イタリアの美しい丘上都市「オルヴィエート」の暮らしを支えた地下洞窟探検

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イタリアの美しい丘上都市「オルヴィエート」の暮らしを支えた地下洞窟探検

イタリアの美しい丘上都市「オルヴィエート」の暮らしを支えた地下洞窟探検

更新日:2017/06/05 16:47

レヒナー ひとみのプロフィール写真 レヒナー ひとみ

イタリア中部ウンブリア地方は緑豊かな丘陵地で、中世の美しい都市がたくさん残っています。その中でも、随一の美しさと面白さを誇るのがオルヴィエート。「世界一美しい丘上都市」として知られ、「イタリアで最も美しい3大聖堂」の一つと言われるドゥオモが有名なこの町の、隠れた人気スポットが今回紹介する地下洞窟です。都市の絶景とともに、2500年にもわたる先人たちの知恵が息づく地下洞窟探検をお楽しみください。

イタリアの美しい丘上都市「オルヴィエート」

写真:レヒナー ひとみ

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オルヴィエートは隆起した凝灰岩の上に建てられた町。電車や車で近づくと、まずはその雄大な美しさに驚かされます。崖の上にそびえたつオルヴィエートの町はまるで自然の要塞。崖の上に家を建て、城壁で囲うことで敵からの攻撃から身をまもってきた町。夕日に照らされると大地と建物がオレンジに輝き、さらにその荘厳さが増します。

オルヴィエートの隠れた魅力「地下洞窟」

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崖の上に立つ無敵の町オルヴィエートですが、唯一の弱点が「食料」と「水」。断崖絶壁に立つこの町には、広い農場もそばを流れる川もないからです。その弱点を克服するための先人たちの驚くべき工夫が、この美しいオルヴィエートの街並みのすぐ足元にあります。それが地下洞窟。紀元前から中世まで2500年かけて、オルヴィエートの住民が掘り続けた洞窟は、まるで巨大な迷路のようです。

写真:レヒナー ひとみ

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洞窟の中には水を確保するための深い井戸があるほか、オリーブオイル製造所など生活に必要なものがたくさんそろっています。写真はオリーブをすりつぶす丸い石臼。年間通して17−18度という洞窟内の気温を活かして、ワイン貯蔵庫としても利用されていました。生活の知恵がつまったこの地下洞窟の中でもひときわ目を引くのが、穴が無数にあけられた部屋。この部屋がが一番の注目ポイントです。

写真:レヒナー ひとみ

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こちら実は「コロンバイオ」といわれるハトの飼育部屋。「伝書バト」からもわかる通り、鳩には帰巣本能というものがあります。それはどこへ飛んでも、必ず自分の巣へ戻ってくるというものです。賢いオルヴィエート人は、この地下洞窟に鳩が休む穴をたくさん掘った部屋を作り、そこからさらに横穴をほり外への出入り口を作り、部屋の中で鳩をたくさん飼育していました。飼育といっても、ハトたちは朝出入り口から勝手に外へ飛んでいき、エサを食べ、おなか一杯になって勝手に帰ってきます。

つまり、放っておいたら勝手に食肉が自分の家の下で育ってくれるんです。かしこいですね〜。昔、敵の兵糧攻めにあったときも、この鳩と井戸のおかげで何か月も生き延びたんだとか。先人たちの知恵には驚かされるばかりです。

洞窟探検をするには

写真:レヒナー ひとみ

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この地下洞窟探検は、個人ではいけないのでツアーに参加します。大聖堂前のインフォメーション・オフィスに当日行くと予約できます。この写真はインフォメーションオフィスの外観です。所要時間は約1時間。ツアーはほぼ毎日、1日4回程度開催され、だいたい20名前後のグループにガイドさんが一人ついてくれます。残念ながらイタリア語と英語のみの案内ですが、ここの暮らしについてとても丁寧に説明してくれます。言葉が少し分かる人はぜひ参加してみてください。きれいな景色を見てまわるだけでなく、なるほど!と驚き考えさせられるおすすめスポットです。

さいごに

いかがでしたか、薄暗い洞窟へと入っていくだけで冒険好きにはたまらない体験ですが、さらにその奥に高度に機能的だった昔の人々の暮らしぶりを見ることができ、楽しさは倍増。探検気分で中世の暮らしをのぞいてみるのも旅のいい思い出になるのではないでしょうか。ウンブリア地方へお越しの際はぜひ足を運んでみてください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/07/10−2016/07/12 訪問

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