イクラたっぷり朝食も可!安比八幡平「四季館 彩冬」は食事、温泉、おもてなしの全てがあったかい

イクラたっぷり朝食も可!安比八幡平「四季館 彩冬」は食事、温泉、おもてなしの全てがあったかい

更新日:2017/07/21 15:17

四宮 うららのプロフィール写真 四宮 うらら 旅とグルメの案内人
盛岡方面(岩手)と大館(秋田)を結ぶJR花輪線・赤坂田の駅からすぐ。東北の温泉宿としては駅からのアクセスが近い、岩手・安比八幡平の食の宿「四季館 彩冬」。美肌の湯に入り、夕に朝に、地元の食材をふんだんに使った心づくしの料理が楽しめます。さりげなく気配りの利いたおもてなしで、ほっこり安らげる良宿です。

自分史上、最高の朝食に出会えるかも!種類豊富で地方色豊かな朝食ブッフェ

自分史上、最高の朝食に出会えるかも!種類豊富で地方色豊かな朝食ブッフェ

写真:四宮 うらら

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温泉宿を紹介するのに、いきなり朝食というのもどうかと思いますが、それほどに素晴らしいのです。この宿のリーフレットを見ると、「夜の晩餐は贅沢に、朝は素朴な田舎膳」とありますが、いえいえ、この“素朴な田舎膳”というやつが、とんでもなく豊かなのです。

朝食は基本的にブッフェで、好きなものを好きなだけ、というスタイル。会場に入ったすぐのところに、小さな囲炉裏が切ってあり、地元八幡平の天然きのこと野菜のだしが効いた具沢山味噌汁が湯気をあげ、炭火のまわりでは、そば粉をねった団子にくるみ味噌を塗った「そば餅」や「くるみ味のみそ付けたんぽ(きりたんぽ)」が、こんがりと焼かれ出番を待っています。

ご飯は、「ひとめぼれ(岩手県産特Aランク)」、「五色の雑穀米(岩手八幡平の雑穀)」、「生ゆばと竹の子のトロトロおかゆ(地元ふうせつ花さんのゆばを使用しています)」といった具合に3種を用意。

ご飯の先には、漬物、イカの塩辛、岩手県産いくらの醤油漬け、「ルーデンス農場のむかし卵」などが並んでいます。なんでもこの卵、ストレスのない平飼いで、数量限定の希少なもの。きれいなレモンイエローの黄身が特徴で、クセがなくてとっても美味なんですよ。

そのほか、焼き魚、煮物、卵焼き、豆腐、ソーセージやサラダなどのそれぞれに吟味された料理がずらりと並び、何を食べようか心が千々に乱れます。

自分史上、最高の朝食に出会えるかも!種類豊富で地方色豊かな朝食ブッフェ

写真:四宮 うらら

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洋食派のためにパンやおかずも用意されていますが、和食系のヘルシー路線でチョイスした例が写真の感じです。

ご近所の豆腐屋さんのうわずみ豆腐、ほうれん草のごま和え、だし巻き卵、ワラビのおしたし、とろろに大根おろし・・・。ひじきや昆布の煮物も、とても上品な味付けになっています。もちろん、いくらの醤油漬けも忘れません。

上方のグラスに注いであるのは「山ブドウと甘麹の八幡平スムージー」「豆乳とはちみつの八幡平スムージー」。いずれも地元の果実に地元みそ屋の甘麹やお豆腐屋さんの豆乳を使用したものです。

これでも「岩手短角牛入り野菜炒め」など、まだまだ選びきれていないおかずがいっぱいあります。デザートのフルーツやドリンクも充実しています。

自分史上、最高の朝食に出会えるかも!種類豊富で地方色豊かな朝食ブッフェ

写真:四宮 うらら

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アレコレ少しずつ選んで食べるのも楽しいのですが、大胆に鮭といくらのハラ子めしを自分で作っちゃうというのもおススメ。ピカピカの炊きたてごはんに、焼き鮭とテンコ盛りのいくら。そしてきのこと野菜たっぷりの味噌汁。なんと贅沢! 至高の朝ごはんの完成です。

東北の旬の味を満喫!夕食は7品のメインから4品を選ぶシステム

東北の旬の味を満喫!夕食は7品のメインから4品を選ぶシステム

写真:四宮 うらら

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“食の旅籠”と称するこの宿では、もちろん夕食もハイレベル。地元、岩手をはじめ、東北各地から旬の食材が集められ、メイン料理として全7品目が提案されます。予約時にその中から好みの4種を選ぶのが、スタンダードグルメプラン。旅館の料理といえば、おまかせが普通ですが、選択肢があるのがうれしいですね。

写真は夕食時、最初に出される前菜、先付け、お造りなどです。内容は季節によって異なりますが、「みずの実」「ほやの塩辛」といった地元ならではの料理に、「タコのカブレーゼ」といった食材の組み合わせがおもしろい創作的な料理もあり、バラエティ豊かです。

東北の旬の味を満喫!夕食は7品のメインから4品を選ぶシステム

写真:四宮 うらら

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さて、選べるメインの7品目の料理とは・・・。
1.霜降り前沢牛のステーキ(A5ランク)
2. 霜降り前沢牛 ロース肉のしゃぶしゃぶ
3.八幡平サーモンの陶板焼き
4.活アワビの陶板焼き
5.八幡平産「杜仲茶豚」のしゃぶしゃぶ
6.ロースト前沢牛にぎり
7.季節限定のメイン料理(春:伊勢海老 夏:殻付き生雲丹 秋:松茸の網焼き 冬:ふぐちり鍋)

予約時にこの4種を選ぶ段階で、けっこう迷うのですが、それもまた楽しみ。旅への期待感が高まります。

写真は夏季限定の料理「殻付き生雲丹」で、通常料金に800円のプラスとなります。青森の銘酒「豊盃」との相性もバッチリです。
ここでは東北のものを中心に、食事にあう日本酒やワインが揃えられていて、食いしん坊にはうれしいですね。

宿泊料金は客室のグレードによって異なりますが、スタンダードルームで、この豪華なディナーと朝食が付いて15,200円〜(2名1室のおひとり様料金)というのは、かなりのお値打ちではないでしょうか。

東北の旬の味を満喫!夕食は7品のメインから4品を選ぶシステム

写真:四宮 うらら

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「彩冬」で一番人気のメイン料理が「霜降り前沢牛のサーロインステーキ」(写真は1人分)。ここで出される前沢牛は、国内最上級A5ランクの霜降り肉のみで、さらに余分な脂身やスジを取り除いた厳選部位。

ステーキ用の鉄板で焼くのですが、自分で焼くのでレアでもウェルダンでも自由自在。好みの焼き加減でいただけます。きめ細やかな肉質、口のなかでとろけるような食感、鼻腔をくすぐる独特の香り・・・。付け合わせの根曲り竹やジャガイモも美味で、大満足の一品です。

露天風呂の寝湯に浸かりながら、空を見上げる心地よさを満喫

露天風呂の寝湯に浸かりながら、空を見上げる心地よさを満喫

写真:四宮 うらら

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朝・夕と食事のことばかりご紹介してきましたが、「彩冬」の魅力は他にもいっぱい。まず、お風呂がとっても気持ちいい〜んです。泉質は「美肌の湯」とも称される炭酸水素塩泉。大浴場は2カ所あり、それぞれに内湯2と露天風呂2があります。

写真は「寝湯付き露天風呂」。目の前に雑木林が広がるビューが清々しいのですが、実際、湯船に入ってびっくり! 寝湯になっていて、自然と空を見上げる体勢になるのです。その体感の素晴らしいことといったら。体にはさわさわと優しい湯がまとわりつき、視界には青空と鮮やかな木々の緑が広がります。夜には星空が、冬には雪見温泉が楽しめます。

露天風呂の寝湯に浸かりながら、空を見上げる心地よさを満喫

写真:四宮 うらら

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こちらは、もう一カ所の露天風呂「森の樽露天風呂」。2カ所の大浴場は、夕食時のタイミングで男女入れ替えとなるので、どちらのお風呂にも入ってみることができます。
民話の世界をモチーフにして作られたという露天風呂。ほのかにライトアップされた雰囲気も、しっとりといいものです。

露天風呂も内湯も、ぬるめと熱めの湯があり、好みで選ぶことができるのもうれしいですね。

露天風呂の寝湯に浸かりながら、空を見上げる心地よさを満喫

写真:四宮 うらら

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温泉といえば、湯上りの浴衣が付き物です。
客室には、お風呂に行くときにタオルなどを入れる手提げカゴと、ベーシックな浴衣が備えられていますが、それとは別に女性のために、レトロ柄の色浴衣が用意されています。

色・柄、サイズもとりどりの浴衣は、ロビー脇のタンスのなかにあります。着たい人は、自分で選んで、上の貸し出しノートに書いておくシステム。簡単な着付けの方法を解説したものまで用意されています。
和のおしゃれで、非日常の時間が楽しめます。

手作りの甘酒や漬物がふるまわれる森のテラスに足湯など、館内散策も楽しい!

手作りの甘酒や漬物がふるまわれる森のテラスに足湯など、館内散策も楽しい!

写真:四宮 うらら

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館内を散策するのも一興。パソコンがあり、コーヒーも飲める寛ぎ処、しっとりとした雰囲気の足湯、本やDVDが借りられるライブラリー、マッサージチェアのあるスペースなど、いろんなコーナーが発見できます。

なかでもぜひ行ってみたいのが、森のテラス「だんぶり茶屋」と呼ばれるスペース。高原の風がやさしく吹き抜ける広々としたテラスが広がり、庭の散策も楽しめます。

手作りの甘酒や漬物がふるまわれる森のテラスに足湯など、館内散策も楽しい!

写真:四宮 うらら

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テラスの一角には冷たいミント水、女将手作りの甘酒、おばあちゃんの手作り田舎のお漬物、八幡平の地酒「鷲の尾」が並ぶカンターがあり、「ご自由にどうぞ」との案内があります。

湯上りに、美しい庭を眺めながらよく冷えたミント水や、ほんのり温かな甘酒を味わってみてはいかがでしょう。

手作りの甘酒や漬物がふるまわれる森のテラスに足湯など、館内散策も楽しい!

写真:四宮 うらら

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テラスの一角には足湯コーナーもあり、ゆるやかな時間が流れています。タオルも備えられているので、手ぶらで行っても大丈夫です。

エコノミーから贅沢な露天風呂付き客室まで、予算と旅のスタイルに合わせて選べるお部屋のタイプ

エコノミーから贅沢な露天風呂付き客室まで、予算と旅のスタイルに合わせて選べるお部屋のタイプ

写真:四宮 うらら

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「彩冬」の客室は全20室。エコノミー客室、スタンダード客室、天蓋付きスイートルームや高原のカフェのような部屋など一室一室インテリアが異なる「だんぶり長者の庵」、特別室の露天風呂付き客室、別邸など、さまざまなタイプの客室があります。旅の目的に応じて、幅広い予算の選択肢の中から選べます。

写真は「彩冬」をリーズナブルに楽しめるエコノミー客室(2名1室・1泊2食・おひとり様14,200円〜)です。こじんまりとしていますが、トイレ・バス付きで、快適に滞在できるお部屋です。夕食、朝食ともに、食事はダイニングでいただきます。

エコノミーから贅沢な露天風呂付き客室まで、予算と旅のスタイルに合わせて選べるお部屋のタイプ

提供元:安比八幡平の食の宿 四季館 彩冬

http://saito-appi.jp地図を見る

こちらの写真は特別室の一例。客室に信楽焼の風呂を備え、温泉が注ぎこまれています。ディナーは懐石コースの「美食膳」が用意され、お部屋でいただけます。

夫婦やカップルの記念日など、よりプライベートなひとときを楽しむときにぴったりですね(温泉付客室 特別室美食プラン 2名1室・1泊2食・おひとり様25,500円〜)。

エコノミーから贅沢な露天風呂付き客室まで、予算と旅のスタイルに合わせて選べるお部屋のタイプ

写真:四宮 うらら

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ロビー脇のショップでは「彩冬」の目線で選ばれたものが並んでいます。こだわりのトマトジュースやジャム、和風小物からつまみ用のスナック菓子、アイスや飲み物までとても充実しています。お気に入りのお土産を見つけましょう。

マニュアル的でない、もてなしの心に安らぐ宿

創業は昭和60年の「彩冬」。もともとはスキー客をメインにした民宿として始めたそうです。現在は各種サイトでとても評価が高い人気宿ですが、実際に訪ねると、それが納得できます。
素朴でやわらかな接客やちょっとした心配りに、マニュアルでは培えないおもてなしの心が感じられます。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/07/06−2017/07/07 訪問

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