写真：権丈 俊宏
地図を見る夏油温泉(げとうおんせん)はJR北上駅から車で約50分、栗駒国定公園内にある自然豊かな地。手付かずの広葉樹林に囲まれ、春の新緑や秋の紅葉が特に有名です。
山深き豪雪地帯のため、営業期間は例年5月初旬から11月中旬まで。「元湯夏油」は一般の個人客から団体客、湯治客まで幅広く受け入れており、旅館部と自炊部に分かれています。2021年は5月8日から11月10日のまでの営業(宿泊は5月13日から)です。
写真：権丈 俊宏
地図を見る玄関をくぐると、いかにも山奥の秘湯宿らしい素朴な佇まいが印象的。奥には売店があり、食品やお土産等が販売されています。
写真：権丈 俊宏
地図を見る写真は元湯夏油の自炊部の外観。小道を中心として両脇に湯治棟が立ち並ぶ様は、昭和レトロな雰囲気たっぷり。自炊部から下ると、渓流沿いに風情や泉質の異なる混浴露天風呂が点在。元湯夏油一軒だけで、温泉巡りが楽しめます。
写真：権丈 俊宏
地図を見る元湯夏油の混浴露天の中で、特におすすめは“疝気(せんき)の湯”。元湯夏油の混浴露天風呂の中で唯一、屋根がありません。湯船と川のレベルがほぼ同じなため、眼前に渓流が迫り、最も野趣溢れる野天湯です。
泉質は食塩泉。ほのかな硫黄の香りに温泉情緒が自然と高まります。また湯船の底からプクプクと温泉が湧出。やや温めの温度なので、じっくりと足元湧出の名湯を堪能出来ます。
写真：権丈 俊宏
地図を見る疝気の湯では、おすすめの時間帯は早朝。天候が良ければ、紅く染まる朝日を入浴しながら体験できます。また早朝は入浴客が込み合う時間帯ではないので、ゆっくりと温泉に浸かりたい方にピッタリです！
写真：権丈 俊宏
地図を見る元湯夏油で特に人気の高い混浴露天風呂は“大湯”。こちらも湯船の底から温泉がコンコンと自然湧出しており、熱めの硫黄香る食塩泉です。入浴していると所々湯船の下から熱を感じ、温泉が湧いている場所そのものに入浴しているという実感に浸れます。
また大湯では男女別の脱衣室があります。先に紹介した疝気の湯は脱衣所が一か所しかないので、女性は大湯で着替え、バスタオルを巻いて疝気の湯へ行くと良いでしょう。それでも抵抗がある方は、それぞれの露天風呂に女性専用時間帯が設けてあるので、その時間帯に利用しましょう。
写真：権丈 俊宏
地図を見る元湯夏油では宿泊者専用になりますが、男女別の内湯が二ヶ所有り、露天風呂とは泉質が異なる温泉を堪能できます。
上の写真は“小天狗の湯”。泉質は食塩泉です。洗い場の床がでこぼこに変形し黒く変色しているのは、析出物と呼ばれる温泉成分が付着しているため。成分を薄めたり循環していない本物の温泉である確かな証明です。
写真：権丈 俊宏
地図を見る写真は“白猿の湯”。泉質は石膏泉(硫酸塩泉)です。硫酸塩泉は三大美肌の湯の一つといわれ、肌に潤いとハリを与えてくれる美肌泉質。他の浴室で体を温め、最後に白猿の湯に入浴して仕上げると、浴後は驚くほどツヤツヤのお肌へ生まれ変わります！
写真：権丈 俊宏
地図を見る元湯夏油は日帰り入浴も可能ですが、それぞれ離れた場所にある露天風呂を全部をめぐるだけでも大変。やはり宿泊してじっくりと温泉で癒されたいです。旅館部と自炊部が有り、目的や予算に応じて選択出来るのは、利用客にとって有難いことです。
自炊部のメリットは、食事の時間にとらわれず自由気ままな時間を過ごせること。部屋は質素そのものですが、自分の部屋の様に気兼ねなく過ごせる点が嬉しい限りです。
写真：権丈 俊宏
地図を見る写真は自炊で作る食事の一例。岩手牛のすき焼きです。勿論飲み物も自由に持ち込めます。好きな時に好きなものを食べたり温泉に入ることが出来るのは、この上ない贅沢なひととき。しかも一泊2,400円(税別)から宿泊出来るので、最高のコストパフォーマンスの宿と言えるでしょう！
このように夏油温泉「元湯夏油」は、豊かな自然、野趣溢れる露天風呂や絶品泉質の温泉めぐり、目的に応じて選択可能な宿泊プラン、自由気ままに過ごせる環境、抜群のコストパフォーマンス…と三拍子どころか五拍子揃った温泉宿です。
まさに日本全国でも指折りの名湯、名湯治場！ 温泉の泉質にこだわる方、自由気ままな旅を求める方に最適の温泉宿といえるでしょう。
2021年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/25更新)
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