南イタリア「プーリア」のアグリツーリズモでバカンス!

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南イタリア「プーリア」のアグリツーリズモでバカンス!

南イタリア「プーリア」のアグリツーリズモでバカンス!

更新日:2017/05/31 12:31

竹川 佳須美のプロフィール写真 竹川 佳須美 旅行会社経営

イタリアの旅番組でよく耳にするアグリツーリズモ、農家民宿というよりも、農園に滞在するバカンス(及びそのための宿泊施設)と訳すほうが現状に近いでしょうか。日本人旅行者が利用するには少しハードルが高いのですが、工夫すれば旅程の一部に組み込むことも可能です。アグリツーリズモ利用のコツと、地域ごとに異なる農園建築のなかでも独特の個性を持つ、プーリア州のアグリツーリズモをご紹介しましましょう。

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アグリツーリズモの歴史

アグリツーリズモの歴史

写真:竹川 佳須美

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アグリツーリズモという呼び名で農家が民泊を始めたのは1960年代のこと。80年代には自然回帰志向で人気が高まるのですが、そこには現代的な理由だけではない、イタリアの歴史的な背景もあるように思います。

古代ローマの貴族は田舎に農園を所有し、都市の邸宅とは別に別荘を持っていました。ルネッサンスの貴族や富裕層も同様です。普段は忙しく都市に暮らしていても、休暇は田舎の、静かな、かつ豊かな自然の中でのんびりとリフレッシュする。あるいは思索し、創作や仕事のインスピレーションを得る。このような伝統のあるイタリアでは、長期バカンスの習慣が定着した現代にあって、海辺と同じくらい、田舎の田園地帯にあこがれがあるのです。

そんなイタリアで、何百年という時代を経た石造りの農園に、我が家の別荘のように滞在できるとしたら...。まさにルネッサンスの貴族と同じ「贅沢な」田園生活が送れるわけで、人気が出ないわけがありません。

アグリツーリズモの様々なタイプ

アグリツーリズモの様々なタイプ

写真:竹川 佳須美

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そのため、当初は長期滞在が基本で、家族向けにキッチンやリビング付に改装されたレジデンスタイプが多かったのですが、時代の流れとともに、B&Bタイプも増えてきました。こちらは朝食付きでダブルやトリプルというお部屋を借りるもの。2-3泊からの利用も可能です。

アグリツーリズモの様々なタイプ

提供元:Agriturismo Poggio Borgoni

http://www.relaispoggioborgoni.it/地図を見る

ホテルのように星によるカテゴリー分けはされていませんが、シンプルな二つ星や三つ星クラスのアグリツーリズモもあれば、設備が整った、素敵な家具調度やインテリアの四つ星五つ星のアグリツーリズモ(庭にはお約束のプール有り)もあります。

アグリツーリズモの様々なタイプ

写真:竹川 佳須美

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日本人旅行者が利用しやすいのはB&Bタイプですが、朝食だけでなく、夕食も提供してくれるところを選ぶと良いでしょう。

アグリツーリズモでの過ごし方

アグリツーリズモでの過ごし方

提供元:Masseria Salinola

http://www.masseriasalinola.it/地図を見る

アグリツーリズモは市街地から離れており、公共の交通機関でのアクセスはそれだけ難しくなります。従って、レンタカー利用以外の方は、アグリツーリズモや旅行会社に、車による送迎を頼んでおく必要があります。

また、日本の農村地帯と違って、徒歩圏内に(コンビニはもとより)バールや食料品店などのお店はありません。ですから、昼食を提供しないアグリツーリズモの場合は、やはり車をチャーターして、近くの街まで出かけて行かなければなりません。とはいえ、イタリアには古びた小さな街や村があちこちに点在していますので、昼食がてら散策を楽しみ、午後はアグリツーリズモのお庭でまったりする、なんてのがおすすめです。

アグリツーリズモによっては、お料理教室や乗馬などのアクティビィティーを用意しているところもあります。ただし、「体験」が大好きな方には少し残念かもしれませんが、ぶどう狩りやオリーブの収穫体験などを提供しているところはあまりありません。イタリアにはそもそも観光農園というものがないこともありますが、イタリア人がバカンスに求めるものが「何もしないでのんびりする」ですので、需要が少ないのかもしれません。

プーリア州の魅力

プーリア州の魅力

写真:竹川 佳須美

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アグリツーリズモ滞在のもう一つの魅力は、農園の建物や提供される家庭料理に地域性が色濃いことです。プーリア州には、地中海の海岸都市に特徴的な真っ白な邸宅や、あるいはスペイン統治時代の面影を残す石造りの大農園(南イタリアではマッセリアと呼ぶ)もあります。いずれもイタリア中北部ではみかけない南イタリアの歴史的な建築で、そこに滞在することそのものに価値があります。

プーリア州の魅力

写真:竹川 佳須美

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プーリアは農業が盛んで、艶やかな野菜、濃いワイン、まろやかなオリーブオイル等、イタリアのトップクラスの質と量を誇っています。また長い海岸線を持ち、魚介類も豊富です。新鮮な山の幸と海の幸を組み合わせた郷土料理に、太陽の恵みを感じさせる芳醇なワインを合わせる至福の食卓を、是非お楽しみください。

周辺には個性的な小さな街が...

周辺には個性的な小さな街が...

写真:竹川 佳須美

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プーリアには空港が二つありますので、中央部のバーリ空港から入って南に下り、ブリンディシ空港から帰国するルート(あるいはその逆)がおすすめです。

バーリはアラブ都市のような旧市街やノルマンの城の散策が楽しいので、せめて半日は街歩きにあてましょう。周囲には、フリードリッヒ二世建築のカステル・デル・モンテと、とんがり屋根で人気のアルベロベッロという、二つの世界遺産があります。また、お隣のバジリカータ州マテーラも足を延ばせる距離ですから、頑張れば世界遺産三か所の制覇が可能です。

周辺には個性的な小さな街が...

写真:竹川 佳須美

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個人的なおすすめは、樹海のようなオリーブ畑に浮かぶ丘の上の真っ白な街、オストゥーニ。白い石の階段を上ったり下りたりして土産物屋をはしごし、ふと建物のスリットを覗くと、眼下に広がるのは青い地中海!

アグリツーリズモもオストゥーニの周辺にたくさんあります。

周辺には個性的な小さな街が...

写真:竹川 佳須美

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もう少し日程を取れる場合は、バロックのフィレンツェと呼ばれるレッチェも組み込みましょう。バラ色のバロックの宮殿や教会だけでなく、レッチェには古代ローマの遺跡も残っており、一日では時間が足りないくらい見ごたえがあります。

アグリツーリズモ滞在日数はなるべく大目に

効率的な旅程を考えなければいけない方には、アグリツーリズモはおすすめしません。プーリアの見どころを回るのにも、旧市街や鉄道駅近くのホテルが一番楽です。アグリツーリズモは移動途中の宿というよりも、そこに滞在することを目的とする場所なのです。

ですから、アグリツーリズモに宿泊する場合は、旅行ではなく、バカンスに行くのだと頭を切りかえて、できるだけ滞在日数を増やしましょう。そこを起点にし、一日は何もせずにプールサイドですごし、気が向いたら世界遺産までドライブを頼むことにして。そうしてイタリア風バカンスを、たっぷりと「体験」することにしましょう。

掲載内容は執筆時点のものです。

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