信州角間温泉「岩屋館」は濁り湯だから混浴でも大丈夫!

信州角間温泉「岩屋館」は濁り湯だから混浴でも大丈夫!

更新日:2017/10/26 09:08

泉 よしかのプロフィール写真 泉 よしか 女子目線温泉ライター、キッザニアマニア
信州角間温泉の岩屋館は、真田一族発祥の地である長野県の上田に湧く秘湯の一軒宿。
石段を昇ればシュワシュワと泡の付く炭酸泉の露天風呂が!混浴ですが濁り湯なので女性でも入りやすいですよ。真田幸村ファンでなくても泊まりたい、お部屋も綺麗で食事も美味しい秘境の宿「岩屋館」をご紹介します。

信州角間温泉は真田一族の隠し湯

信州角間温泉は真田一族の隠し湯

写真:泉 よしか

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上信越自動車道の上田菅平ICから車でおよそ20分。信州上田駅からなら30分。最後は民家も無く簡易舗装の一本道を走ると辿り着く、そこは秘湯の角間温泉。一軒宿の岩屋館は日本秘湯を守る会の加盟宿で、そそり立つ奇岩に囲まれた自然いっぱいの環境は日々の疲れを癒すのに最適です!

岩屋館は決して豪華な宿ではありませんが、炭酸泉の濁り湯を堪能できる露天風呂と美味しい食事には定評があります。

信州角間温泉は真田一族の隠し湯

写真:泉 よしか

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この角間温泉には腹痛に倒れた親鸞聖人の奥方が療養したと伝わる温泉が湧いており、真田一族の湯治場であったとも言われています。

岩屋館のすぐ横には二本の川が合流する地点がありますが、片方は澄んだ水が流れ、もう片方は少し黄色みが掛かっているのが見て取れるかもしれません。実はこの色は温泉成分によるもの。川沿いには今も鉄分と炭酸の入った源泉が自噴する場所が複数あるのです。

信州角間温泉は真田一族の隠し湯

写真:泉 よしか

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角間温泉岩屋館は山の中の秘湯ではありますが、都会を離れた鄙びた雰囲気を持つとともに快適な滞在も約束してくれます。中でも展望ラウンジは居心地の良いスペースです。見晴らしが良いだけでなく、ストーブ、本棚、無料で利用できるマッサージチェアなどが置かれていて、湯上りの寛ぎ処としてもばっちり。

実は岩屋館では携帯・スマホの電波も繋がらないのですが、この展望ラウンジとロビーではWi-Fiが使えます。また夕食前はウェルカムワインとして地元・長野県産の五一ワインを自由に頂くこともできます。贅沢なひと時が過ごせそうですね。

秘湯の宿らしさのある角間温泉岩屋館

秘湯の宿らしさのある角間温泉岩屋館

写真:泉 よしか

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角間温泉岩屋館のお部屋は、本館、新館、離れと三種類。こちらのお部屋は新館のスタンダードルーム。真田の里らしく、新館ではお部屋名にも真田一族や真田十勇士ゆかりの名前が付けられています。

浴衣も真田十勇士柄。テレビは地上波は電波が届かないためBSのみ映ります。こういうところにも隠し湯らしい秘境の雰囲気が感じられるでしょう。

秘湯の宿らしさのある角間温泉岩屋館

写真:泉 よしか

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お部屋の窓からの景色も素晴らしいもので、岩山と森に囲まれた自然環境はインターから20分というアクセスが信じられないほど。近くに真田十勇士の一人、忍者の猿飛佐助が修行をしたという岩があると聞けば、うん、いかにもここはそんな環境だねと納得できるのではないでしょうか。

秘湯の宿らしさのある角間温泉岩屋館

写真:泉 よしか

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岩屋館の混浴露天風呂は濁り湯

岩屋館の混浴露天風呂は濁り湯

写真:泉 よしか

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角間温泉岩屋館に泊まったら、ぜひとも入ってほしいのが混浴露天風呂「しゃくなげ」。内湯は日帰りで入浴することもできますが、こちらの露天風呂は宿泊者専用となっています。

混浴と聞くと、躊躇してしまう方もいるでしょう。でも男女別の脱衣所があり、お湯も濃い濁り湯なので比較的女性にも入りやすいと思います。それでも勇気が出ないという方は、夕方4時半〜5時半、夜7時半〜8時半の女性専用タイムを利用されてはいかがでしょう。

露天風呂は灯篭の下げられた階段を上っていきます。この道行がとても心をわくわくさせてくれるのです。

岩屋館の混浴露天風呂は濁り湯

写真:泉 よしか

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自然に囲まれた露天風呂は、浴槽が二つ。黄褐色の濁り湯と、無色透明なお湯です。温泉は濁り湯の方で、鉄分を含んだナトリウム―塩化物・炭酸水素塩温泉。湧きたての段階では透明ですが、空気に触れるとすぐに濁りはじめます。

こちらの源泉は地下1300mの深さから汲み上げている49度ほどの温泉なのですが、炭酸成分は温度が高いとすぐに抜けてしまうため、こちらのような40度以上の天然炭酸泉は大変貴重なもの。

炭酸が気化するときに温度を奪うこともあり、汲み上げている間にも温度が下がってしまいます。そこで岩屋館では浴用に適した温かさになるように、やむなく2度ほど加温していますが、できるだけ炭酸成分を活かすように露天風呂では底からポコポコ注入して掛け流しにしています。入浴すると体に泡が付くのがわかるでしょうか。

岩屋館の混浴露天風呂は濁り湯

写真:泉 よしか

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露天風呂からの眺めも一見の価値ありです。露天風呂には寝湯のスペースも有り、そこに寝転ぶとこんな奇岩が目に入るかも!鬼が城と呼ばれる岩です。

温泉はぬるめなので、湯上りに少し寒いと感じるかもしれません。炭酸泉は血行を促進させ、少し時間が経つと体の中からじんわりと温まりますが、特に冬季は隣の透明なお湯で温まってから上がると良いでしょう。透明なお湯は温泉ではありませんが、真田家が茶の湯用に汲みに来たと伝わる銘水を使っています。

飲泉もできる角間温泉岩屋館

飲泉もできる角間温泉岩屋館

写真:泉 よしか

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内湯は男女別。こちらにも温泉と真田の銘水の二種類のお風呂があります。使っているお湯は露天風呂と同じものですが、こちらは湯口からお湯を投入する仕組みなので、泡付きは露天風呂の方がはっきりと感じられるでしょう。窓からは美しい渓谷の自然が楽しめます。

飲泉もできる角間温泉岩屋館

写真:泉 よしか

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お風呂のお湯は近年ボーリングして得られた温かい温泉を使っていますが、それでは親鸞聖人の奥方を治したり、真田一族が湯治に使っていたと言われる温泉はどうしたでしょうか。

実は内湯の入り口前にある飲泉所で今も川を染めているその伝説の温泉を飲用することができます。こちらは温度の低い冷鉱泉で、以前は岩屋館のお風呂でも沸かして使われていたものです。

「養命泉」と書かれた蛇口から出るのがそれで、飲んでみるとシュワっとする微炭酸とともにはっきりとした鉄分の味が感じ取れます。美味しいとは言えませんが、隣の蛇口の「真田家名水」は、本当に美味しい水なので、こちらも飲んでみてくださいね。

角間温泉岩屋館の食事は山のさち満載

角間温泉岩屋館の食事は山のさち満載

写真:泉 よしか

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角間温泉岩屋館は食事も自慢。住み込みの板前が腕を振るいます。食材は山里ならではの地のものと旬にこだわり、たれから全てを手作りで。例えば秋の信州といえばマツタケを期待しますが、もし良いマツタケが手に入らなければ輸入物で妥協したりせず、その季節に合った最も美味しい食材を提供する、ここはそんなお宿です。

山の中の秘湯とは思えないセンスの良い盛り付けが楽しめるとともに、キノコや川魚、山菜の天麩羅に思わず舌鼓。

角間温泉岩屋館の食事は山のさち満載

写真:泉 よしか

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朝ご飯も楽しみです。特に湯気の上がるふんわりした玉子焼きは焼き立てが運ばれます。その大きさにきっとびっくりするはず。また、湯豆腐に隠された真田の六文銭昆布にも思わず笑みがこぼれるかもしれません。

角間温泉岩屋館の食事は山のさち満載

写真:泉 よしか

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角間温泉岩屋館は混浴だけじゃない!

長野県の上田は真田一族と所縁の深い土地。真田の隠し湯と伝わる秘湯・角間温泉岩屋館で日常と離れた休日を過ごしてみませんか。大自然に囲まれた濁り湯の混浴露天風呂や、板前が腕を振るった料理を楽しんでください。

ここに滞在して角間渓谷の散策をするのもお勧めです。近くには坂上田村麻呂の鬼退治に所縁のある岩屋観音もあります。岩屋観音に至る225段の石段もとても雰囲気のある場所なので、岩屋館に宿泊した折にはぜひ訪れてみてください。
岩屋観音と角間温泉日帰り入浴に関しては別記事で紹介していますので、宜しければ文末の関連MEMOをご覧ください。

掲載内容は執筆時点のものです。

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