瀬戸田レモンだけじゃない!しまなみ海道「生口島」は島ごと美術館

瀬戸田レモンだけじゃない!しまなみ海道「生口島」は島ごと美術館

更新日:2017/06/15 12:44

肥後 球磨門のプロフィール写真 肥後 球磨門 一人旅ブロガー
しまなみ海道の生口島は「瀬戸田レモン」が特産の島として知られています。でも生口島にはレモンの木が生い茂っているだけではありません。島全体が芸術で覆われているのです。生口島は日本画家の平山郁夫が生まれた島で、その縁で平山郁夫美術館があり、国宝の三重塔がそびえ、美しい海岸線には「瀬戸田ビエンナーレ」として多くの彫刻が点在しています。
島が丸ごと芸術で覆われたしまなみ海道「生口島」を紹介します。

日本画家の巨匠 平山郁夫の世界が広がる「平山郁夫美術館」

日本画家の巨匠 平山郁夫の世界が広がる「平山郁夫美術館」

写真:肥後 球磨門

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広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ「しまなみ海道」。その途中の生口島(いくちじま)の生口島北IC(尾道方面からの場合)からおよそ10分で平山郁夫美術館に到着します。

日本画家の巨匠 平山郁夫の世界が広がる「平山郁夫美術館」

写真:肥後 球磨門

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広々としたロビーからは大きな窓越しに美しい庭園が望める造りになっていて、ソファーに座ってゆっくりと観賞することができます。なおロビーのみの利用およびティーラウンジの利用は入館料無料となっています

展示室は3つのコーナーに別れて、平山郁夫の原点と歩みにそって絵画が展示されています。第一展示では幼少から東京藝術大学までの歩み、第二展示は瀬戸内・しまなみ海道をテーマにしたもの、そして第3展示室では平山郁夫がライフワークとしたシルクロードの絵画が展示され平山郁夫の世界を十分堪能できる美術館です。

また、ハイビジョン室では「映像で見る 平山郁夫の世界」が上映されているのでこちらも合わせて観覧することをおススメします。

生口島内に野外彫刻が点在する「瀬戸田ビエンナーレ」

生口島内に野外彫刻が点在する「瀬戸田ビエンナーレ」

写真:肥後 球磨門

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生口島は“島をまるごと美術館”という発想で、島内のいろいろな場所に17点の彫刻が点在しています。これらは作家自身が設置場所を選びその場所をイメージして作った作品です。
写真は、「風の中で」というタイトルの野外彫刻で、室内楽専用ホールとして開館したベル・カントホールの中庭にあるものです。

生口島内に野外彫刻が点在する「瀬戸田ビエンナーレ」

写真:肥後 球磨門

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海に浮かぶ岩の上にはこんな彫刻も。「波の翼」と題名のついた作品です。

生口島内に野外彫刻が点在する「瀬戸田ビエンナーレ」

写真:肥後 球磨門

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サンセットビーチには「千里眼“のぞいてみよう、瀬戸田から世界が見える”」という作品があり、その横には沖合いに「ひょっこりひょうたん島」のモデルになったといわれる無人島の「ひょうたん島」も見ることができます。ちょっと見る角度を変えると雰囲気がガラッと変わるその面白さもあるので、ぜひ周囲の景色を背景に想像をかきたてながら作品に触れてみてください。

全部の作品を探すのに車で移動するとなかなか見つけづらいので、レンタルサイクルや徒歩でのんびりゆっくり作品を見つけることをおススメします。

まるで白鳥が広げた翼のよう「多々羅大橋」

まるで白鳥が広げた翼のよう「多々羅大橋」

写真:肥後 球磨門

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芸術といえば「しまなみ海道」をつなぐ橋も芸術作品のひとつです。写真は広島県の生口島と愛媛県の大三島を結ぶ多々羅大橋で、青い空を背景にまるで白鳥が翼を広げたような美しい姿に感動します。
この橋は斜張橋(しゃちょうきょう)という構造の橋です。全長は1480メートルあり、完成当時は斜張橋としては世界最長のものでした。

多々羅大橋はしまなみ海道の橋の中でも人気がある橋で、多くの人がサイクリングを楽しみながら橋を渡っています。そして自転車だけでなく歩いても渡れるのです。

まるで白鳥が広げた翼のよう「多々羅大橋」

写真:肥後 球磨門

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歩いて広島県から愛媛県に行くなんてなかなかできないこと。橋の上からはすばらしい芸術的な風景が楽しめるので歩いて渡ってみてはいかがでしょうか。

橋の歩道への入り口は車を利用した場合、生口島のレモン谷と呼ばれるレモン畑の中を走る道路の近くにあります。広い部分があるのでそこに車を停めて、徒歩で橋の入り口まで行って渡りましょう。
車の通行に迷惑がかからないように駐車位置には十分気をつけてください。

平山郁夫も遊んだ向上寺にある国宝「三重の塔」

平山郁夫も遊んだ向上寺にある国宝「三重の塔」

写真:肥後 球磨門

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生口島で押さえておきたい芸術品の一つが、瀬戸田の潮音山(ちょうおんざん)の上に建つ向上寺の国宝「三重の塔」です。
青空に向かって建つ朱色も鮮やかな塔は息をのむほどの美しさで、細部にわたって施された彫刻は見ごたえがあります。

平山郁夫も遊んだ向上寺にある国宝「三重の塔」

写真:肥後 球磨門

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さらに木々の緑に囲まれた姿はまるで絵画のような美しさ。

この場所からは瀬戸田水道も望めるおススメの場所なので、ちょっと坂道がきついですが立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

生口島に隣接する高根島へ向かう道路のわき道から向上寺までは、車で行けます。この道は、およそ200メートルほどですが、道幅が狭いので運転には十分注意しましょう。

イタリア産大理石でできた耕三寺博物館「未来心の丘」

イタリア産大理石でできた耕三寺博物館「未来心の丘」

写真:肥後 球磨門

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平山郁夫美術館から徒歩すぐのところに、“西の日光”と呼ばれる耕三寺があります。この耕三寺の耕三寺博物館にあるのが、「未来心の丘」と名づけられた大理石の彫刻群です。

作者は広島県出身の彫刻家 杭谷一東(くえたにいっとう)氏で、彫刻作品と自然景観の融合を目指した「環境彫刻」を特徴とする芸術家です。
未来心の丘も、周辺景色の形や色、風雨や光といったあらゆる自然との調和を考えて創造されました。

生口島の自然に溶け込む大理石の彫刻、ぜひ耕三寺を参拝しこの芸術作品に触れてみてはいかがでしょうか。

島全体が美術館「生口島」で壮大な芸術に触れませんか?

いかがでしたか?
しまなみ海道の瀬戸内海に浮かぶ生口島。瀬戸田レモンが有名な島ですが、島内は芸術にあふれています。
サンセットビーチや平山郁夫美術館の近くにある瀬戸田観光案内所では、自転車の貸し出しを行っているので、自転車に乗ってのんびり芸術に触れる島内巡りをしてはいかがでしょうか。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/06/03 訪問

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