山鉾だけじゃない!「祇園祭」の楽しみ方〜花笠巡行は寺町商店街で〜

山鉾だけじゃない!「祇園祭」の楽しみ方〜花笠巡行は寺町商店街で〜

更新日:2017/06/11 16:01

千年以上の歴史を持つ京都「祇園祭」は、華麗な懸装品で飾られたハイライトの「山鉾巡行」に、夏の陽射しの中でも10万人を超える多くの見物客を集めます。7月24日の後祭の「山鉾巡行」と交差するするように同時に行列が進む「花笠巡行」は、子供神輿から始まり、舞妓さんの行列もある賑やかなもう一つの「巡行」です。

アーケードのある「寺町商店街」で、真夏の陽射しを避けて「花笠行列」も見学してみませんか?

祇園祭

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祇園祭は、千百年以上の伝統を有する京都八坂神社の祭礼で、2009年9月30日には「ユネスコ無形文化遺産」に登録されています。

また、祇園祭は数々の三大祭のひとつに挙げられています。日本三大祭(大阪の天神祭、東京の山王祭、神田祭または東北ねぶた祭、九州博多どんたくなど)、京都三大祭(他は葵祭、時代祭)、日本三大曳山祭(他は岐阜県高山市の高山祭、埼玉県秩父市の秩父夜祭)、日本三大山車祭(他は岐阜県高山市の高山祭、滋賀県長浜市の長浜曳山祭)のうちの一つで、いずれも日本を代表する祭りです。

ハイライトの「山鉾巡行」が、前祭(さきまつり)は7月17日に、後祭(あとまつり)は24日に行われていて、国内外から十万人を超える観光客を集めています。

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巡行の行われる2〜3日前の夜から山鉾の建てられている四条烏丸一帯で「宵山」が行われています。夕闇に浮かび上がる「駒形提灯」と、「コンチキチン」の鐘の音に誘われるように、やはり数十万人の観光客が押し寄せてきます。

後祭の「山鉾巡行」とコースが重なる「花笠巡行」

後祭の「山鉾巡行」とコースが重なる「花笠巡行」
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1966年(昭和41年)それまで行われていた7月24日の後祭の巡行が17日の前祭巡行に合流し、後祭の行事が喪失したために興されたのが「花笠巡行」のはじまりです。 でも、2014年から49年ぶりに「後祭」が復活し、それからは、7月24日午前中に、「山鉾巡行」と交差するかのように「花笠巡行」も行われています。

もともと、祇園祭がはじまった頃の山鉾は、花笠の形態であったと伝えられていて、この「花笠巡行」は、祭の原初的なかたちをあらわしています。

後祭の「山鉾巡行」最後尾の大船鉾が通った後の11時ころ、「花笠巡行」の先頭が「寺町御池交差点」に登場します。

後祭の「山鉾巡行」とコースが重なる「花笠巡行」
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巡行の行列は「河原町御池交差点」を右折して南に下がり、河原町通をおよそ1Kmほど進んだ「四条河原町交差点」に向かいます。このあたりの区間が、10時ころから11時ころまで通る「山鉾巡行」と11時過ぎから通る「花笠巡行」を同じ場所で見ることのできる場所となっていて、人気スポットになっています。

「四条河原町交差点」から2つの巡行は別コースとなります、「花笠巡行」は、左折して東方向に八坂神社を目指して進み、「山鉾巡行」は、右折して西方向の「四条烏丸交差点」に向かいます。

上の写真は、「河原町御池交差点」に差し掛かる、毎年後祭の「山鉾巡行」の最後尾を飾る「大船鉾」の巡行です。

寺町商店街アーケードを通る「花笠巡行」

寺町商店街アーケードを通る「花笠巡行」
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「花笠巡行」は、朝10時に八坂神社をスタートして、四条通りを西に進み、10時半ころ「寺町四条交差点」から寺町商店街アーケードを北上、11時ころ「寺町御池交差点」を東に向かい、「河原町御池交差点」から南下、11時半ころ「四条河原町交差点」を東に進み、12時ころに八坂神社に戻るコースをとります。

先頭は、元気なかけ声を響かせた子ども神輿が進みます、そして、花笠をかぶった女性や武者行列、鷺踊(さぎおどり)、獅子舞、芸妓さん・舞妓さんをのせた曳き車などが続きます。

寺町商店街アーケードを通る「花笠巡行」
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巡行が10時半ころから始まる、およそ1Kmほどの寺町商店街は、アーケード街なので、真夏でも直射日光を避けることができる場所です。しかも通路がそう広くないので、目の前を通り過ぎる「花笠巡行」をじっくりと見ることができます。

寺町商店街アーケードを通る「花笠巡行」
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巡行の中には、獅子舞の獅子もいて、見物している子供たちに近づいていって、サービスする場面もあり、巡行する人たちと観客との一体感の感じられる祭りでもあります。

目の前で見る華やかな「花笠巡行」

目の前で見る華やかな「花笠巡行」
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「花笠巡行」は、行列の参加者が総勢1000人近くの大規模な、華やかで、賑やかな行列です。寺町商店街の一角で見ていると、色とりどりの衣装を着た参加者が目の前を通り過ぎていきます。

上の写真は、「神饌行列」です。

目の前で見る華やかな「花笠巡行」
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上の写真は「花笠娘」列です。

目の前で見る華やかな「花笠巡行」
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上の写真は、子供たちの可愛らしい「鷺踊(さぎおどり)」列です。

もちろん祇園祭の「山鉾巡行」も見れるぞ!

もちろん祇園祭の「山鉾巡行」も見れるぞ!
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後祭の「山鉾巡行」は、朝9時半に「烏丸御池交差点」を出発してから、12時半ころに、最後尾の「大船鉾」が四条烏丸交差点に到着するまで、約3時間行列が続くので、2つの巡行をゆっくり楽しむことができます。

例えば、10時半ころに「河原町三条交差点」あたりで「山鉾巡行」の見学をしてから200mほど東に歩いて、寺町商店街の三条あたりに着いても「花笠巡行」の先頭集団の見学に間に合います。

上の写真は、河原町通を下がる「黒主山」の巡行です。

もちろん祇園祭の「山鉾巡行」も見れるぞ!
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また、寺町商店街の三条あたりの「花笠巡行」が通り過ぎた11時過ぎから、500mほど南に歩いて、四条通に着くと「山鉾巡行」の先頭の行列の見学に間に合います。

もちろん祇園祭の「山鉾巡行」も見れるぞ!
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11時過ぎに、四条通を西に向かって「山鉾巡行」とは逆方向に歩いて、「四条大橋」あたりで「花笠巡行」を待ち構えると、八坂神社に向かう行列を見学することもできます。

祇園祭は見どころいっぱい

京都三大祭りのひとつ「祇園祭」は、東山八坂神社の千年以上の歴史を持つお祭で、毎年7月1日から1ヶ月にわたって執り行われています。その中でも、豪華な「山鉾巡行」と、その前に行われる宵山行事は人気行事です。

2014年から49年ぶりに「後祭(あとまつり)」が復活。「祇園祭」が、前祭(さきまつり)と後祭の二つに分かれ、楽しみも二倍になりました。

京都市内を巡行する山鉾に飾られた華麗な懸装品は「動く美術館」と言われています。また、宵山の期間、山鉾町の町家では、格子をはずし、家宝の屏風、美術品などを展示しています。こちらは「静の美術館」とも呼ばれています。

後祭の日「花笠巡行」も楽しみながら、古都京都の豪華な「動と静の美術館」も堪能してみませんか?

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/07/15−2016/07/24 訪問

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