ICから20分で秘境!長野・角間渓谷の岩屋観音と炭酸泉

ICから20分で秘境!長野・角間渓谷の岩屋観音と炭酸泉

更新日:2017/07/14 18:24

泉 よしかのプロフィール写真 泉 よしか 女子目線温泉ライター、キッザニアマニア
まるで異世界に続くような苔むした石段の上には、坂上田村麻呂ゆかりの岩屋観音洞窟が!上田菅平インターから20分の手軽な秘境なのに雰囲気たっぷり。長野県上田市の角間渓谷は奇岩、絶壁の景勝地で、真田十勇士の一人、忍者の猿飛佐助が修行した猿飛岩も見所です。散策後はぜひ角間温泉岩屋館の濁り湯炭酸泉へ。

果てしなく続くような苔むした石段

果てしなく続くような苔むした石段

写真:泉 よしか

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長野県上田市の角間渓谷は、別名「信濃耶馬溪」と呼ばれる景勝地。火山のマグマが冷えて固まった安山岩などが風雨に浸食されて現在のような奇岩のそびえる造形を作り出しています。

遊歩道の入口から見上げると、緑の中に吸い込まれるように石段が続いているのがわかるでしょうか。どこまでも果てしなく見えるその様子に、とても登れないよと諦める人もいるのだそうですが、手すりもついていますからゆっくり登ってみませんか?

果てしなく続くような苔むした石段

写真:泉 よしか

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石段の数は225段ほど。体力にもよりますが5〜15分あれば登りきることができるでしょう。

果てしなく続くような苔むした石段

写真:泉 よしか

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石段を登りきると左に「岩屋観音」、右に「猿飛岩(遊歩道)」という道案内の看板が立っています。「岩屋観音」の方が近いので、そちらから見学してみましょう。

坂上田村麻呂伝説の伝わる岩屋観音

坂上田村麻呂伝説の伝わる岩屋観音

写真:泉 よしか

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石段さえ登りきれば、岩屋観音はもうすぐそこに見えています。まるで岩がのしかかり、観音堂を押しつぶそうとしているかのよう。

角間渓谷には大小いくつもの洞窟があり、縄文時代には住居として使われていたことがわかっています。中でも岩屋観音の建てられた洞窟は最大サイズ。なんと横幅は50m、高さは5m、深さは2mから5mほどもあります。

坂上田村麻呂伝説の伝わる岩屋観音

写真:泉 よしか

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そして伝説によれば平安時代、この洞窟に潜んでいたのは鬼どもを従えた巨魁毘邪王(ひやおう)という妖術使い。その恐ろしい毘邪王を退治したのは征夷大将軍であった名将・坂上田村麻呂と伝えられています。

毘邪王の妖力を封じるために馬頭観世音の力を借りたことから、この洞窟には観音様が祀られるようになりました。今も観音堂が毘邪王と鬼たちを封じているのかもしれません。

猿飛佐助が忍者修行した猿飛岩

猿飛佐助が忍者修行した猿飛岩

写真:泉 よしか

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再び石段の上に戻って、次は反対側に向かってみましょう。こちらには猿飛岩が待っています。そんなに遠くはありませんよ。ほんの5分足らずで着きます。ただし遊歩道は綺麗に整備されているわけではありませんから、滑らないように足元には気を付けて歩いてください。

猿飛佐助が忍者修行した猿飛岩

写真:泉 よしか

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猿飛岩は写真ではあまり迫力が無いように見えますが、実物はくらくらするぐらいの高さがあります。二つの岩がまるでぱっくり口を開けているようで、忍者修行をするのにぴったりのような・・・。本当に猿飛佐助がこの二つの岩の間をジャンプしていたのかはわかりませんが、長野県の上田は真田一族のゆかりの土地ですから、そう言われると信じたくなるような場所には違いありません。

炭酸泉が自噴する角間渓谷の渓流

炭酸泉が自噴する角間渓谷の渓流

写真:泉 よしか

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この他に「鞍外しの岩」などの見どころを通り一周して元の石段の下に戻ってくるのにだいたい30分もあれば十分でしょう。最後は渓流を見て癒されましょう。

ところでこの渓流、水は清く美しいもののどことなく黄濁しているように見えませんか?

炭酸泉が自噴する角間渓谷の渓流

写真:泉 よしか

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それは実はこの渓流沿いに温泉が湧いているからなのです。よく見ると、川岸にところどころ茶色に染まっているところが見つかるかもしれません。これは鉄分を含む炭酸泉が自噴しているところなんですよ。

角間渓谷散策の〆は角間温泉 岩屋館で

角間渓谷散策の〆は角間温泉 岩屋館で

写真:泉 よしか

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それでは最後に角間渓谷の散策後に寄りたい温泉宿をご紹介しましょう。角間観音洞窟の石段下から徒歩5分程で、秘湯の一軒宿の角間温泉 岩屋旅館に到着します。

角間渓谷散策の〆は角間温泉 岩屋館で

写真:泉 よしか

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角間温泉は戦国時代に真田一族の隠し湯として使われてきました。炭酸泉は血行を促進させ、渓谷歩きの疲れを癒してくれるでしょう。浴室の前には飲泉所もあり、鉄分を含んだ天然サイダーの源泉を飲用することもできますよ。

<岩屋館の日帰り入浴に関する情報>
時間 12時〜14時30分
入浴料 1,000円
日帰り入浴は不定休となっておりますので、必ず事前に岩屋館まで電話でお問い合わせください。岩屋館の電話番号は、文末の関連MEMOにリンクした岩屋館公式サイトでご確認ください。

角間渓谷散策の〆は角間温泉 岩屋館で

写真:泉 よしか

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角間温泉 岩屋館は日帰り入浴もできますが、宿泊すれば景色の良い混浴露天風呂を利用したり、山の幸満載の美味しいお料理もいただくことができます。角間渓谷の自然を満喫するためにも、ゆっくり宿泊することをぜひお勧めしたいと思います。

岩屋館の宿泊に関する記事を関連MEMOで紹介しておりますので、こちらも併せてご覧ください。

角間渓谷散策と岩屋観音

角間渓谷は上信越道・上田菅平ICからおよそ20分というアクセスの良さにも拘わらず、巨石・奇岩がそびえ深山幽谷の秘境の雰囲気が感じ取れる穴場です。入口に駐車場あり。また遊歩道も30分程度で散策することができ、角間温泉で汗を流すこともできちゃいます。

そして何より岩屋観音洞窟とそこに至る石段の雰囲気が素晴らしい!ぜひ訪ねてみてください。

掲載内容は執筆時点のものです。

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