色褪せないロケ地!「拝啓父上様」で嵐・二宮和也が魅せた神楽坂

色褪せないロケ地!「拝啓父上様」で嵐・二宮和也が魅せた神楽坂

更新日:2017/07/04 16:09

Naoyuki 金井のプロフィール写真 Naoyuki 金井 神社・グルメナビゲーター
2007年、嵐の二宮和也が主演したドラマ「拝啓 父上様」が放映されてからすでに約10年が経過しています。
一般的にロケ地は、その経過とともに魅力も薄れるものですが、ここ神楽坂は時とともに魅力が増し、観光スポットとして注目を集め続けています。
10年経っても色褪せることの無い神楽坂の魅力を、ロケ地跡を辿って味わってみませんか。

一見さんお断り

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写真:Naoyuki 金井

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「拝啓 父上様」は倉本聰が脚本を手がけ、神楽坂の老舗料亭を舞台に描いた人情ドラマです。二宮和也演じる田原一平が主人公で、その一平の働いている料亭を軸に神楽坂の随所でロケが行われました。
そしてこの料亭のある場所が「兵庫横丁」で、神楽坂に数多くある石畳の横丁のなかで最も情緒があると人気の横丁です。

一見さんお断り

写真:Naoyuki 金井

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その横丁の左側の黒塀が主人公の働く料亭「坂下」。一見さんお断りと云う花街ならではの高級料亭で、田原一平は三番板前という設定です。
実際、ここは「神楽坂おいしんぼ」という神楽坂の旧料亭をイメージした和食処で、かなりの人気店ですから予約を入れてでも是非、訪ねてみてください。

一見さんお断り

写真:Naoyuki 金井

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この「神楽坂おいしんぼ」の隣には旅館「和可菜」があり、ドラマでは、この前で売れっ子作家、津山冬彦(奥田瑛二)の写真撮影のシーンが行われました。
この「和可菜」、現実には別名“ホン書き旅館”として名高く、内田吐夢、山田洋次、市川森一、野坂昭如、伊集院静、村松友視などの日本を代表する映画監督、脚本家、作家たちが、ここで作品を書き上げたという旅館です。神楽坂には文豪所縁のスポットも多いのです。

ニュートンに感謝!

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写真:Naoyuki 金井

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料亭「坂下」の勝手口の前には趣のある石段があります。
「坂下」の設定は兵庫横丁でしたが、実はこの石段は兵庫横丁ではなく「熱海湯階段」です。
ここでは唐沢ナオミ(黒木メイサ)が、箱に入ったリンゴを石段に落として、それを拾い上げた一平が一目惚れするという重要なシーンが撮影されました。

ニュートンに感謝!

写真:Naoyuki 金井

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熱海湯階段を降りると階段の名称となった「熱海湯」があります。
今も残る昭和の銭湯ですが、一平が良く利用しているという設定で、幾度となく撮影されたコインランドリーが写真のように併設されています。
この「熱海湯階段」、昔は芸者さんが入浴した後、お座敷に出たことから「芸者小路」という別名もあり、今や神楽坂の中でも隠れ家的お店が並ぶ有名な裏路地になっています。

ニュートンに感謝!

写真:Naoyuki 金井

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熱海湯階段の先には「アグネスホテルアンドアパートメンツ東京」があります。このホテルでは、このドラマの制作発表が行われ、更にロケ地としても使われました。
新宿の神楽坂という立地に関わらずビジネスホテルではなく、長期滞在もできる観光ホテルで、オシャレなホテルとして人気です。

父がかくれんぼ

父がかくれんぼ

写真:Naoyuki 金井

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一平の母で、かつて神楽坂で人気を誇った元芸者の田原雪乃(高島礼子)は、現在、バー「ゆき乃」のママ。19歳の時に故郷でひっそりと一平を出産したシングルマザーという設定です。一平には、母でありながらあえて「雪乃チャン」と呼ばせているのが微笑ましい限りです。
このバーのロケ地が、路地にある「BAR Stone Pavement」です。

父がかくれんぼ

写真:Naoyuki 金井

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このバーの名前通り、店の前の路地は“石畳の路地”の「かくれんぼ横丁」。
子供の遊びではなく、大人の後をつけていっても見失ってしまう路地であることから、こう呼ばれています。
この一帯はかつての花街の隆盛を極めた神楽坂の佇まいを色濃く残しいるエリアです。

父がかくれんぼ

写真:Naoyuki 金井

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かくれんぼ横丁のロケ地は、一平が飲みに連れて行ってもらった「中条」のロケ地「神楽坂しなり」(現在は坂の上レストラン)や、組合長の料亭のロケ地「料亭 千月」等があります。
特に千月は、芸者さんたちの東京神楽坂組合に所属している由緒ある料亭四軒のうちの一軒で、芸者さんを呼べる料亭です。
花街神楽坂のシンボルといっても過言ではない料亭です。

嵐と関ジャニで大騒ぎ

嵐と関ジャニで大騒ぎ

写真:Naoyuki 金井

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7年ぶりに板場に入る後輩が道に迷ったため迎えに行く一平。どこにいるのか電話で見える看板を聞いたら「Cafe Patio」と「め乃惣」と聞き向かったのだが後輩は見当たらず、一平が連絡をしたのが「め乃惣」の前の路地。
この「め乃惣」は、神楽坂に居住していた泉鏡花の名作“婦系図”に登場したのが出来たキッカケ。元々、作中に出てくる「め乃惣」は同じ神楽坂にある「うを徳」をモデルに創られた小説内だけの店だったのですが、後に「うお徳」のカジュアル版として、現実に創業されたという経緯があります。

嵐と関ジャニで大騒ぎ

写真:Naoyuki 金井

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そしてもうひとつの看板「Cafe Patio」は、「め乃惣」の目と鼻の先にあります。
ドラマでは、孫のエリ(福田沙紀)と一平が結ばれることを密かに望んでいた料亭「坂下」の大女将・坂下夢子(八千草薫)が一平を呼び出し、一平によろしくと頼んだカフェです。
実際にこのカフェは元芸者さんが営んでおり、紅茶の美味しい知る人ぞ知る隠れ家カフェです。

嵐と関ジャニで大騒ぎ

写真:Naoyuki 金井

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そしてやっとのことで見つけた後輩・中川時夫(横山裕:関ジャニ∞)は、神楽坂のシンボルともいえる毘沙門天を祀った「善國寺」の門前にいました。この近くの中華・五十番の大きな肉まんを食べているという設定です。
嵐と関ジャニ∞ですから、ロケ地は大騒ぎだったことでしょう。

フランスって、、、何処だ?

フランスって、、、何処だ?

写真:Naoyuki 金井

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一平が一目惚れした唐沢ナオミは、パティシエ見習いで、将来のためにフランス語を学んでいるという設定。そして曜日によってフランス語しか話さないというルールを決め、会話が困難なときは日本語で筆談する徹底ぶり。
そんなナオミとひょんなことで再会した一平が、ナオミの通う学校のガーデンカフェで筆談で会話していたロケ地が、「東京日仏学院」(現・アンスティチュ・フランセ東京 )です。
このガーデンカフェは一般の方も利用できますので、是非、一平とナオミの気分でお茶でもいかがですか。

フランスって、、、何処だ?

写真:Naoyuki 金井

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ナオミと再会した一平は、ことが上手く運んでお付き合いが出来るようになり、すっかり有頂天に。
お互いシェフとパティシェという関係でパリで修行し、一緒に暮らしていく、、、といった妄想を抱きながら歩いていて一平が一言。「パリって、ロンドンか? フランスって、何処だ?」とつぶやいたのが「牛込橋」でした。
江戸時代から代を重ねた由緒ある橋で、牛込見附の石垣が残る歴史あるスポットです。

フランスって、、、何処だ?

写真:Naoyuki 金井

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ドラマでは何度も使われているのが、お洒落な水辺のレストラン「CANAL CAFE」で、最終回の最後のカットもここで撮影されました。
紆余曲折あった二人の付き合いも無事元に戻り、例によって筆談で会話し、この後の二人は順調に付き合えた様子を伺わしてエンディングとなります。
セーヌ河を思わせるようなオシャレなカフェが今でも大人気です。

ドラマのロケ地跡がそのまま観光スポットになった神楽坂

10年経った神楽坂のロケ地が色褪せないのは、当時とほとんど変わっていないことと、各スポットが神楽坂の特徴を表しているからです。石畳の情緒、花街の風情、そしてフランスの香りといった神楽坂の魅力が凝縮されたドラマと云っても過言ではないでしょう。
当時は、1970年代に一世風靡した萩原健一が主演し大ヒットしたTVドラマ「前略おふくろ様」の平成版とも云われました。
二宮ファンはもとより、ドラマを知らない方も十分楽しめる神楽坂なのです。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/06/22 訪問

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