景石や御簾垣(みすがき)がアクセントになった趣のある和風の庭園では、色とりどりの冬牡丹が見事に咲き誇っています。
気候によって多少ずれることはありますが、見ごろは1月上旬〜2月上旬の約1ヶ月間。
ピリッと寒い冬空の下、凛と力強く咲いています。
三の鳥居をくぐると太鼓橋。その太鼓橋の東西に広がるのが源平池。
東は源氏池、西は平家池と呼ばれています。
神苑ぼたん庭園は、東側の源氏池を囲うように造られた庭園。
数百株の牡丹が両脇に植えられた通路を、来園者の皆さんはのんびり眺めながら歩いたり、顔を近づけて観察したりと、それぞれに楽しんでいます。
冬に咲く牡丹を「冬牡丹」や「寒牡丹」と呼んでいますが、冬牡丹と寒牡丹は全くの別品種。
冬牡丹というのは、実はほっといたら春に咲く花なんです。
それを冬でも鑑賞できるように、温室で花を咲かせたものを鉢ごと土に埋めています。
花自身は、春が来た!と思って蕾を開き、葉を伸ばすので、鮮やかな花と一緒に緑色の葉がついているのが特徴。
一方、寒牡丹は二季咲きの品種で、春に咲いた後、初冬にまた蕾をつけます。
牡丹は落葉樹なので、寒い冬には葉をほとんど出しません。
ひょろっとした花首に、花がついているだけ。
というわけで、冬牡丹と寒牡丹は、緑色の葉があるかどうかで見分けられます。
ここ神苑ぼたん庭園の牡丹は、「冬牡丹」ですね。
植えられた牡丹には、「島の華」「花王」「貴婦人」といった名札がつけられています。
これらは品種名なのですが、花の色や形、雰囲気や特徴をよくとらえた名前がつけられていて、思わず「うまい!」と言いたくなる、抜群なネーミングセンス。
この名札がついていることで、植物というより作品という感覚で鑑賞できます。
お気に入りの牡丹を探してみるのも楽しいかも?
源氏池畔の休憩所の横にある庭園のもう一つの入り口から出ましょう。
源氏池を背にして歩いていくと、目の前に白旗神社が見えてきます。
黒塗りの御社殿には、学業成就の神様が祀られています。
参道まで戻ったら、舞殿はすぐそこ。
その先の大石段をのぼって、本宮でお参りです。
そして最後に、夫婦円満の祈願石である「政子石」のチェックもお忘れなく!
源氏池の中、旗上弁財天社内の裏にひっそりあるので、探してみてください。
「姫石」とも呼ばれるこの石は、縁結びの霊験があると昔から信仰されています。
牡丹は「富貴花」という別名があるように、富や気品を象徴する縁起の良い花。
まさに新春にふさわしく、年の初めに見事な大輪の花を鑑賞できたら、なんだか素敵な一年が過ごせそう!
冬の鎌倉を訪れる際は、ぜひ足を伸ばしてみては?
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(2024/4/25更新)
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