写真:小野 和伸
地図を見る大分市では「モール泉」と呼ばれている温泉が別府湾に沿って広範囲に湧いています。
「モール泉」とは石炭になる前の、炭化が進んでいない泥炭や亜炭が含まれた温泉の事を指します。植物の有機質を多く含み、ツルツルとした感触が特徴です。温泉の色は飴や琥珀、コーヒーやコーラの様など様々で、植物の香りを感じることもあります。
なお、モール泉は温泉法上の療養泉の分類とは関係ありません。そして大分市を代表するモール泉と言えば、「王子温泉」が挙がります。
写真:小野 和伸
地図を見る王子温泉は大分市の海が近い住宅街の中に建っています。フレスポ春日浦と呼ばれているショッピング施設の南側に位置しています。住宅街の中ですが夜でも照明が明るく照らしている為、すぐに判別できるでしょう。
駐車場は建物の横に設置されており、2台程駐車可能です。不明な場合は必ず番台にて確認を行って下さい。周囲に月極駐車場などがありますが、王子温泉とは全く関係ありませんのでご注意下さい。
なお王子温泉は夕方からの営業となっており、営業日は土曜日が定休日となっています。(2017年5月現在の情報です)
写真:小野 和伸
地図を見る入口は男女が別々にあり、入室すると中央に番台があります。まずは料金を支払い、その場で靴を脱ぎ脱衣室へ上がります。
脱衣室内は中央の番台、木製のロッカー、体重計、ベンチや掲示板などがあり、掲示板には温泉分析表も掲示されています。
王子温泉は大正2年から創業されており、大分市内でも歴史のある温泉として知られています。その「時間が経つことりよる熟成された雰囲気」は室内の内装や設備に溢れています。
そして、脱衣室からは黒湯がたっぷり注がれている浴槽を確認することができます。王子温泉最大の特徴「黒湯」です。
写真:小野 和伸
地図を見る浴槽内は仕切りがあり、脱衣室の手前があつ湯、奥がぬる湯と分けられています。また腰掛が可能な奥行き15cm程度の段差1段が全周に設置されており、底に座ると肩までどっぷり浸かることができます。
温泉は源泉かけ流し、泉質は「ナトリウム−炭酸水素塩泉」です。pH値も高めな弱アルカリ性の美人の湯です。モール泉の効果も重なり、湯に浸かると上質で独特の温泉が身体を包み込み、ヌルヌルっとした湯の触感を全身で楽しめます。
写真:小野 和伸
地図を見る温泉は白い桶に入れてみると薄い茶系の色で透明な様子が確認できます。しかし浴槽で大量の湯が集まると真っ黒でコーヒーやコーラの様な黒湯に感じられます。
そして温泉の香りも素晴らしい!杉や桧を彷彿とさせる様な木材の甘い香りが温泉から感じられます。湯上り後は肌に上品なツルツル感が感じられ、その肌触りは次の日まで残ります。
写真:小野 和伸
地図を見る浴室内も共同風呂の様に簡素なものですが、天井は高く開放感があります。タイルの床や腰壁も良い味を出しています。壁面のイラストは湯に浸かった時に同じ目線になる為、つい目が行ってしまいます。
大分市の閑静な住宅街の一角に、温泉の神秘・太古の浪漫を感じられる温泉が湧いています。王子温泉は九州温泉道の施設にも指定されており、その泉質は温泉通が認める素晴らしい温泉です。
レトロでどこか懐かしい温泉「王子温泉」。大分市を訪れた際は是非神秘の黒湯を確かめに、王子温泉にお立ち寄り下さい。
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(2024/4/26更新)
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