写真:カジヤマ シオリ
地図を見る「金沢市老舗記念館」があるのは、長町武家屋敷跡の一角。この記念館の建物自体は、1878年に一度別の場所に建てられましたが、その後に現在の場所に移築されたという経緯を持ちます。
金沢駅からは歩いて2〜30分、バスも使えば20分足らずでアクセスできるエリアです。
写真:カジヤマ シオリ
地図を見るかつてこの建物では、1579年に開業した薬種商「中屋薬舗」が営まれていました。建物の1階部分にあるのが、その当時のようすを再現した「みせの間」です。
薬箪笥や薬道具など、かつて店先で使われていた薬関係の展示が並びます。この場所が薬舗だったことを知る、貴重な資料ばかりです。
薬に関する資料のほかにも、2階には、金沢の老舗に伝わる生活所道具が展示されています。この展示は、金沢の老舗60店が加入している「金沢老舗百年曾」から提供されたもの。金沢の町民文化を知るための展示が充実しています。
写真:カジヤマ シオリ
地図を見る「金沢市老舗記念館」は、薬舗としての歴史を知るだけでなく、金沢の町民文化を知る場にもなっています。
みせの間と同じ1階にある「座敷の間」と「書院の間」には、金沢の婚礼模様が展示されています。金沢には、昔から豪華な婚礼模様が伝統として大切にされてきました。展示は、大正から昭和にかけて金沢の家庭で使われていたものを再現しています。
かつてドラマのタイトルにもなった「花嫁のれん」は、花嫁道具のひとつです。婚礼の際に婚家の仏間にかけられ、花嫁がそこをくぐることで先祖に嫁入りの報告をするという儀式に使われていました。婚礼の際1日しか使われないので、きれいで鮮やかなまま残っているのです。
他にも、結納に使われる加賀水引や、魔除けのための加賀花てまりなど、豪華絢爛な婚礼模様を見ることができます。
写真:カジヤマ シオリ
地図を見る書院の間のすぐ横には、庭園が広がっています。縁側に腰をかけてまったりと過ごすのもいいですが、実際に庭園に出ることができます。館内の展示とあわせて、散策してみましょう。
金沢の街中にあるものの、この庭園はとても静か。この場所だけ、かつて薬舗が営まれていた藩政時代にタイムスリップしたかのようです。
写真:カジヤマ シオリ
地図を見る記念館の周辺には、金沢がまだ加賀藩だったころの、上・中流階級の藩士が暮らしていた屋敷が現在も残っています。道路を挟んで向こう側には、かつて丸太の運搬路や子供の水遊び場として人々の生活のそばにあった、用水が流れています。
藩政時代の面影残る街並みを、その当時の雰囲気に浸りながら散策をするのも楽しみ方の一つです。記念館を訪れる際は、長町武家屋敷跡エリアの散策を忘れずに。
このほかにも、格式高い商家だったことを今に伝える「茶室」や囲炉裏のある「おえの間」など、風情ある部屋や展示をしつらえた記念館です。
しかも大人は入館料100円、高校生以下は無料と、充実した展示をお得に楽しむことができます。スタッフさんもフレンドリーで、わからないことを気軽に質問できる雰囲気です。
金沢市老舗記念館で、金沢の伝統を知る体験をしてみませんか?
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(2024/4/26更新)
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