浴室内の大水車がスゴい!新潟県・河原沢鉱泉「幸栄館」

浴室内の大水車がスゴい!新潟県・河原沢鉱泉「幸栄館」

更新日:2017/05/24 13:16

八岳木 流泉のプロフィール写真 八岳木 流泉 温泉ライター
新潟県南魚沼市に湧く河原沢(こうらざわ)鉱泉は、古くから「湯花の水」と称された名泉です。その湯を引く一軒宿では、湯花水に触れたり、浴室内の水車を見たり・・。変わった趣向と意外な魅力に、絶対惹かれてしまうはず。

山の上の一軒宿

山の上の一軒宿

写真:八岳木 流泉

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河原沢鉱泉の「幸栄館」が位置しているのは、新潟県南魚沼市、五日町地区です。付近は、六日町温泉郷や混浴露天が有名な五十沢温泉、スキー場を背負う上の原高原温泉など、多くの温泉が集まる、湯脈の豊富な地域です。

幸栄館へ車でアクセスする場合は、関越自動車道「六日町」インターから国道17号線を経て県道130号線に折れます。公共交通機関の場合は、JR上越線「五日町」駅下車です。南魚沼は山と川の街でして、幸栄館が位置しているのも山の中腹。上り坂となるため、少し大変な道のりですが、その分、眺めは上々です。

玄関先の"湯花水"

玄関先の"湯花水"

写真:八岳木 流泉

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河原沢鉱泉は、江戸時代の天明年間に発見されたとされる歴史の温泉です。当時、源泉に起因するガスが出ていたことに着目した先人が、そのガスを用いて病気治癒や湯沸かしをしていたと伝わっています。このガスを以て、"越後の七不思議"に数えるケースもあるようです。

そんなガスを生じさせていたのは、河原沢の鉱泉。今でも玄関先に、"湯花水"として湧き出ており、誰でも自由に触れることができます。においや味を見てみると、ガスも出そうな硫化水素臭がしています。これを湯船で使用していると聞けば、楽しみもグンと増してきます。

玄関先の"湯花水"

写真:八岳木 流泉

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幸栄館は館内外ともに立派な造りです。宿泊を中心に、様々な催しも積極的に開かれて、実に明るい雰囲気です。また、日帰りでの温泉利用も可能ですので、気軽に旅ができますね。

いよいよ自慢の"大水車風呂"

いよいよ自慢の"大水車風呂"

写真:八岳木 流泉

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浴室は、男女別の内湯が一つずつあります。タイル張りで決して華美ではありませんが、この落ち着きこそ幸栄館の魅力です。浴槽手前が全身浴の主浴槽で、奥には細い湯滝が落ちており、打たせ湯として利用できます。一つの浴槽でも様々楽しめる、考えられた構造になっていますね。また、大きな窓からは四季折々の外景色が見え、実に開放的です。

いよいよ自慢の"大水車風呂"

写真:八岳木 流泉

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何より興味深いのは、浴槽内の朱い水車です。"大水車風呂"と名が付くとおり、かなりの大きさを誇ります。水車を敷居に男女の浴室が分けられますので、入浴した人は誰でも見ることができます。お湯は基本的に循環利用ですが、そのお湯が水車の上から出て、グルリと水車を回す仕組みです。泉質は単純硫黄冷鉱泉。玄関先で見た源泉"湯花水"もしっかり加えられており、フワリと匂いも漂ってきます。

湯けむり漂う内湯で、のんびりと夢見気分を味わいながら、水車が落とすお湯の律動を聞いてみる。どこかホッと安心できる、河原沢の一軒宿は絶対おススメです。

大水車は一見の価値アリ

浴室内に壁画や像、水槽がある施設はいくつかありますが、大水車が回るというのは珍しい趣向です。グルグル回ってザバザバ落ちる、普通、浴室では見慣れない、耳慣れない光景ですが、これこそ幸栄館の名物!一度旅して眺めてみる。それだけの価値は大アリです。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/09/25 訪問

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