「何もない贅沢」ミクロネシア 絶海の孤島ジープ島で癒しと自分を解放する旅へ

「何もない贅沢」ミクロネシア 絶海の孤島ジープ島で癒しと自分を解放する旅へ

更新日:2018/01/11 10:17

Mayumi Kawaiのプロフィール写真 Mayumi Kawai 絶景ハンター、トラベルライター、自称ミステリーハンター
今の時代、お金があっても自由に買えないもの、それは「時間」。ストレス社会で日々懸命に生きる皆さんは、一度はすべてから解放されて自由になりたいと願ったことはないでしょうか。

今回ご紹介するジープ島は地図にも載らないほどの極小の島。そこは都会的な便利さとは一切無縁。しかし、とびきりの自然と自分と向き合える時間、「何もないからこその贅沢」を味わえる究極の癒しの楽園なのです。

ミクロネシアに浮かぶ地図にも載らない極小の島・ジープ島

ミクロネシアに浮かぶ地図にも載らない極小の島・ジープ島

写真:Mayumi Kawai

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ミクロネシア・チューク州にある絶海の孤島・ジープ島。周囲約100mの島は徒歩3分もあれば周れてしまうほどの小ささですが、世界最大級のチューク環礁(旧トラック環礁)に囲まれているため台風や津波の心配もなく、年間平均気温27度と一年を通じて比較的穏やかな気候に恵まれています。

かつて無人島だったこの島を日本人の吉田氏が見出しジープ島として開拓しました。以来、日本人向けに開放された南洋の楽園となっています。

ミクロネシアに浮かぶ地図にも載らない極小の島・ジープ島

写真:Mayumi Kawai

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ジープ島の魅力はなんと言っても子どものころに憧れた無人島の風景そのもの。この360度囲まれたとびきり美しいハウスリーフに夜は天の川と満天の星空、さざなみをBGMにゆったりと流れる島時間。

極めつけは島に180度かかる巨大なダブルレインボー。この風景がかつて某TV局の番組「世界の絶景100選」の1位に選ばれたことで人気を不動のものにしました。

ミクロネシアに浮かぶ地図にも載らない極小の島・ジープ島

写真:Mayumi Kawai

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360度海に囲まれたジープ島ならではのこのシーン。水平線から登る朝日、そして沈みゆく太陽、あまりの美しさに息を呑むことは間違いありません。

ジープ島での「何もない」だからこその贅沢な生活

ジープ島での「何もない」だからこその贅沢な生活

写真:Mayumi Kawai

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ジープ島には自家発電用の電気はありますがネットは通じません。飲み水・調理用の水以外は基本的にタンクに溜めた雨水が生活用水です。トイレはありますがシャワーはなく、一人一日バケツ一杯の水が供与され、その水でからだを洗い流し洗濯まで行います。

これだけ聞いたら不便に思えてならないかもしれません。しかし、実際やってみると案外できてしまうものです。なぜなら、この島では自分を着飾る必要がないからです。

ジープ島での「何もない」だからこその贅沢な生活

写真:Mayumi Kawai

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ネット社会から煩わされることがなくなった世界では、今まで持てなかった自分だけのくつろぎの時間を余すことなく堪能できます。

日中は近隣の島へシュノーケリングやダイビングに行くもよし、ヤシの木につるされたハンモックでまどろむもよし、心行くまで読書するもよし、思うままに贅沢に時間を使うことができます。

ジープ島での「何もない」だからこその贅沢な生活

写真:Mayumi Kawai

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サンゴ礁でできたジープ島には蚊が発生しないこともウリの一つ。そこで夜はサンゴ礁の白浜にビーチベッドと毛布を運び、さざ波をBGMにムーンライトを浴びながら天の川のプラネタリウムの下で就寝、といったこれ以上ない癒しの空間を独り占めできるのです。

ジープ島でのマリンアクティビティ

ジープ島でのマリンアクティビティ

写真:Mayumi Kawai

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島のハウスリーフは環礁となっており比較的浅瀬で波も穏やか、いわば天然のプール状態でシュノーケリングには最高の環境です。シュノーケリング初心者にはプロのインストラクターが気軽に指導してくれます。また島にはシュノーケリングやダイビングに必要な機材が揃っているので現地でのレンタルも可能です。

ジープ島でのマリンアクティビティ

写真:Mayumi Kawai

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この驚くほどの透明度と美しいハウスリーフ、そして色とりどりの海洋生物たち。ジープ島ではこの大自然を維持するためにエコ対策に真剣に取り組んでいます。つまり、海を汚す有害な化学成分を含んだ一切をスタッフ・観光客一同使用しないよう徹底しているのです。この美しい海洋自然は、そうしたたゆまぬ努力の賜物なのです。

ジープ島でのマリンアクティビティ

提供元:David Burdick. via Wikimedia Commons CC BY 2.0

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Reef0821_-…

チューク環礁はダイビングスポットの宝庫。少し潜れば、そこは色鮮やかなサンゴ礁の森と魚の群れ、イルカやエイ、サメ、ウミガメなどの癒しの世界が広がります。またジープ島の南沖合に世界のダイバーが憧れる「キミシマ環礁」があり、究極の透明度を誇る“キミシマブルー”に魅了される人が後を絶ちません。

映画「タイタニック」にも使用された世界一の沈船ダイビングスポット

映画「タイタニック」にも使用された世界一の沈船ダイビングスポット

写真:Mayumi Kawai

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ここチューク諸島は太平洋戦争時代、大日本帝国の統治下に置かれ、日本海軍の一大拠点が築かれた歴史の舞台でもあります。そのため、海底には生々しいほどの戦争の爪痕が残されており、その一つがおびただしい数の沈船です。シュノーケリングで見ることができるほど浅瀬に沈む艦船やゼロ戦の機体は圧巻です。

映画「タイタニック」にも使用された世界一の沈船ダイビングスポット

提供元:montereydiver via flickr CC BY 2.0

https://flic.kr/p/SZCWzH

この環礁内でもっとも有名で最大規模のものが「富士川丸」。全長100m以上にも及ぶこの船は当時の原形をそっくりとどめ、海底で静かに眠っています。映画「タイタニック」に登場する沈没したタイタニック号のシーンはこの富士川丸で撮影されました。

映画「タイタニック」にも使用された世界一の沈船ダイビングスポット

提供元:montereydiver via flickr CC BY 2.0

https://flic.kr/p/SNiG36

深い海の底で眠るかつての戦争の遺産は、今ではサンゴ礁や魚たちの楽園と化し新たな海の遺産として幻想的な世界を生み出しています。

ジープ島へのアクセス

ジープ島へのアクセス

写真:Mayumi Kawai

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ジープ島の玄関港であるチューク州ウエノ島(旧モエン島)へはグアムを経由する必要があります。ユナイテッド航空でグアムから所要約1時間半。そして空港からは島南部にあるブルーラグーンリゾートのホテルへ迎えの車で移動した後ボートに乗り換えます。

ジープ島へのアクセス

写真:Mayumi Kawai

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ボートに激しく揺られること約30分、ようやく豆粒のようなジープ島が目の前に現れます。夢の楽園まであともうすぐです。

おわりに

ジープ島には、都会のような便利さや華やかさは一切ありません。だからこそ、日常のしがらみや慌ただしさから無限に解放されて、自然と向き合い、自分と向き合い、自分の自由な時間を取り戻すことができるのです。

「何もない贅沢」から得られるかけがえのないもの。徒歩3分で回れる小さな楽園へ、是非自分を解放しに出かけてみませんか?

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/04/25−2016/04/28 訪問

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