野生の鹿をはじめ、奈良の大仏で知られる東大寺や春日大社・猿沢池など見どころが多い奈良公園。広い公園の散策途中に、ほっとひと息つくのにおすすめのお店がこちら。1890年創業の葛の老舗・天極堂(てんぎょくどう)の奈良本店です。
奈良県庁の東側、東大寺の西大門跡地に店舗を構えます。黒い外観はスタイリッシュでひときわ目を引く建物。伝統的な製法で作られた吉野本葛を使った、スイーツや食事を楽しむことができます。
店内に入るとすぐに売店、1階と2階にテーブル席、2階奥には座敷もあります(座敷は要予約)。こちらは2階テーブル席の様子。開放感あふれるスペースが広がり、奈良公園は目の前。春の新緑や秋のイチョウの紅葉と、四季の景色を楽しむことができます。
葛の中でも奈良県吉野地方で吉野晒(よしのざらし)と呼ばれる伝統的な製法で作られたものだけが「吉野本葛」と呼ばれます。1kgの葛根から最終製品としてでき上がる葛粉は約100gと、大変貴重なもの。吉野本葛はイソフラボンを含み、血中コレステロールの低下や体内カルシウムのコントロールに役立つと言われています。
葛は秋の七草のひとつでもあり、葉は畜産飼料・ツルは布・花は二日酔いの薬と、全ての部分が活用可能。葛はまさにスーパーフードなのです。
スイーツメニューで特におすすめしたいのが、こちらの葛もち。作りたてでしか味わえない本葛の弾力と透明感は、まさに絶品です。ほんのりあたたかく、心までほっこり和む優しい味。黒蜜の柔らかい甘さとたっぷりのきなこがよく合った、お箸でいただく和スイーツです。
「天極堂」では食事メニューも揃います。
こちらは限定25食の「奈良 山の幸丼」。とろろと葛あんがかかったご飯の上に梅干しと柚子こしょうが添えられており、何と4つの味を楽しむことができます。まずはそのままで、次は梅干しの酸っぱさとともに、続いてピリ辛の柚子こしょうを添えて、ラストはご飯の中に隠れている穴子とともに。
バラエティーに富んだ味わいで、お腹も満足の一品です。
こちらは麺に葛が練り込まれた「葛うどん」。葛入りのつゆはあんかけのようにトロリとして冷めにくく、生姜効果でさらに体が温まります。
このほかに、季節の食材を使った葛づくしのお膳やコース料理も揃います。(要予約メニュー有)
入口すぐの売店では、料理用の袋入りの葛粉やデザートといったお土産が並びます。ほとんどの商品が1個単位から販売されており、自宅用として手軽に購入可能。箱入りギフトもあります。
今回は人気商品のひとつ、カップタイプのデザート「ぷるるん」をご紹介します。
「ぷるるん」は葛餅・あずき・黒蜜・白桃と、4つの味と食感が楽しめるスイーツです。
画像はぷるるん白桃。口に入れるとすーっと溶けて白桃のジューシーさが広がり、ゼリーとは異なる食感。子どもからお年寄りまで、幅広い年齢層におすすめです。
伝統的な製法で作られた吉野本葛は、忙しくストレスが多い現代人の心と体を癒してくれるとっておきの食材。奈良公園の景色を眺めながら、葛づくしのひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
※店舗前と近隣に駐車場あり。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索