富士の麓に湧き出す神秘の湧水群!山梨「忍野八海」を巡ろう

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富士の麓に湧き出す神秘の湧水群!山梨「忍野八海」を巡ろう

富士の麓に湧き出す神秘の湧水群!山梨「忍野八海」を巡ろう

更新日:2017/06/12 09:45

沢原 馨のプロフィール写真 沢原 馨 散策記サイト制作者

山梨県忍野村の「忍野八海」は昔から観光地として知られていましたが、平成25年に富士山が世界文化遺産に登録されると、「忍野八海」もその構成資産としてさらに人気が高まりました。「忍野八海」とは、富士山の雪解け水が長い年月をかけて地表に湧き出した、八つの池からなる湧水群のこと。昔は富士山信仰の霊場でもありました。神秘的な雰囲気も漂う湧水群、「忍野八海」を巡ってみましょう。

昔は「富士講」の霊場、今は世界遺産構成資産、「忍野八海」

写真:沢原 馨

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かつては富士山信仰の霊場であり、「富士講」の人たちが登山の前に禊(みそぎ)を行ったという「忍野八海」も、今はすっかり“観光地”です。富士山が世界文化遺産に登録されてからはさらに人気が高まり、海外からの観光客の姿も珍しくなくなりました。

観光地としての「忍野八海」の中心とも言えるのが「中池」。土産物店の前に横たわる「中池」の回りにはいつも大勢の人たちが見学に訪れています。池を覗き込むと、水の透明度は驚くほど。感嘆の声を挙げる人も少なくありません。

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でも、この「中池」、実は人工的に掘られたもの。本来の「忍野八海」の湧水池ではありませんので、念のため。それでも池の透明度は必見。「忍野八海」の中心部に位置していますし、観光地としての風情を楽しむには良いところです。「中池」を見学した後は、さぁ、いよいよ「忍野八海」の湧水池巡りに出発しましょう。

平坦な地表に湧き出す「忍野八海」の神秘性を感じよう!

写真:沢原 馨

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湧水というものは、通常は山間の谷筋や崖下などにあるものです。しかし「忍野八海」の湧水池は、平坦な地表にぽっかりと開いた穴のような姿です。そこに滾々と清水が湧き出し、池を成しているのです。そのことが何とも言えない神秘的な雰囲気を漂わせています。昔の人々が霊場として祀ったのも納得できる気がしますね。

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「忍野八海」とは、出口池(でぐちいけ)、御釜池(おかまいけ)、底抜池(そこなしいけ)、銚子池(ちょうしいけ)、湧池(わくいけ)、濁池(にごりいけ)、鏡池(かがみいけ)、菖蒲池(しょうぶいけ)の八つの池のことをいい、それぞれに竜王が祀られています。

このうち、出口池は少し離れていて、底抜池は入場料の必要な私有地に位置しています。他の六つは比較的容易に巡ることができますが、中でも「湧池」と「銚子池」、「御釜池」などはぜひとも見ておきたいところです。時間と体力に応じて巡ってみるのがいいでしょう。

「忍野八海」の神秘性がよく感じられる「湧池」と「銚子池」

写真:沢原 馨

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「中池」からは道路を挟んで東南側にある湧水池が「湧池」です。「湧池」は直径約12メートル、景観も美しく、見応えのある湧水池です。毎秒2.2立方メートルの湧出量は「忍野八海」で最大。その姿はまさに“地表に開いた穴”。けっこう深く、池の底には水中洞窟も延びているのです。水は少し青みがかっていて、じっと見ていると不思議な気持ちになりますよ。

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「銚子池」は直径約9メートル、「湧池」に比べれば少し小さく、湧出量も少ないのですが、これも“地表に開いた穴”のような姿を実感できます。じっと水底を覗き込んでいると、小さく砂を巻き上げて水が湧き出る様子を見ることができますよ。

小川に沿って「御釜池」を目指そう!川沿いの小径も良い風情

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「湧池」とは道路を挟んだ西側には「濁池」があるのですが、「中池」からの水の流れと一体化していて、どこが池なのかもよくわかりません。水はそのまま阿原川という小川に流れ出てゆきます。

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阿原川に沿って西へ辿り、「御釜池」を目指しましょう(その途中に「銚子池」がありますよ)。阿原川沿いの道がとっても良い風情。素敵な散歩道という雰囲気です。先を急がず、ゆっくりと散策を楽しみましょう。

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「御釜池」は直径0.5メートルほどの、小さな湧水です。でも深さは約7.5メートルだというのでびっくり。「そんなに深いの?」と、設置されたパネルの説明を読んだ後でもう一度覗き込んでしまいます。でも、じっと水の中を見つめても、深さが実感できません。と言うより、あまりの透明度のために水面がどこかもわからなくなってしまいます。見ていると吸い込まれそうです。

「鏡池」と「菖蒲池」、さらに忍草浅間神社へも足を延ばそう

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「鏡池」と「菖蒲池」は、「中池」の少し北側に位置しています。この二つはあまり“神秘性” を感じさせる姿ではありませんが、「忍野八海」の中心部から近いので、ぜひ見ておきましょう。

「鏡池」は、湧出量はわずかですが、そのためか水面が静かで、天候に恵まれれば(その名のように)富士山の姿がきれいに映ります。「菖蒲池」は農業用の溜池を思わせる姿ですが、これも「忍野八海」の一つ。昔は菖蒲が繁茂していたので、この名があるそうですよ。

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「菖蒲池」の横手から北へ辿ってゆくと、忍草(しぼくさ)浅間神社が鎮座しています。大同2年(807年)の創建という古社で、土地の鎮守として信仰されてきた神社です。浅間神社ですから木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)を祀っています。旅の安全を願って参拝していきましょう。

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この忍草浅間神社の境内で目を引くのがイチイの大木群。イチイは別名アララギ、沖縄を除く日本全国で広く見られる常緑針葉樹ですが、これほどの大木が一ヶ所に並ぶ姿はなかなか見る機会が少ないのです。「忍草浅間神社のイチイ群」として山梨県の天然記念物に指定されています。樹木に興味のある人は必見です。

観光客で賑わう「忍野八海」、霊場への崇敬の気持ちを持って巡ろう

「忍野八海」は、出口池以外は基本的に中池周辺の狭い範囲に点在しています(中池から御釜池まで300mほど)。忍草浅間神社も含めて2時間もあればのんびりと巡ることができますよ。出口池だけは中池から1kmほど離れていますので、往復30分ほど歩かなくてはなりません。すべての湧水池を巡らなくても充分に「忍野八海」を堪能できますが、“こだわり派”の方はがんばってすべてを巡ってみましょう。

「忍野八海」のそれぞれの湧水池には、傍らに簡単な解説を記したパネルが設置されていますので、それを見ながら見学してゆくのがお勧めです。すっかり観光地化したとは言っても、あくまで霊場ですので、畏敬の気持ちを忘れずに。

「湧池」から「御釜池」へ向かう阿原川沿いの道は、気持ちの良い散策が楽しめます。お勧めです。ぜひ歩いてみてくださいね。「鏡池」に映る富士山の姿が見られるかどうかは、日頃の行い、ではなくて気象条件次第。うまく見られるように、木花咲耶姫命に祈りましょう。

富士山が世界文化遺産に登録されて、周辺の構成資産も人気が高まりました。清らかな湧水は「名水百選」にも選ばれています。この機会にぜひ、「忍野八海」を訪ねてみましょう。知名度と人気に恥じない、魅力的なところですよ。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2012/08/04 訪問

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