写真:麦吉 ぼに
地図を見る三瀧寺は、宗箇山(そうこやま)の中腹に建つ山寺です。宗箇山は地元では三滝山と呼ばれています。寺伝によると開山は大同4年(809)、弘法大師空海の創建と伝えられています。中国三十三観音の第十三番札所で、広島新四国八十八カ所霊場第十五番札所でもあります。
アクセスはJR可部線「三滝」駅前から徒歩20分。駅から徒歩20分程の道のりは鄙びた風情があるので、トレッキング好きの方は三滝駅から歩くのもいいと思います。広島駅は「三滝観音」行きのバスで35分です。
写真:麦吉 ぼに
地図を見る正門を入ってすぐの所に、入山料を入れる石造りの賽銭箱があります。入山料は200円(2017.6現在)、境内の整備に役立てているそうなので納めるのを忘れずに。
このお賽銭箱には楽しい仕掛けがあります。硬貨を入れると涼やかな音が鳴るのです。入金口は5つありますが口ごとに音の高さが変わるので、硬貨を2口に分けて入れるとちょっと楽しい気分です。もちろんきれいな音をもっと聞きたい方は、200円と言わず多く納めてもウェルカムだと思います。
写真:麦吉 ぼに
地図を見る参道の脇や崖の岩棚に、数えきれないほどの石仏が置かれています。苔むした岩のあちこちから仏様達が見ていると思うと、ちゃんと背筋を伸ばして歩かなくてはいけない気がします。
写真:麦吉 ぼに
地図を見る境内には滝が3本流れ落ちています。周囲の崖からお寺を目指すように滝が流れ落ちてくるのを見ると、ここが確かに霊場だと感じさせられます。
三瀧寺第一の滝「幽明の滝(ゆうみょうのたき)」は、最も奥まった鎮守堂の裏手にあります。3つの滝の中で最も小さい滝ですが、ほとばしる水には勢いがあります。
写真:麦吉 ぼに
地図を見る第二の滝は、茶堂の庭へ流れる「梵音の滝(ぼんおんのたき)」。かなりの高さから滔々と水が落ちています。補陀落の庭(ほだらくのにわ)と呼ばれる庭園を眺めながらの茶室は、とても風情があります。
写真:麦吉 ぼに
地図を見る第三の滝は「駒が滝」。「駒が滝」の落ちる場所は奥まった谷になっていて、ひときわ静かです。周囲の崖には見事なシダの群生が見られます。
写真:麦吉 ぼに
地図を見る参道の最も高い所に建つ鎮守堂横には多数の水掛け地蔵が並びます。お地蔵様の前へ置かれた水盤にも水が流れ続けています。
写真:麦吉 ぼに
地図を見る三瀧寺の清水は、「三滝の名水」と称される広島市屈指の名水です。
8月6日の平和記念式典の時には、三瀧寺の清水が市内16カ所の名水と共に式典で献水されます。
写真:麦吉 ぼに
地図を見る三瀧寺の正門を入ってすぐ左手に見える雰囲気のある古民家は、茶房「空点庵」です。店内では和小物や絵葉書なども売られており、三滝の名水で淹れたコーヒーや抹茶をいただくことができます。
「空点庵」のそばには池があり、この池には木の上に泡状の卵を生むモリアオガエルが生息しています。季節によっては泡状の卵が見られることもあります。
写真:麦吉 ぼに
地図を見る「空点庵」自慢の抹茶とわらび餅。大きめサイズのわらび餅は、濃厚なきな粉がたっぷりで美味しくいただけます。夏場にはかき氷もやっていて、わらび餅とかき氷のセットがある甘党に嬉しいお店です。甘味の他には茶そばやそうめん、おむすびなどの軽食があります。
写真:麦吉 ぼに
地図を見る紅葉の季節になると、寺を訪れる人が多くなります。三瀧寺は県内の紅葉マップにも取り上げられる紅葉の名所。燃えるような紅葉と石仏が美しいコントラストを描きます。
写真:麦吉 ぼに
地図を見るカメラが趣味の方にとって三瀧寺は、絶好の撮影スポット。3本の滝は言うまでもなく、さまざまな表情を見せる石仏や清水の流れる手水鉢など、切り取りたい景色がいたるところにあります。
写真:麦吉 ぼに
地図を見る県の重要文化財になっている三瀧寺の「多宝塔」は、室町時代に創建されたものです。もともとは和歌山にあったものですが、原爆犠牲者の霊を弔うために広島へ移設されました。塔の中には国の重要文化財である木造阿弥陀如来坐像が安置されていて、年に1度、11月に一般公開されます。
阿弥陀如来坐像も大阪の河内から移されたもの。多宝塔を見ると、国中が広島の原爆被害を悼んだことが偲ばれます。
市街地からそれほど遠くない場所にあって、山寺の風情あふれる三瀧寺。穏やかな石仏と滝音に心がリセットされる場所です。広島旅行の半日を使って三瀧寺を訪れてみませんか?
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(2024/5/3更新)
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