ハンガリー赤ワインの雄 ’牡牛の血’ の里エゲルでワイン三昧!

| ハンガリー

| 旅の専門家がお届けするオリジナル旅行ガイドメディア

ハンガリー赤ワインの雄 ’牡牛の血’ の里エゲルでワイン三昧!

ハンガリー赤ワインの雄 ’牡牛の血’ の里エゲルでワイン三昧!

更新日:2017/06/13 12:32

小谷 雅緒のプロフィール写真 小谷 雅緒 ツアーコーディネーター&ガイド

ハンガリー二大ワイン産地のひとつエゲルは、もうひとつの大産地トカイとスタイルがまったく異なります。赤・白、辛口・甘口、安い・高い、と様々なジャンルのワインを作っているからです。中でも、エゲルワインの顔といえばビカヴェール!「牡牛の血」を意味するこの赤ワインは、エゲルの歴史にその名が由来します。セラー訪問も楽しいエゲルで、お気に入りワインを見付けましょう!

バラエティ豊富!エゲルワインの特徴

写真:小谷 雅緒

地図を見る

ハンガリー北東に位置するエゲル市(Eger)は人口5.5万人の小都市。しかし、ワイン生産地区としてのエゲルは、近郊の市町村も含む大産地です。ハンガリーの他のワイン生産地区と比較して、作っているワインの種類が多いことが特徴です。

(ワイン生産地区としての)エゲルのワイナリーは一般市場に出回り、認知されているブランドだけでも20以上あり、直販のみのワイナリーも含めれば、数えきれないほど存在しています。どこのワイナリーも5〜6種類以上のブドウを栽培し、7〜8種類以上のワインを作っています。

* 写真は「美女の谷(後述)」のワイナリー

写真:小谷 雅緒

地図を見る

エゲルの代表的なブドウ品種は、赤の生産量トップに「ケークフランコシュ(Kekfrankos)」、世界的に栽培されているカベルネ・ソーヴィニョンやメルローのような高級品種、軽めの赤ワインになる「カダルカ(Kadarka)」、甘口赤ワインの「メディナ(Medina)」などがあります。

白であれば「レアーニカ(Leanyika)」「キラーイ・レアーニカ(Kiraly Leanyika)」は娘さん、後者は王女を意味し、フルーティーでフレッシュな味わいが特徴です。しっかり辛口がお好みであれば「オラスリーズリング(Olaszrizling)」はいかがでしょうか。シャルドネもよく栽培されています。

* 写真は美女の谷のセラー

不思議なネーミングの赤ワイン ’牡牛の血’ の意味とは?

写真:小谷 雅緒

地図を見る

エゲルを代表するワインといえば’牡牛の血’、ビカヴェール(Bikaver)です。エゲルのワイナリーなら必ずつくっています。想像通り、すばり赤ワインです。

エゲルは16世紀、オスマントルコとの激しい戦いを繰り広げた地として知られています。無敵と恐れられたトルコ軍を一度撤退に追い込んだことは、ハンガリー史の誇りです。最終的には白旗を上げますが、他の町が次々に陥落する中、最後まで戦ったのがエゲルでした。

そのパワーの源が赤ワイン!エゲルの領主ドボー・イシュトヴァーン公は、兵士たちの士気を高めるために、赤ワインをふるまいました。赤ワインをガバガバ飲んだ兵士たちの口元は赤く染まり、それを見たトルコ軍は牛の血を飲んでいると思い込み、恐れおののき撤退したとか・・・。これが名称の由来です。

* 写真はエゲル中心部から車で10分ほどの場所にあるトート・フェレンツ・ワイナリー(Toth Ferenc Pinceszet)

写真:小谷 雅緒

地図を見る

実は、ビカヴェールとはブドウの種類ではなく、赤ワイン2種類以上を任意の割合でブレンドしたワインの名称です。名前の通り、力強い味わいになるように、各ワイナリーがオリジナルにブレンドします。この名称は19世紀ごろからあちこちで使われるようになり、どこがオリジナルかでもめるようになりました。現在は法律によって、ビカヴェールと名乗ることが許されているワインは、エゲル産かハンガリー南部のセクサールド(Szekszard)産のみです。

エゲル(Eger)の形容詞はエグリ(egri)です。従って、エゲル産ワインの名前は「エグリなんとか」となり、ビカヴェールもエグリ・ビカヴェールとなります。


* 写真はトート・フェレンツ・ワイナリー

写真:小谷 雅緒

地図を見る

エゲルには市内や近郊にワイナリーが数多く点在しています。しかし、多くのワイナリーでは販売はしても、セラー見学や案内付きテイスティングは一定の人数以上で事前予約が必要です。

写真に登場するトート・フェレンツ・ワイナリーは、カジュアルからやや高級なワインを手掛ける中規模ワイナリーです。ここもセラー見学と試飲は団体のみですが、量り売りワイン(後述)を買い求める地元客に人気です。

ワインセラー密集地帯「美女の谷」で酔いしれる

写真:小谷 雅緒

地図を見る

ワイン好きの天国、美女の谷(Szepasszony volgy、セープアッソニ・ヴルジュ)はエゲル中心部から2kmほど離れています。公共交通手段はないので、基本はマイカー、タクシー利用、あるいはエゲル中心部のドボー・イシュトバーン広場から出発するミニ・トレイン(機関車を模した公道を走る乗り物)で行きます。

エゲルには自然の地形をうまく利用した穴倉セラーが、美女の谷周辺に数えきれないほどあります。美女の谷では谷底になる広場(写真)を中心に、セラーが馬蹄形のように並列しています。すべてが営業中とは限りませんが常時20軒程度が営業、週末や秋の繁忙期はもっと多くが営業します。

写真:小谷 雅緒

地図を見る

良さそうなセラーがあれば、どんどん入りましょう。すでに先客で盛り上がっているセラーはアウェイな感じで、逆に無人でも入りづらい・・・。などと言っているとどこにも入れませんよ!!

写真は先述のトート・フェレンツ・ワイナリーの「美女の谷店」。たいていのワイナリーは不便な場所にあるため、ここに出店しているのです。美女の谷のセラーは販売所兼居酒屋、つまり、肝心のブドウ畑はここにはありません。

各セラーのワインはグラス1杯100円程度!ワイン以外に、ソフトドリンクやコーヒーなども飲むことができます。しかし、食べ物はせいぜい乾きモノか、ラードを塗ったパンZsiroskenyer(ジーロシュケニェール、ハンガリーの典型的なおやつ)くらいしかありません。美女の谷にはレストランも数軒あるので、きちんと食べたい人はレストランに行きましょう。

写真:小谷 雅緒

地図を見る

美女の谷では量り売りワインを買い求める地元の人たちを見かけます。空ペットボトルなどの容器を持参し詰めてもらうのです。基本、量り売りワインは若いお気軽ワインです。お値段は1L200〜300円と、費用対効果抜群!ただし、欲張ってたくさん買いすぎるのはNGです。温度管理されたタンクから出てしまえば劣化は早いのです。瓶詰めワインのように、いつまでも保存できません。おいしさを楽しむならな、せいぜい数日で飲み切った方が良いでしょう。

持ち歩いていたミネラルウォーターを飲み切っていたら、半リッターでも詰めてもらうとおもしろい経験になります。各セラーでは容器の販売もしています。

エゲル旧市街でワインを楽しむ

写真:小谷 雅緒

地図を見る

エゲルは人気観光地です。雰囲気ある旧市街には多くのワインショップやワインが自慢のレストランがあり、エゲルワインの品ぞろえも抜群です。大手ワイナリーのワインはブダペストでも買えますが、記念になるような1本、出会いの1本を見つけたいですね。

写真はエゲル旧市街にある著名ワイナリー、トゥムメレル(Thummerer)の直営店。本拠地は近郊の村ノスヴァイ(Noszvaj)にあり、レストランやペンションも併設しています。

エゲル観光や宿泊については、下記【関連MEMO】にあるリンクをご参考ください。

じっくり飲むなら泊まるしかない!?

ブダペストから日帰り可能なエゲルですが、とことん楽しむならば宿泊も大いにアリです!エゲル市内とエゲル近隣はユニークな温泉地でもあります。宿泊施設はワイン生産地区としてのエゲル全体に点在しています。美女の谷にも小規模ながらホテルやペンションがあるので、どこでも飲んだくれることが可能です!?

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/05/21 訪問

- PR -

トラベルjp<たびねす>

トップページへ戻る

事業拡大のため、デザイナー、システムエンジニア募集中!国内最大級の旅行サイトを一緒に作りませんか?

- PR -

旅行ナビゲーター(在宅ライター)募集中!
この記事に関するお問い合わせ