かつての要塞都市チェコ「オロモウツ」は世界遺産とチーズの町

かつての要塞都市チェコ「オロモウツ」は世界遺産とチーズの町

更新日:2018/07/31 11:12

岡本 大樹のプロフィール写真 岡本 大樹 原付旅人、アマチュア自然フォトグラファー
現在ではチェコ国内で5番目に大きな学生の町であるオロモウツ。小さな町ながら世界遺産のバロック彫刻やオロモウツチーズなど、かなり多くの見所が並ぶ場所でもあります。今回はそんなオロモウツでぜひ見て回りたいスポットをご紹介します。

オロモウツって?

オロモウツって?

写真:岡本 大樹

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チェコで5番目に大きな都市、オロモウツ。今では大学が有名な町とされていますが、かつてはチェコ東部モラヴィア地方において最大の町として栄えていました。

現在はモラヴィア地方最大の都市はブルノで、オロモウツはその次に大きく首都プラハに次いで多くの文化財保護区がある町でもあります。そのためチェコ国内において歴史的・文化的観点からもとても重要な場所なのです。

オロモウツって?

写真:岡本 大樹

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そんなオロモウツの象徴とも言えるのが広場に置かれている噴水の数々。町の中心地であるホルニー広場とドルニー広場には6つの噴水があるのですが、そこに置かれているバロック彫刻は見事なものばかり。

ネプチューンやヘラクレスなど、古代神話に出てくる神様や英雄の像が並んでいます。

オロモウツって?

写真:岡本 大樹

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そんな噴水群の中で最も大きいものに置かれているのが、こちらのローマ皇帝ガイウス・ユリウス・カエサルの像です。というのもオロモウツという町を造ったのがこのカエサルだという伝説があるため。ぜひ他の噴水とも見比べてみましょう。

世界遺産、聖三位一体柱

世界遺産、聖三位一体柱

提供元:チェコ政府観光局 (C) Libor Svacek

https://www.czechtourism.com/jp/home/

ホルニー広場にはさらなる見所があります。それが市庁舎と聖三位一体柱。写真の左手にある聖三位一体柱は、なんとこの建造物一つで世界遺産に登録されているほどのもの。

一般的にこういった柱は15mほどのものが多いところ、オロモウツのものは32mと倍以上もの高さを誇っており、単体の作品としては中央ヨーロッパで最大のバロック彫刻なのです。

もちろん大きさだけではなく近づいてみればその精緻な造りに驚かれると思いますよ。内部にはチャペルもあるのでそちらも要チェックです。(内部への入場は原則できません)

世界遺産、聖三位一体柱

写真:岡本 大樹

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市庁舎は塔がルネサンス・教会の窓がゴシック様式という風に様々な様式の建築が混在している珍しい建物で、その点においても見応えがあるのですが、ぜひ見て欲しいのが壁面にある天文時計です。

プラハにも有名な天文時計がありますが、こちらのものは科学者やスポーツ選手、そして労働者が描かれている世界的にも珍しい共産主義天文時計なのです。しかも毎日正午には数分間からくりが動くので、多くの人で賑わう場所となっています。

世界遺産、聖三位一体柱

写真:岡本 大樹

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ここまでの写真でもお分かりかと思いますが、市庁舎や噴水、そして聖三位一体柱は夜にはライトアップされています。昼だけでなく可能であれば日没後のホルニー広場を訪れてみましょう。

明るい時間帯に見ても迫力のある彫刻や建築ばかりですが、夜にはさらに少し違った印象を与えてくれますよ。

町の周りには緑溢れる公園が

町の周りには緑溢れる公園が

写真:岡本 大樹

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ここまでは町の中心にある歴史地区の見どころばかりをご紹介してきましたが、オロモウツの町の見所はそればかりではありません。

オロモウツの町周辺にはいくつもの公園や植物園などがあり、町に住む人たちの憩いの場所となっています。その中でもペトラ・ベズルチェ公園は町のすぐそばにあるので、観光の合間や朝の散歩にピッタリ。

町の周りには緑溢れる公園が

写真:岡本 大樹

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またこの公園は、オロモウツが過去には城壁に囲まれていたということを実際に見ることができる場所でもあります。かつては要塞都市でもあったオロモウツの姿を垣間見ることができる数少ない場所なので、ぜひ散策してみてください。

ちなみに現在は町と公園の境界線といった具合に立っている城壁跡。公園は一段下に造られているため城壁の内と外で景色がガラッと変わります。

町の周りには緑溢れる公園が

写真:岡本 大樹

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公園内は緑でいっぱいで歩いているだけでかなり気持ちの良い場所です。日本では見られないマロニエの木(正式名称はセイヨウトチノキ)などもあるので、じっくり観察しながら歩いてみてくださいね。

オロモウツチーズは確実に食べよう

オロモウツチーズは確実に食べよう

写真:岡本 大樹

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最後にご紹介するオロモウツの魅力、それはトヴァルーシュキ(オロモウツチーズとも)と呼ばれるチーズです。チェコではオロモウツといえばトヴァルーシュキと言われるほど人気があるので、訪問の際は確実に一度はご賞味いただきたい一品です。

トヴァルーシュキを作っている工場は郊外の小さな町ロシュティツェにありますが、オロモウツの町の中に「トヴァルーシュコヴァー・ツックラールナ」という名前の専門店が置かれています。大通りに面してはいますが入口が少し狭くわかりづらいので、訪問の際は事前に位置をチェックしておきましょう。

オロモウツチーズは確実に食べよう

写真:岡本 大樹

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店内は明るくおしゃれなカフェといった感じの内装がされています。店内の席だけではなく庭にも席が用意されているので、好みの席を選びましょう。

オロモウツチーズは確実に食べよう

提供元:チェコ政府観光局

https://www.czechtourism.com/jp/home/

トヴァルーシュキを使った商品は一見スイーツに見えますが甘いものはありません。コーヒーではなくビールに最高に合うと言われるのも、一度口にしてみたらすぐにわかると思いますよ。

その最大の特徴は香り。人によってはクセがありすぎて「クサイ!」とすら言われるものですが、日本人の口にもクセが強すぎるということはありません。むしろ塩味がかなり強いものがあるので、そちらの方が気になる人が多いと思います。

オロモウツの飲食店では食べられるところが多いので、こちらの「トヴァルーシュコヴァー・ツックラールナ」に行く時間がない場合でも外食の際にぜひお試しください。

オロモウツ町歩きは広場を中心に

オロモウツの見所は町の中心部に集まっているので、観光するのにそれほど時間はかからないと思います。ただ、公園での散歩や夜の広場の雰囲気など、時間があればあるほど楽しむことができる町でもあるので可能であれば宿泊してゆっくりと滞在してみてください。

もちろんオロモウツチーズを試すこともお忘れなく。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/05/13−2017/05/14 訪問

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