愛媛の奇祭 大きな妖怪「牛鬼」が練り歩く「宇和島牛鬼まつり」

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愛媛の奇祭 大きな妖怪「牛鬼」が練り歩く「宇和島牛鬼まつり」

愛媛の奇祭 大きな妖怪「牛鬼」が練り歩く「宇和島牛鬼まつり」

更新日:2017/07/04 15:54

Sige pandaのプロフィール写真 Sige panda トラベルライター

今も各地に残る地方のお祭り、ネットやテレビの普及である程度の情報は入ってくるようになりましたが、お祭りの迫力や熱量は現地でないと体感できませんよね。今回は毎年7月22日から24日に開催される、四国有数のお祭り「宇和島牛鬼祭り」をご紹介します。大きな牛鬼が大迫力!静かな町が湧く、勇壮なお祭りです。

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守り神になった妖怪「牛鬼」

守り神になった妖怪「牛鬼」

写真:Sige panda

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牛鬼(うしおに)とは、古くは「名おそろしきもの」として枕草子にも登場した、頭が牛、体が鬼という残忍で恐ろしい妖怪です。

牛鬼の伝承は西日本を中心に各地に残されていますが、宇和島の牛鬼伝説は特に有名です。かつて家畜を襲っていた牛鬼を山伏が退治し、バラバラにされた牛鬼から七日七晩出血し、その血は近隣の高知・徳島・香川にまで流れ出し、それが溜まって淵になったという伝説も残っており「牛鬼淵」という名前が今も地名として残っています。

そんな恐ろしい牛鬼をなぜ祀っているのか。恐ろしいもの、災厄を封印と鎮魂の意味を込めて神聖化したもの。いわゆる祟りを鎮めるという事ですね。牛鬼を他の災厄を払うものとして、守り神として祀ったのです。

守り神になった妖怪「牛鬼」

写真:Sige panda

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宇和島牛鬼祭りは「牛鬼」が街を練り歩く勇猛なお祭りです。牛鬼の全長は5、6メートルほど。大きく、迫力があります。牛鬼は子どもたちが吹き鳴らす、ほら貝のような音のする竹製の笛「ブーヤレ」の音とともに街中を練り歩き、長い首を各家に突っ込んで厄払いをします。

守り神になった妖怪「牛鬼」

写真:Sige panda

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各町内ごとに色や顔つきなどが違う、個性豊かな牛鬼たち。大きな親牛鬼が列をなす「牛鬼パレード」や頭のぶつけ合いは、間近で見ると大迫力!祭りの熱気を存分に感じることができます。

こどもたちが一生懸命担ぐ「こども牛鬼パレード」も可愛いですよ。こんなにたくさんの牛鬼が街を練り歩くのは宇和島牛鬼まつりだけ。平和な街に突如現れた異世界を楽しみましょう。

坂本龍馬にもゆかりが?宇和島「和霊神社」

坂本龍馬にもゆかりが?宇和島「和霊神社」

提供元:宇和島市観光物産協会

http://www.uwajima.org

宇和島牛鬼まつりは宇和島市にある和霊神社(われいじんじゃ)の祭礼です。祭神は山家清兵衛公頼(やんべせいべえきんより)。清兵衛はもとは伊達政宗の家臣でしたが、政宗の長男・秀宗が宇和島に入城する際に、家臣の中でも優れたものとして共に宇和島に赴きました。しかし、宇和島藩政草創に尽力しながら、志半ばで凶刃に倒れ、その死後激しく祟りました。和霊神社の名前の由来は「霊を和ませる」。清兵衛の御霊を慰めるために建てられた神社です。

坂本龍馬にもゆかりが?宇和島「和霊神社」

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家内安全の他に、出世、仕事、商売繁盛にもご利益があるとされています。高知にある同名の神社は、この神社ゆかりの社で、坂本龍馬が土佐藩脱藩決行の際に加護を祈ったとされています。文武共に優れていたという清兵衛と日本の夜明けに尽力した龍馬「できる男」のパワーにあやかりたいですね。

神社の正面、太鼓橋の手前には、石造りでは日本一の大きさといわれる大鳥居があります。

祭りを彩る なつかしい踊りと現代の踊り

祭りを彩る なつかしい踊りと現代の踊り

写真:Sige panda

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祭りの期間中、商店街きさいやロードでは、昭和のムード漂う「宇和島おどり」の奉納や新しい宇和島踊り「ガイヤ・オン・ザ・ロード」を踊るガイヤカーニバルが開催されます。

祭りを彩る なつかしい踊りと現代の踊り

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この「ガイヤ・オン・ザ・ロード」著名なミュージシャン宇崎竜童氏が作詞作曲し、ピンクレディー等の振り付けで有名な宇和島出身の土居 甫氏が振り付けをしたという、豪華でリズミカルなもの。タイトルの「ガイヤ」とは宇和島弁で「すごい」という意味です。

地元の幼稚園、学校から有志のグループまで、様々な団体が出場し、各々工夫を凝らした衣装やアレンジを加えたダンスで祭りに華を添えます。優秀なグループには賞なども授与され、会場全体が一体感に包まれて盛り上がります。

海上に咲く大輪の花 圧巻の水中花火も

海上に咲く大輪の花 圧巻の水中花火も

写真:Sige panda

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夏のお祭りらしく大輪の花火も楽しめます。7月23・24日の両日、宇和島湾から打ち上げられる花火。海上の打ち上げならでは、海中で開く水中花火も見ものです。24日のクライマックスには、和霊神社前の須賀川を舞台にした仕掛け花火とダイナミックな尺玉が祭りのラストを盛り上げます。

海上に咲く大輪の花 圧巻の水中花火も

提供元:宇和島市観光物産協会

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花火鑑賞の穴場、海を見下ろせる丸山公園付近からの花火はまさに絶景です。宇和島市内を一望できる高台から花火を見下ろす、中々できない経験ですよ。

海上に咲く大輪の花 圧巻の水中花火も

写真:Sige panda

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祭りのクライマックスは「走り込み」。神輿が和霊神社前の須賀川へ飛び込み、男衆が御神竹に登ってお札を奪い合います。漁業の街として栄えた、宇和島の勇壮さを感じられます。

祭り期間中は闘牛大会「和霊大祭場所」も開催

祭り期間中は闘牛大会「和霊大祭場所」も開催

写真:Sige panda

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祭りの期間中は定期闘牛大会「和霊大祭場所」も開催されます。宇和島の闘牛は角と角を突き合わせることから「つきあい」とも呼ばれ、伊達家の古文書も記録があるという、歴史あるものです。芥川賞を受賞した井上靖の小説「闘牛」の舞台にもなりました。

人間の相撲と同様、番付もあり、番付表には牛たちの「しこ名」が連なっています。「機関銃」「大王」など強そうなものから「パンダ」「ガンダム」などユニークなものまで。番付表のしこ名には牛の飼い主である牛主の思いが詰まっていて、眺めていても飽きません。

祭り期間中は闘牛大会「和霊大祭場所」も開催

提供元:宇和島市観光物産協会

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闘牛用の牛は去勢されていない雄牛で、大会のために毎日欠かさずトレーニングを行なっており、勢子と呼ばれる人間と1対で試合に望みます。勢子は牛に寄り添い、操り、勝利へと導くコーチのような役割。気性の荒い牛の戦いの場に一緒に赴き、一体となって戦う。厳しいトレーニングをくぐり抜けてきた牛と人間の絆に感動。思わず我を忘れて応援してしまいます。

ルールは簡単「逃げたら負け」。勇壮ですが、血なまぐさいものではないのです。給金という名のファイトマネーも支給され、その割合は勝牛4割、負牛6割。負けた牛の方が多いんですね。これは負けた牛主への慰めの意味もあるのだとか。暖かい気候で、比較的のんびりしている人が多いという、宇和島の人々のやさしい気性の現れですね。

祭り期間の夜間開城もあり 現存12天守の宇和島城

宇和島牛鬼まつりの魅力、少しは感じていただけたでしょうか。伊達十万石の小さな城下町として栄えた宇和島。築城の名手と言われた藤堂高虎の築いた宇和島城は江戸時代から現存する12天守の1つで、先の大戦の空襲でも天守は奇跡的に燃えずに残り、天守は国重要文化財にも指定されています。祭り期間中には夜間開場もありますので、普段体験できない夜のお城に登るのも良いかもしれません。

お祭りのイベントが行われる宇和島商店街きさいやロードをはじめ、街中のあちこちから、お城が見えます。宇和島はまさにお城に守られた城下町なのです。

伊達家伝来の貴重な文化遺産約4万点が保管されている「宇和島市立伊達博物館」も一見の価値ありです。現存する数少ない豊臣秀吉の肖像画「絹本著色豊臣秀吉像(国重要文化財)」は伊達博物館を運営する財団法人宇和島伊達文化保存会所蔵。年に1度、特別公開されているのでこちらもぜひ。

四国の片隅、宇和島で歴史と古き良き日本の夏を体感してみませんか。
※各イベントの開催日は関連MEMOの公式ページをご覧ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/07/22−2016/07/24 訪問

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