写真:モノホシ ダン
地図を見る「花の郷 滝谷花しょうぶ園」のあるこの地域は、かつて三本松長瀬の大師堂から室生寺参りの人たちが利用した「大師の道」沿いにあり大いに賑わったところでした。しかし、近年は人の往来も少なくなり、約20軒の農家が残るだけの過疎の山里になっていました。
「もう一度、昔のように故郷を甦らせたい」と地元の有志たちが立ち上がり、1985年(昭和60年)に花しょうぶ園を開園。現在では花菖蒲のほかに、しだれ桜・芝桜・てっせん・つるバラ・紫陽花などが楽しめる「花の郷」として生まれ変わりました。
写真:モノホシ ダン
地図を見る滝谷花しょうぶ園の花菖蒲は、6月上旬から7月上旬まで楽しめますが、見頃は例年、6月中旬から6月下旬です。
なお、ことわざでどちらも優れていて選択に迷うことの例えで「いずれがアヤメかカキツバタか」というのがありますが、見分け方としては花や生えている場所で特定できます。
「アヤメ」は、花びらの付け根に網目模様が入っています。「カキツバタ」は、花びらの中央に細い主脈が入っています。そして「ハナショウブ」は、中央の主脈が太い。生息地域では「アヤメ」は乾燥地帯。「カキツバタ」は湿地。そして本題の「ハナショウブ」は、半乾湿地です。
写真:モノホシ ダン
地図を見るほかに、滝谷花しょうぶ園では、大型犬まで入園可能です。ただし、入園の際には必ずリードをつけて開放しないようにしましょう。また、食堂や売店には一緒に連れて入ることはできません。
写真:モノホシ ダン
地図を見る園内では、艶やかに咲き競う花菖蒲に思わず見惚れてしまうでしょう。おすすめの構図としては、白や紫の花菖蒲のストレートやカーブのラインがイチ押し。
写真:モノホシ ダン
地図を見るまたこの時期には、花菖蒲と紫陽花のコラボも楽しめます。紫陽花はおもに西洋アジサイやガクアジサイです。
写真:モノホシ ダン
地図を見るアジサイでは、まるでソフトクリームのような形をしたカシワバアジサイを見ることもできます。葉の形がカシワに似ていることが名前の由来で、円錐状あるいはピラミッド型の花房が特徴です。
写真:モノホシ ダン
地図を見るところで、観賞用の花しょうぶの種類には大きく分けて江戸、伊勢、肥後種の3種類と現存する最古の品種といわれる長井古種があります。
写真の「長井古種」は、山形県長井市の長井あやめ公園で発見された品種群で、室町時代から江戸時代にかけて日本の原野に自生しているノハナショウブの中から、花の色や形に変化のあるものが栽培されました。
花色は多彩で、花形は小輪で切り花や茶花に適しています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る肥後種は、江戸時代の末に、花菖蒲の発展に大きな功績を残した旗本、松平菖翁(まつだいらしょうおう)より肥後の細川家に分けられた品種をもとに改良されたもの。花は雄大で、“六英咲き”と呼ばれる6枚の花弁が豊かに重なりあって、ほどよく垂れたものが多いです。
写真:モノホシ ダン
地図を見る伊勢種は、江戸時代中期から伊勢松阪地方で改良された系統で、草丈が低く、花茎は葉とほぼ同じ高さまでしか伸長しません。3枚の花弁の“三英咲き”が主で、優雅で清楚な趣が特徴です。
写真:モノホシ ダン
地図を見る園内施設としては高台の見晴らしの良い、写真の食堂が人気のスポットです。食堂では軽食・お弁当・飲み物の販売をしています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る食堂のお弁当では、手作り・保存料なし、山菜をふんだんに使った「花しょうぶ弁当」が人気。
また、お土産に花しょうぶを希望の方は、花苗販売所で、好みの花菖蒲の株を圃場から直接堀り上げて購入することもできます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る花菖蒲は、開花すると約3日間ぐらいしか、花の寿命が持ちません。そのため、訪れた人たちに美しい姿を見てもらうため、しぼんだ花は摘み取るなど、毎日の手入れがかかせません。
なお、6月中旬から6月下旬には園内をホタルが乱舞します。この期間を「蛍の夕べ」と呼んでいて週末の営業時間が午後9時までと延長されます。詳しくは関連MEMOをご覧下さい。
住所:奈良県宇陀市室生瀧谷348
電話番号:0745-92-3187
開園時間:9:00〜18:00
休園日:1月〜3月(それ以外の月は無休)
入園料:大人900円、小人450円(小学生以上)
アクセス:近鉄大阪線「三本松駅」から徒歩約25分
車利用の場合は、名阪国道「針インター」または「小倉インター」より約25分。無料駐車場利用
2021年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/29更新)
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