題の書店

写真:吉川 なお

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「誠品R79」の誠品書店は『地下・読書・豊かな集いの空間』をコンセプトに、6万種類以上、15万冊もの書籍がヒューマニズム、文学、ビジネス、アート、ライフスタイルに分類されて並べられています。上下階の移動がないのはとても楽で、境目のトンネルをくぐると次の部屋に行くことができます。

日本書籍はところどころに置かれていますが、専用ブースは英文書と一緒にR9側の「舊書穀倉(スペシャルズ)」に。全体的に文庫の在庫は少ないですが、雑誌は豊富で日本と同じタイミングで手に取れます。

流行をけん引する話題の書店

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「文房雑鋪(ステーショナリー)」コーナーには、他の誠品書店と同じようにデザイン文具や雑貨、おしゃれな生活用品などが置かれています。品質、センスともに優れた厳選商品は贈り物にも最適。台湾ならではのオリジナルグッズもあります。

誠品の夏の読書キャンペーン「2017 Summer Reading」の企画のひとつ「READ EVERYWHERE」のアイテムは、日本人イラストレーター、Noritakeさんの作品。売り場にはオリジナリティーあふれるグッズも並んでいます。

この他にも「出版糧行(パブリッシング)」「頑童学堂(チルドレン)」「影音工坊(ミュージック)」という専門店や「EXPO誠品生活文創平台」という台湾のクリエイターのセレクトショップもあります。

台湾デザイナーのブランドショップにも注目

台湾デザイナーのブランドショップにも注目

写真:吉川 なお

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「文創緑地(クラフト&クリエーション)」には、クリエイティブ商品を販売する小売店が並んでいます。
そのうちのひとつ「有空 5mins」は動植物と自然をテーマにした台湾人デザイナーの店。
『5分でも心が癒やされて元気になれば』という想いが込められた店内の作品は全部手作りで、お祈りネコや雲など愛嬌あるキャラクターが描かれたTシャツや陶器、日用品が並んでいます。そのほっこりしたナチュラルさが好評で、手にした人の心を和ませてくれます。

台湾茶の利き茶ができる「品茶集」

台湾茶の利き茶ができる「品茶集」

写真:吉川 なお

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台湾を訪れたら絶対飲みたい台湾茶のドリンクスタンドもあります。「有空 5mins」の隣にある「品茶集」は、台湾茶の利き茶ができる観光客にはうれしい店です。
四季春、東方美人、三峡碧蝶春、日月潭紅茶、鹿野紅烏龍、阿里山烏龍茶の6種類の厳選茶葉が、冷茶なら全部、熱茶なら3種類、たった150元(約550円)で飲み比べできます。
一度にこれだけの種類を飲める機会はなかなかないもの。極上台湾茶が手軽に堪能でき、気に入った茶葉を買うこともできます。

台湾伝統スイーツ豆花もお忘れなく

台湾伝統スイーツ豆花もお忘れなく

写真:吉川 なお

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台湾の伝統スイーツ、豆花も食べておきたいデザート。R9側の一番隅にある「学堂豆花園」は、一見学校の教室のように見えるユニークな内装のスイーツ店で、ちょっと童心に返って甘味が食べられます。

まだまだ進化する書店

誠品書店は台湾人の読書習慣や生活スタイルに大きな影響を与え、さらに今回、文化と芸術が共存する新しい書店街を造り上げました。

2017年7月に創業者が急逝する不幸がありましたが、2018年に撤退する近くの新光三越百貨・台北南西店のその後の運営に携わることも決まっており、誠品書店は今後もアジアのみならず、世界が注目するカルチャーブランドに成長していくことでしょう。
そんな誠品書店の新店舗、お散歩気分で訪れてみてはいかがでしょうか。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/07/18 訪問

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