下田と伊豆諸島を結ぶ神新汽船「フェリーあぜりあ」の乗り場は、下田市の下田港。「伊豆急下田駅」から徒歩で約20分の県営駐車場近くにあります。乗り場前に「神新汽船 下田営業所」があり、乗船チケットはこちらで購入することができます。
ワンデークルージングは、水曜日を除く週6便運航。1日1便、朝9時30分に出航しています。船の航路は、月・木・土曜日は下田港から神津島・式根島・新島・利島の順に寄港して下田港に帰るルート。火・金・日曜日は、利島・新島・式根島・神津島の順に寄港して下田港に帰るルートになっています。下田港への帰港時間は、16時30分を予定しており、出航してから約7時間の船旅が楽しめます。
港で停泊するこちらの船がクルージングが楽しめる「フェリーあぜりあ」です。これまで26年間活躍してきた「あぜりあ」に代わって、2014年に導入された貨客船で、長さ63.3m、幅12.6m。旅客定員240人、乗用車を10台積める、総トン数485トンの大きさ。
出航前のわずかな停泊時間に、荷物の積み込み作業が行われ、船からタラップが降ろされると、乗船の準備完了。早速、乗船口から船に乗ってみましょう!
船内の1階は、車を収納する車両甲板。2階は、2等室・多目的室・エントランス・ベンチ席。3階は、1等室・特2等室などに別れています。
こちらは、2階にあるエントランスです。船のトレードマークである「あぜりあ」の花が施され、お洒落な空間が広がりまるでホテルの一角にいるかのような雰囲気。ここには、伊豆諸島の冊子が置かれていて、各島についての情報をゲットできるポイントなので、乗船したら是非訪れておきたいところです。
客室は、1等室や特2等などの高めの料金設定のお部屋もありますが、夏を除いた平日は比較的空いているので、2等室でも充分。客室は、赤色や白色を基調としたカラフルな装飾がなされています。
こちらは、2階にある多目的室(バリアフリー船室)で、車いすでも乗船できるようにバリアフリー設計になっています。空いていればこちらも自由に利用することができ、多目的トイレも完備された便利で優しい造り。清潔感があり、より快適なクルージングが楽しめますよ。
下田港を出港し、下田沖に浮かぶ神子元島を尻目に、船は神津島へ向け運行。波を砕き、水しぶきを上げながら勇ましく進んで行きます。客室の窓は、景色が見られるように大きく設計。ガラス越しに、どこまでも続く青い海や水平線など、船旅ならではの実に気分爽快な景色が広がります。時折、雲の切れ目から海上に降り注ぐ優しい光など、自然が織りなす幻想的な光景も見られますよ。
壮大な海の景色だけでなく、海面では、海に向かってダイブし、小魚などの餌を捕食する海鳥の姿も。陸上の鳥とは違い、潮風や打ち付ける波にも負けずにたくましく生き抜く海鳥は見応えがあります。
そして、船が進むにつれて見たこともないような小さな島も点在。こちらは神津島沖にある「祇苗島(ただなえじま)」と言う無人の島です。伊豆の島々は「伊豆七島」とも言われ、7つの島しかないようなイメージかもしれませんが、船上から見ると、知られざる意外な島に出会えて驚きや発見の連続です。
この海域では「カンムリウミスズメ」と言う、白い頭に黒い冠羽が特徴の鳥の群れが現れます。ウミスズメは、全長約25cmのウミスズメ科の海鳥。春から初夏にかけて新島・神津島・三宅島の三角海域に繁殖のためにやってきます。
世界中でもわずか5千匹しか生息していない珍しい鳥で、日本にやってくる季節以外の生態は、謎のまま。国の天然記念物、絶滅危惧種に指定されている貴重な種類なのです。運が良ければ海面で羽を休める様子などを観察でき、島めぐり以外にもこんな希少な野鳥も見られてしまうのもクルージングならでは。
いよいよ、最初に寄港する神津島に到着。下田港から約55kmの距離で2時間20分の船旅。寄港は、大概は神津島港ですが、天候によっては多幸湾に着くことも。多幸湾では、島のポスターに起用されている島を代表する天上山を見るとができます。
神津島は、その昔伊豆諸島を創造するために、7人の神々が集ったという伝説が残る島。山肌の白砂が美しく、思わずカメラを向けて写真を撮りたくなるような風景が広がっています。写真を撮る場合は、窓越しに撮影をすると潮水で窓が汚れている場合があるので、テラス席から撮影するのがお勧め。
ワンデークルージングでは、寄港する各島で降りることはできませんが、島の地形の見比べができるのは何よりも魅力。
そして、クルージングは、式根島・新島を経て、利島へ。利島は、面積約4km平方メートル。伊豆七島の中で、比較的小さな島です。島の北側は、港があるなだらかな地形に対し、南側は、断崖絶壁になった地形的に独特の形をした面白い島です。
この海域は、潮の流れが速いところもあり、悪天候の場合は島へ寄港できない場合がありますが、美しい島影は、一見の価値あり。
船に慣れていない人は、ちょっぴり心配や不安に思ってしまうかもしれませんよね。でも、船内では乗客係の方が乗船しており、わからないことは教えてくれるので安心です。
船内では、缶ジュースや缶ビール、カップ麺などの自動販売機がありますが、食堂やお弁当の販売はないので、各自ご用意下さい。悪天候の場合は運休の恐れもあるので、下記のMEMO【神新汽船株式会社】よりお問い合わせください。
※また、途中荒天のため寄港出来ない島があっても、払い戻しはありません。水曜日は運休となります。
「フェリーあぜりあ」のワンデークルージングは、まだ見ぬワクワクの離島巡りに、きっと心が躍る旅を満喫。冒険気分も味わえて、あなたを非日常の世界へ誘ってくれる楽しい船旅が待っていますよ。
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(2024/4/25更新)
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