写真:沢原 馨
地図を見る「名水百選」は日本全国の優良な水環境の再発見や紹介、保全への認識を啓発することなどを目的に、昭和60年(1985年)に環境省によって選定されたものです(「安曇野わさび田湧水群」も、そのひとつに選定されています)。平成20年(2008年)には、さらに「平成の名水百選」も選定されました。
平成27年(2015年)、「名水百選」選定30周年を記念して、「名水百選」と「平成の名水百選」の二つの「百選」の中から「「名水百選」選抜総選挙」が実施されたのですが、その中の「観光地として素晴らしい名水部門」と「景観が素晴らしい名水部門」の2部門で、「安曇野わさび田湧水群」が第1位に輝いています。
そのことからも、「安曇野わさび田湧水群」の景観の美しさ、観光地としての魅力が多くの人たちに支持されていることがわかりますね。
写真:沢原 馨
地図を見る美しく魅力ある「湧水の郷」安曇野。「大王わさび農場」や「安曇野わさび田湧水群「憩いの池」」、さらに安曇野の農地を潤す疏水「拾ケ堰」などを巡って、その美しい「水風景」を堪能しましょう。さぁ、安曇野の水風景巡りへ出発です。
写真:沢原 馨
地図を見る「大王わさび農場」は安曇野の観光で欠かせない場所のひとつです。安曇野の湧水を利用して山葵の栽培を行う企業ですが、観光客誘致にも力を入れており、今では農場が一種のテーマパークのように人気を集めています。農場の中には広大な山葵田が広がっています。山葵の栽培には清らかで冷たい水が欠かせません。農場内の美しい湧水と、湧水に育まれる山葵田の景観を、ぜひ見ておきましょう。
写真:沢原 馨
地図を見る農場の傍らを、蓼川という川が流れています。湧水を集めた清らかな流れは必見の美しさ。川沿いの道を辿っての散策は、心まで洗われるようなひとときです。日常の慌ただしさをすっかり忘れさせてくれます。
写真:沢原 馨
地図を見る見逃せないのは、蓼川の岸辺に建つ三基の水車。この水車の風景は黒澤明監督作品の映画「夢」(1990年公開)のロケ地になったことで有名になりました。
この水車を最も美しく見ることができるのが、蓼川で行われている「クリアボート体験」です。「クリアボート体験」は、ガイドさんと一緒にボートに乗り込み、みんなでオールを漕いで蓼川を上り下りして楽しむアクティヴィティ。このボートの上から見る水車小屋の風景は少し幻想的な印象も漂っていて、まさに絶景。安曇野に訪れたときには絶対に見ておきたい、と言うより、この風景を見ることが安曇野への旅の目的になる、そんな風景です。
写真:沢原 馨
地図を見る「湧水の郷」安曇野の象徴的存在が、「安曇野わさび田湧水群「憩いの池」」です(通常は「わさび田湧水群公園」、あるいは「わさび田湧水公園」と呼ばれています)。湧水を集めた池を中心に整備された緑地スペースで、安曇野の湧水の美しさを実感できるところです。なぜか訪れる観光客の姿もあまりなく、ひっそりとしているのも魅力的。静かなひとときを過ごすことができて、お勧めのスポットです。
写真:沢原 馨
地図を見る池には小さな橋が架けられていたり、岸辺に四阿が建っていたり、柳の木が枝を垂らして風情のある景観を織り成しています。湧水の池は驚くほど澄んでいます。覗き込むと水草がしっかりと透けて見えます。それを揺らしてときおり波紋が広がる様子も、美しい「水風景」ですね。
写真:沢原 馨
地図を見る「憩いの池」の上流側の端では、湧出口から湧水がこんこんと湧き出ています。驚くほどの湧出量です。水はこれ以上無いというくらいに清らか。そして冷たい。湧水は真夏でも15度を超えることはないそうですよ。
写真:沢原 馨
地図を見る「湧水の郷」安曇野は、実は昔は農地に向かない不毛の土地でした。安曇野の土地は北アルプスから流れる幾筋もの河川によって運ばれた土砂が堆積した「複合扇状地」と呼ばれる地形。扇状地では水は伏流水となって流れ、地表には現れません。下流側では湧水に恵まれますが、上流側では水が地中に染み込んでしまい、農地に向かないのです。
それを克服しようと、江戸時代末期に開削された疏水(用水路)が「拾ケ堰(じっかせぎ)」です。総延長約15kmの用水路が、延べ67000人余りの人たちの力によってたった三ヶ月で完成したというのが驚きです(現代のような重機などは無い時代です)。そのお陰で安曇野は豊かな農地に姿を変えたのです。
写真:沢原 馨
地図を見る県道316号線(千国街道)が「拾ケ堰」を跨ぐところから1kmほど下流側、「拾ケ堰」の岸辺に「じてんしゃ広場」と名付けられた緑地が設けられています。岸辺に植えられた木々と「拾ケ堰」とが織り成す景観が美しく、素敵な散策のひとときを過ごすことができますよ。「拾ケ堰」の景観を楽しむ場所をどこか一ヶ所選ぶなら、この「じてんしゃ広場」がお勧めですね。
写真:沢原 馨
地図を見る水田や蕎麦畑が広がる中を流れる「拾ケ堰」の姿は美しく、どこか力強ささえ感じさせてくれます。その流れを見ながら、開削工事に尽力した人々の苦労と熱意に思いを馳せるのもいいものです。「拾ケ堰」の流れもまた、安曇野の「水風景」として欠かせないもののひとつです。
「大王わさび農場」と「安曇野わさび田湧水群「憩いの池」」、そして「拾ケ堰」、それぞれに美しい水風景が楽しめます。安曇野の旅でぜひ立ち寄っておきたいところです。各スポットは少し離れていますので、歩いて回るのは無理があります。車や自転車を利用しましょう。また、「拾ケ堰」は何しろ15kmの距離があり、場所によって表情が違います。その違いを楽しむのもいいものですよ。
安曇野には、この他にもさまざまに美しい水の風景が点在しています。それを自分で見つけてみるのも旅の醍醐味です。“観光名所”でなくても、自分が感動できるかどうかが大切。「湧水の郷」安曇野で、自分だけの美しい水の風景を探す旅、やってみませんか。
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(2024/4/26更新)
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