マレーシアのジョホール州にある「タンジュン・ピアイ」は、ユーラシア大陸最南端の岬です。この岬は、マラッカ海峡・ジョホール海峡・シンガポール海峡という3つの海峡の合流点でもあり、世界有数の海上交通の要所となっています。
なお、マレー語でタンジュンは岬、ピアイは地元のシダの名から取ったそうです。
このタンジュン・ピアイ及びマングローブ群を含む一帯は、タンジュン・ピアイ・ジョホール国立公園(Tanjung Piai Johor National Park)に指定され、自然破壊から守りつつも、マングローブや棲息する動植物を観察できるよう、遊歩道が整備されています。
この国立公園はマングローブの林が526ヘクタール、干潟が400ヘクタールあり、上記の写真は、最南端の地を示す石碑で、公園入口に設置されています。
石碑の横のポストの上には、職員の手作りらしき猿の置物と絵が。この国立公園には猿や鳥、魚、カニ、エビなど多くの野生生物が暮らしていますので、バードウォッチングや自然観察にもぴったりな場所といえます。特に9月から3月は渡り鳥の時期なので、多くの珍しい鳥に出会えるようです。
駐車場からのエントランスです。小川を渡る橋を渡り、チケット売り場に向かいます。綺麗に整備されているエントランスまでの道はやや長く、ワクワク感が増幅されます。
入場料を支払うと、素朴な木の回廊があります。回廊の壁には、タンジュン・ピアイ・ジョホール国立公園の植物や動物の生態や地層など、様々な情報が写真やイラストで分かり易く説明されています。
回廊を歩いていると、なにやら騒がしく動物が動いています。見ると、野生の猿が喧嘩しているではありませんか!もちろん中庭は囲いもないオープンスペースですので、こうして野生の猿や鳥などが自由に暮らしているのです。さすが国立公園ですね。
回廊はマラッカ海峡に突き出したコテージと、ユーラシア大陸最南端の碑がある道に分かれます。まずは、マラッカ海峡のコテージに行ってみましょう。このコテージへの道はなんと350m!結構長いです。頑張って歩きましょう。
回廊は長いですが、回廊の両端にはこのようなマングローブの林が広がり、退屈しません。珍しい鳥や貝(タニシ?)などを見ることができます。
マングローブの赤ちゃんの木々。この国立公園には、約29種類のマングローブ種が生息しています。マングローブは酸素を供給するだけではなく、土壌を固めて沿岸浸食を防ぎ、魚やカニなど多くの野生生物を守り育てる大切な役割も担っています。健やかに大きく育って欲しいものですね。
長いマングローブの林を抜けると、ついにマラッカ海峡に突き出たコテージが見えてきます。ここがマラッカ海峡か!と感慨もひとしおです。
ちょっと振り返ってみましょう。マングローブ林が延々と広がる姿は圧巻です。橋がライトアップされたら綺麗でしょうね。
これがマラッカ海峡です!多くの大型船やタンカーが順番待ちのように並んでいます。この海峡を通る年間通貨船舶数は9万隻以上だそうです。(2005年時点のデータ。)経済的・戦略的に見ても、この海峡が海の交通の要所であり、重要な航路だということが実感できます。
さて、コテージを出たら、いよいよユーラシア大陸最南端の地へ向かいましょう。またマングローブの林を抜け、海沿いの回廊を歩いていきます。海水の引いた場所には、ハゼや貝が沢山います。
いよいよ、最南端の碑である地球儀が見えてきました!ユーラシア大陸最南端まであと少しです!
やっとユーラシア大陸最南端に到着です! 13世紀末に東方見聞録を書いたマルコ・ポーロも利用し、貿易や戦争、マラッカ王国の繁栄と滅亡の舞台となったマラッカ海峡を臨むタンジュン・ピアイ。単にユーラシア大陸最南端というだけではなく、様々な歴史を感じさせる場所でもあります。
いかがでしたでしょうか?ユーラシア大陸最南端のタンジュン・ピアイへは、マレーシア・ジョホールバルから車で1時間半ほどです。シンガポールやマレーシア観光の際には、ユーラシア大陸最南端のタンジュン・ピアイで歴史や自然に触れてみてはいかがでしょうか。
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(2024/4/26更新)
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