“愛がいっぱい”の街!鹿児島・潮風薫る「いちき串木野」

“愛がいっぱい”の街!鹿児島・潮風薫る「いちき串木野」

更新日:2017/09/01 11:05

潮 佳澄のプロフィール写真 潮 佳澄 司書
鹿児島県の中でも北薩摩に位置する「いちき串木野市」。日本一長い地名というだけでなく、ローマ字表記したときにi(アイ)が5つ入っていることから「愛がいっぱい」の町として親しまれています。どこか懐かしさを覚える港町、いちき串木野の魅力を紹介します。

頬をなでる潮風がどこか懐かしい町

頬をなでる潮風がどこか懐かしい町

写真:潮 佳澄

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JR鹿児島中央駅からは40分、川内駅からは15分ほどで串木野駅に辿り着きます。畑と豊かな緑が続く鹿児島本線を抜けて駅に降り立つと、ほんのりと潮の香りをふくんだ風が流れてきます。

串木野駅から港までは徒歩で約20分ほど。バスを利用すれば10分ほどで着きますが、本数が少ないので、事前に路線図・時刻表を確認しておきましょう(下部関連MEMOにリンクあり)。駅周辺にレンタカー店舗はなく、各スポットが離れているので、バスでの旅程を組むのが不安な人は主要な駅で借りるのがおすすめです。

東シナ海を一望する串木野港灯台

東シナ海を一望する串木野港灯台

写真:潮 佳澄

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昭和26年から灯台としての機能を停止する平成21年までの59年間、串木野漁港の安全を見守ってきた串木野灯台。東シナ海から港の玄関口である長崎鼻に鹿児島県内初の無人灯台として設置されました。現在は灯台の東側に「三ツ瀬照射灯」が移され、灯台から南方に700メートル続く浅瀬への注意を船に知らせています。

船乗りたちを導いてきた白い灯台は、役目を終えた今でもひっそりとたたずみ、海を航行する船たちを見守っています。

東シナ海を一望する串木野港灯台

写真:潮 佳澄

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串木野灯台周辺の海は、潮の満ち引きによってまったく違う表情を見せてくれます。干潮の時には浅瀬が完全に姿を表し、ごつごつとした岩場が広がります。足もとには注意が必要ですが、散策してみると小魚や小さなカニ、エビ、ヤドカリたちを見つけることができます。

灯台のそばには、大正美人の一人と称された柳原白蓮の歌碑が建立されています。歌人としても名高い白蓮は、絶景に魅せられ一偏の詩を残しています。
「右も海 左も海の 色蒼く 沖の小島に想いは ふかし」

満潮時には、詩の情景を目の当たりにすることができます。夕暮れと満潮が重なる時には、灯台と夕陽、豊かな波を一望でき、詩の世界に引き込まれるような郷愁が胸を締め付けます。秋から冬にかけては、灯台と日の入り位置が近づくので、潮見表と合わせてチェックを忘れずに。

3キロもの白砂青松が広がる照島海岸

3キロもの白砂青松が広がる照島海岸

写真:潮 佳澄

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照島海岸は、日本三大砂丘の一つ吹上浜自然公園の北端にあります。ウミガメの産卵地でもある海岸は3キロもの天然の白砂が続きます。残念ながら遊泳禁止のため海水浴はできませんが、遮るものもなく、海と空、砂浜が一体となる景色は一見の価値があります。

また、初夏には潮干狩りができるスポットであると同時に、サーファーにとっては穴場スポットでもあります。広々とした海岸は、散歩をする人や家族連れに愛されているスポットです。鹿児島線バス「島平」からは徒歩5分程度、電車では串木野駅から一駅の神村学園前駅から徒歩15分程度で海岸線に出ることができます。

3キロもの白砂青松が広がる照島海岸

提供元:いちき串木野市総合観光案内所

http://ichiki-kushikino.com/地図を見る

例年、4月にはいちき串木野市の風物詩である浜競馬が開催されます。約1.5キロの海岸線を使い、かわいいポニーや農耕馬など多くの馬が疾走するレースが行われ、海に飛び込んだり、予想外の走りを見せたり、と観ている人たちを笑顔にさせてくれます。昭和33年に当時の荷馬車組合が花見の余興として馬を走らせたのをきっかけに、今日まで続けられている伝統的な行事です。

ただいま、と言いたくなる自然豊かな町「いちき串木野」

美しい東シナ海に面し、不思議と懐かしさが漂う「いちき串木野」。紹介した海のスポットはもちろんのこと、山も近く、自然と人が調和する町と言うことができます。i(アイ)がいっぱい入った名前の通り、すべてを受け入れてくれるような大らかさがある港町で気ままな時間を過ごしてみてはどうでしょう。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/06/19 訪問

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